カズからの手紙

〈その7〉

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ミツバチの分蜂(巣別れ)


 2年前の春、畑で働いていると、野生の日本ミツバチがやって来て、いつまでも僕のそばを離れず身体にたかったりするので、様子を見ていたら3日も続いたので、これは蜂の方から僕をさそっているなと思い、家の西側の壁の所へ木樽を利用した巣箱を置いて、そこへ手に止まったまま動かないミツバチを連れて行き、そこへ入るようにと勧めてあげた。するとそこよりも東側の壁の方が好きとみえて、その後毎日東側の壁に集まってくるので、そこへ巣箱を置いてあげた。それからコンサートツアーに出て3週間ほどして帰宅すると、彼らはそこに入って営巣していた。
 この辺でも廃村になる前には野生のミツバチを飼っていた人がいたことだろう。ミツバチとしても人と共に生きると、ミツは獲られるが冬の寒さや天敵のスズメバチからも守ってもらえて都合が良い面もある。こちらとしては分蜂してもらって巣が増えれば、秋にはどれかの巣をつぶしてミツを絞るのだが、一年目は分蜂することが少ない。二年目は異常気象で花の咲きが悪く、ミツ不足のために分蜂しなかったかタイミング良く立ち会えなかったかで、結局ミツは絞れぬまま。今年こそはと楽しみにしていたら、6月3日、遂に分蜂に立ち会うことができた。
 朝 9:00頃、たまたま出かけようと思い、外へ出ると、空いっぱいに万を数えるハチの群が飛び回っていた。家の東側の軒下に少しづつ彼らは集合し始め、1時間くらいのうちに、ほぼ全員が1カ所に集まり、蜂玉となる。良く見ると彼らは手足をつなぐ感じでネット状になり、それが幾重にも重なり玉のように集まっている。そして所々に風通しの穴をあけて、中が蒸れないようにしていて、その中に唯一の女王を守っている。そして彼らがあらかじめ決めていた新しい巣作りの場所へ全員そろって飛んでいこうとする前にその蜂玉をとらえて、こちらの予定の巣箱へ入れてやるのだ。彼らは元巣の居残り組とテリトリーを共有しないようにと遠くへ行こうとするので、取り込んでもそのままではまた出ていってしまう。それで巣門に特別なゲートをつける。それは働きバチがやっと通れるサイズなので、大きな女王蜂はそこから出られない。女王が出ない限り、すべての群れは共にそこへとどまる。そして1週間もすれば、彼らの必要な条件を満たした巣箱の環境であれば、そのままそこへ落ち着く。

 この春、例によって畑で働いていると、我が家のミツバチがやってきて、いつまでも僕のそばから離れない。これはもしかするとそろそろ分蜂のお知らせかなと思い、巣箱をのぞきに行くと、蜂玉が巣門の近くに寄り集まっていた。何とも秘めやかで、慈悲深い、うっとりとするようなヴァイブレーションが漂っていた。そして翌朝彼らは分蜂した。分蜂の際に、彼らは腹いっぱいミツを吸い込んで旅立つので、皆満腹でおっとりしていて、全然さす気配がなく、いとも簡単にとらえることができた。そして事前にメッセージドリームで伝えられていたとうり、丸い樽から今回は四角い箱に換えた。

 一度取り込んでから三日目に、また万を数える群れが巣箱を出て飛び回ったが、ゲートの効果で女王が出てこれないので、しばらくしたらまた全員女王の居る巣箱へと自動的にもどった。一週間してからゲートをはずしたが、彼らはそこへ馴染んだらしく、今ではすっかり落ち着いている。この秋には初めてミツが絞れそうだ。そして元巣ではもう一群分蜂しそうな気配で、騒がしくなって来ている。お宝! お宝!
 
 さて“白いアナグマの祭”はようやく本チラシができて、ホームページで紹介中です。
 スタッフ会議ではアンプを持ち込んで山の上でロックコンサートしたいという意見の人もいたけれど、“やっぱり白いアナグマから伝えられた最初の祭のイメージ(アンプやマイクを使わない祭)を大切にしていこう”という意見が強く出て来ています。

 僕としては、人間界における最初の呼びかけ人として、最初のビジョンからこの祭りがそれて行かぬよう守っていく義務があるとさえ感じていますから、皆の意見を大切に作り上げて行くことよりも、山から伝えられているビジョンにこだわった祭りにして行きたいと思っています。
 この呼びかけに賛同してくれた人がそれぞれに自分の輝けるポジションを見いだして、この山の祭りに参加していただければ最高です。        LOVE 和生

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2006.7.21〜25 白アナグマの祭り  2006.7 白いアナグマの祭り


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