2002年4月2日  和歌山県 熊野市 元気広場
 




きょうは桜の散る元気広場にござを敷いて、もう5時間くらい、こども達と過ごしている。なにをしてあげるでもなく、ただ時折けんかの仲裁をしたりおにぎりを食べたり。
ござに寝転がって顔にふりかかってくる桜の花びらに願い事をする。”あなたのその香りをわたしの心に染み込ませてください。”と。2月末から風邪をひき、一時は声が出なくなったが今は歌える。が咳は相変わらず。そして、気管支から少しずつ痰が出ていて、ひっかかり、歌が充分に伸びていかない。桜の木の下で花びらに願い事をしたら、わたしの心が傷んでいるのだと気がついた。

休校の校舎を地域の学びの場所として役場から借り受けて、元気広場となずけ、様々なイベントや、”love,peace&harmony”のCD作りにとりくんでいる中川一朗&祥子夫婦は、数年前まではカリフォルニアで気功を教えカウンセラーなどで活躍していた。今回、彼らの紹介で福祉施設”ひかり園”で歌ったり、CD作りに協力したり。

明日は一朗さんが初めて作詞作曲した”愛のうた”をレコーデイングでわたしが歌うことになっている。”愛ってなあに?”というのがこの1年くらいのわたしの心から湧き出す強烈な問いかけで、最近、その答えとしてか”自分を大切にしたい”と自然に思うようになった。けれど、こんな傷んだ心と身体で愛の歌が歌えるだろうか?

傷つきながらも、まっさらな愛の世界に確かにわたしはいるのだと、そう桜の香りはわたしに告げてるような気がした。薄いぴんくの花びら、惜しげもなく散りつづけている。美しい仲間たち。

和生は、このところ熱心に彼自身のための家探しをしている。熊野か長野かという感じで、このところ的が絞られた。彼がわたしに感謝を求め続けてきた、その気持を受け取ってあげられたらいいなと桜の木の下でふと思った。彼は彼なりにがんばっていたんだと認めてあげたい。そして、傷ついてる自分自身も抱きしめてあげよう。

離れることになってからむしろ、彼は自分の道を切り開いてゆこうと人生に対して積極的に働きかける力が湧いているのではないかとわたしは感じている。

くまの元気広場 中川一朗&祥子05979ー8ー1598
(5月3〜6日 love&peace,harmonyのお祭り)