カズからの手紙


〈その21〉

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たいこの祭りでの出来事

 すべてがひとつらなりの意識で人と野生が共存していた縄文時代では、天地自然そのものの中に神を見いだしていたのですから、人が大地を所有するという意識もなかったわけです。そしてそうぞう(創造=想像)の源として陰と陽の融合、つまり女陰と男根に現されるように雌雄の和合(まぐわい)を祭る型が多く見られます。見えない世界ともつながっていて龍神や精霊の世界にも男体と女体の和合を認めていたようです。それはインドのシバリンガムや日本の道祖神などにも見られますが、淡路島にあるユダヤの石棺の中にも火で彫像された女陰が祭られていました。またヨーロッパや日本にある4000年以上前のストーンサークルからも、男根を意味する棒石と女陰を意味する皿石が共通して出土されています。
すべての誕生、創造の源を聖なるものとして祈りの対象としたことは、ごく自然なことに感じられます。
地方によっては、まだそういう型の祭りが残されている所もありますが、全国的に見てもその辺をふせられたり、やめられたりしている所が多いようです。
農耕を中心とした渡来系の祭りは多く残っているのですが、先住民系の祭りがあまり残っていない近代に、あえて在来系の自然融合的な祈りを取り戻そうとする動きが、新しい時代の祭りとして立ち上がっています。再び自然との融合を必要とする現代社会には、良い流れと思います。
僕も全国あちこちでその様な流れの祭りの祈りを担当していますが、最近では11月1〜3日、四国の土佐、安芸の浜で行われている「たいこの祭り」に行ってきました。そこでは祭りの寸前に台風の大波が来て、浜のセレモニー会場に陰陽の和合石がペアで打ち上げられていたのは、偶然の出来事としてはあまりに出来すぎでした。写真を紹介します。もちろんそのまま祭りの御神体となりました。セレモニーの場所を特定しに浜を歩いている時に発見しました。

男石と女石の」合体型。
これからも「たいこの祭り」の御神体となります。
四国・土佐の安芸の浜、「たいこの祭り」寸前に台風の大波で会場にペアで上がった陰陽の和合(まぐわい)石。ちなみに男石(約40cm)の方はサンゴの化石のようである。

淡路島では「環太平洋虹の国生み祭り」の三周年が旧暦の10月10日(11月15日でした)に行われ、もちろん渡来系と共に在来系の自然神が祭られ、その結果をイザナギとイザナミに捧納致しました。その他、本州で一番縄文遺跡の多い千葉県の南房総や戦わぬ民アラハバキ(鉄の剣を持ちながらも渡来系との戦いをさけて北方へ移動したといわれています)の居た埼玉県の東大宮などでも同じような動きが発生しています。
それぞれは小さなヒナ型なのですが、とてもピュアーな動きが起こっていると感じられて、お手伝いできることを心からうれしく思います。また各地には適任の担当者が居ることがありがたい流れとなっています。皆さんこれからもよろしくお願いします。地上天国へ向けて本質的な国生みが広がっています。おめでとうございます。ありがとうございます。
          Love 和

「たいこの祭り」
ふんどし学会らによる縄文龍ふんダンスの奉納。