8/6「環境市民政党」

(1番目の発言) 中川一郎さん


いのちのフォーラム『環境市民政党』
2000年8月6日午後  いのちの祭り2000 プラザ ラウンジにて
世話人;小林一朗  司会;中川祥子
ゲスト;中川一郎、西田清志、河千田健郎、きくちゆみ、ほか
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(小林)時間になりましたので始めたいと思います。どうぞみなさんお席について下
さい。フォーラムに出る、フォーラム出演者の方、どうぞ、前の方にお願いします。
みなさんもどうぞ席にお着き下さい。椅子がですね若干足りないかもしれませんので、
そこへ向こうの椅子、持ってきていただいてお掛け下さい。空いてるところに椅子持っ
てきてどうぞお掛け下さい。みなさんにもこのセッションはぜひいろいろ参加してご
意見等お伺いしたいなと。みなさんと共に動いていくというコーナーですんで、最後
のですね、今日締めのセッションですが。日本での「みどりの党」を作っていこうと、
政治を環境や命の視点でやっていくための準備の企
画があります。そのセッションですけども、朝には「核のないみどりの社会」という
セッションがありました。ここで、原子力は地球には調和しないというお話がありま
した。お昼からはテープを使って日本の文化、その、ここのですね霊性の文化と欧米
から入ってきた科学の文化、つなげていって日本から発信していこうと、日本から世
界を変えていこうという話がありました。で、この最後の締めをですね、するコーナー
がこれからです。実際にじゃあ、どうやって政治を変えていこうかと、行政を変えて
いこうか、技術を変えていこうかというお話になります。2時間少々ですけども、是
非みなさんにもご意見いただいて、具体的な話がいろいろ出るといいかな〜と思って
ます。では、よろしくお願いします。司会の中川よしこさん。よろしくお願いします。

(中川祥子)
みなさんこんにちは。中川祥子です。今日の朝に「いのちの祭り」に来まして、何と
なくこう雰囲気を感じている状態で、いきなり話をこんこんと聞いてたら 、『司会
をしてください。』という風に言われて、どうなるかな〜みたいに思ってるんですけ
ど。今日はすばらしい実績とアイデアと理想とを持った3人に話を聞いて、その後み
んなに自由に意見交換をして貰って、具体的に動いていけるようなきっかけというか
道しるべというか、そういう物を作って行けたらいいな〜という2時間にしたいと思
います。で、この2時間というの、短い時間なんでなかなか意見交換というのは、ど
こまで煮詰まるかと思うんですけども、段取りとしては最初の1時間ぐらいをこの3
人に話をして貰いまして。その後、みなさんの意見を聞いていきたいな〜と思ってま
す。

まず1番目が、中川一郎さんで、彼は地球の集まりというアメリカバークレーの市民
団体のプロジェクトの世話役をやってまして、去年、Y2Kの関係で日本中を回りまし
た。2番目が河千田さんで、彼はこの間のサミットで沖縄に行って来られまして、そ
ちらの方の報告も兼ねてお話をしていただきたいと思います。あ、ごめんなさい。河
千田さん、3番目ですね。で、2番目が西田きよしさんで、彼はグリーンパーティネッ
トワークの準備委員会でがんばっておられます。それぞれ、15分から20分くらい
弱という感じでお話していただきたいと思ってます。じゃあ、中川さんお願いします。

(中川一郎)こんにちは。中川一郎です。えーっと。聞こえますか?ちょっとあのクー
ラーで喉がやられてるので、うまく聞こえなかったら言って下さい。さっきはあっち
の方で何となく密な感じで話してたんで、そういう流れになるかなと思ったら今のと
ころは一方的に話す感じが少しあるので、どんな風に話そうかなと考えながらここに
居ますけれども、15分という短い中で何か今ある流れの中の何か方向付けになって
いくようなものになればと思っています。

西田さんに関しては、ほんの数ヶ月前に関西の方で1つのイベントがありまして、そ
のときにお会いしました。そのとき私は「地球の集まり」というコンセプトに関して
いろいろ話したんですが、その後すぐに彼のそのグリン・パーティ的な理念や考え方
をお話しされました。それが、なんかこう、全く同じような事、というのかな?何を
したいかということをもうまるで話し合ったかのような話だったんです。

もちろん細かいこととか、どういうことってのは全然違うんで、たとえば私は臨床心
理学をずっとアメリカでやってた人間なので、そっちの人間的な生き方の方からの観
点が強いと思います。西田さんに関しては、日本の状況と共に政治的な感覚を持って
おられて、そういう意味ではずいぶん違うんだけども、同じような考え方を持ってお
られたことが、非常に面白く感じていました。

で、今回もこういう企画があるとわかってたんですけども、あまり、ほかのことで忙
しくて、何か他のことをやってるうちに「こういうことあるよ。」って、「西田さん
と一緒に話しない?」っていう具合になって、今に至っているわけですけども。それ
も非常になんかこう、シンクロニシティというか。

で、今日午前中にきくちゆみさんを中心にして話しした時に、ある人が提案したので
すが、今いろんなところでNPOががんばっていること。原発しかりダムしかりで、い
ろんなとこでこう、要らないものには「NO」って言い始めたりね。いろんな事やろう
としているわけだけども、ある意味で、やっぱり孤立した形が多く、そこでがんばっ
ているけども、なかなか周りからの援助がもらいにくい。だから、それをみんなでもっ
と援助しあえる、繋がり合えればものすごく助けになるんじゃないかという提案があっ
たわけです。それで時間も無くなって、この提案をもっと具体的に話して行こうとい
うことに成ったのですが、それって、河千田さんがこんど沖縄でされてきたことや、
西田さんや僕がもとから話したかったことにとっても似かよっている。同じようなこ
とというか。そういう意味ではシンクロニシティというか同時的にそういうことが起
こっている。

それと同時に、今大切なものが形に成る必要性が非常にみんなの中で感じられてんじゃ
ないかと思うんです。だから、私のような英語か日本語かわからないような話し方す
るような人間が、どれだけ何を伝えられるかわかんないけども、いろいろな気づきを
話してみたいと思うのです。

私の場合は、2000年問題で去年は9ヶ月か10ヶ月位、日本、そしてヨーロッ
パ・アメリカ等、いろんな所で活動した形になったんですけども、それを通して今回
のネットワークづくりとかいうことの大切さをつくづく感じました。で、今ちょっと
だけお話ししたいのは、僕が伝えられることとすれば、どういう風なキーワードとい
うか要素があれば、いのちがもう一度取り戻せるのか?あるいは、いのちを大切にし
た生き方が出来るか?ということです。ここでは「いのちある21世紀への提案」と
いう副題になっているんですけども、いのち有る未来に繋げていくには何が必要か、
ということについて感じるものを話してみたいと思うのです。

で、そういうことがホントのこれからの社会というか政治づくりに繋がっていくんじゃ
ないかと思うんですけども、キーワードの一つとしては、「自立」ということが1つ
大切な事だと思うんですね。で、「自立」というのは一番簡単に言えば「一人一人の
力や能力ををもういっぺん確認して、それを最大限に生かす」というか。去年も思っ
たんですけども、非常に自分の力を本当に思いだして使い始めたらものすごい力が出
るんだけども、やっぱり、誰かがやるだろうとか自分は出来ないという、こう、自信
のなさのなかで、自分が生きていないというか、だから本当に自分の足で立ってる場
合が少ない。日本の場合はそういう風にすることさえ良くないっていうようなかんじ
で育てられてきている面がずいぶんあると思うんですが、もう一度一人一人が自分の
才能や素晴らしさを確認して、自分の足でしっかり立つことが大切だと思うのです。

例えば、こういう所(いのちの祭り)にものすごいたくさんの人が集まっている訳だ
けども、その人その人が本当に自分の足で立つと言うことを始めたときに、ものすご
いことが出来るということだと思うのです。このフォーラムに集まっている様な方た
ちはほとんどそういう事されてる人だから、ちょっと蛇足な感じもするかもしれませ
んけど、「自分がホントに大切なことをやるんだ」と言う思い。今、日本が本当に大
変だとか、環境がぶっつぶれてきてて、もう後20年。もしかしたら持たないかもし
れないというアセスメントが出てきてて、それを本当に自分が大切だと思ったときに
「それをやるんだ」という自分の中の決心と自分で立つ方向性があったときに、その
人の内からものすごい力が出てくるというのはあって。

最近、ガンジーの宗教感に関しての本を読んでるんですけど、一人だけでも、本当に
そういう、本当にやろうという決心と勇気があったら、その人がすべてを国さえも動
かしていくと言っています。ま、彼はそれをした人の一人ですけども。そういうこと
が出来るという事は、別にガンジーが特別だからではなくて、彼も言うように「私が
そんなことが出来る特別な人じゃなくてそれはみんななんだ」と言うことを一生懸命
インド人の人たち、それから世界の人たちに言ってきた人なんですけども。そういう
感覚がやっぱり、僕らが今、取り戻さないといけないと思う。

もうひとつガンジーが強調したことは、本当に道徳的というか、良いことをしていく
には勇気がいるということでした。それは、インドのそういう時期というか、今でも
そうですけれども、非常に暴力があったり、こう、正しいことを言おうとした時に、
本当に殺されてしまうということがしょっちゅうあるような状況だからだと思うので
すが。今やっぱり、日本の僕たちの中でも本当の、本当に今必要とされるのは勇気っ
ていうか、本当に正しいことをちゃんと言っていくということだと思うのです。

あんまり長いことこういう話してると時間が無くなるので、ちょっと飛ばして、さっ
き「自立」という意味で「私がやる」ってこと言いましたけど、もうひとつ大切なこ
とは「共生」というキーワードだと思います。このあたりがネットワークの関係に繋
がっていくと思うんですが、一緒に生きるということです。

2000年問題とか考えたときも、やっぱり一人一人が、自分だけを守るとか、やっ
てもぜんぜん意味がないという、だから、みんなで自分の力を認識しながら手伝い合
う。あるいは、相手の人のすばらしさを認識しながら一緒にやっていくという有り方
です。だから、一人一人が力を持ったところで、それも限られてるというか、今の世
界状況では特に。だから、例えばこの 、何十人おられるなかで一人一人の力の認識
と共に、横の繋がりが出来たときには本当の力が出てくる。だから、自立と共生とい
う2つの車輪みたいな形で両方がないといけないわけで、自分だけじゃないといけな
いとなると、自我みたいな感じで何も本当のことは出来ない面があるんだけども、
「一緒にやろうや」という、そういう働きかけが加わると素晴らしいものに成ってい
く。

僕が思うのには、日本の人たちひとりひとりすごい力と能力があるんだけれども、こ
う、なんか一緒にやるっていうことが非常に弱い所があるんじゃないかと思うのです。
自分のテリトリーというか、自分の事やり始めるとその仲間達を大切にしたりとか、
自分たちの所をうまくやったり大きくすることは一生懸命なんだけども、その周りへ
の働きかけとかが、なんか苦手なとこが多いように感じるのです。

あいつがやってるから俺やらないとか、あいつがやってるからもうおれ全然そういう
のやりたくないとか、自分の方がいいとか偉いとか思いたくなる面がなんか、なんか
どっかにあるような気がするんですけども。それを今やっぱり取り払うとこまで行か
ないでも、なんか横に置いて一つの大きな目的に繋がっていくことが大切だと思うの
です。
 
だから後で、河千田さんが沖縄でのサミットのすばらしい話を少ししていただけるみ
たいなんですけども、それは自分たちの利害とか、自分たちの興味とかやってること
だけの枠を越えて繋がり合ったときに、本当の働きが出るというか、そこが今出来る
かどうかだと思うのです。実際、例えば20年とか30年しか本当に僕たち人類やほ
とんどの動物が、生存出来ないかもしれないような状況まで来てるとしたら、今から
なんかすごい事を新しくやることは本当に時間も労力も何もかも足りないと思うんで
すね。だから、もうすでにある力。有るリソースを働かせれば十分にそういうことを
転換していける。だから、なんか新しいことをどんどん作らなきゃいけないんじゃな
くて、新しい繋がり方とか在り方が課題で、本当の協力や協働の仕方を始めるという
ことだと思うのです。

そこでやっぱり、後でも出てくると思うんですけど、キーワードとしてはやはり、今
回の大きなテーマでもある「いのちを大切にする」とかあるいは「蘇生循環型の社会
を自分たちで本当にとり戻そう」といった、そこの、一番根っこの所のキーワードに
繋がればみんながやっぱりそれを願っている。例えばNPOもいっぱいありますけども、
いろんな方向性とか考え方があってもそこを願ってる訳だからそういったところに目
を開いて繋がっていければ、今あるリソースで十分にこの地球を守って行くことが出
来る。僕たちの社会を守っていく、良くしていく力は充分にある。

だから、今回、こうやってこんなにたくさんの人が集まって、エネルギーが有る、知
恵が有るからそれを本当に生かしたらものすごいことが起こる。ただ、それがまだ 、
わかってるんだけど、例えば僕がこんな事言ってみんなが知ってることだと思うんで
すよ。わかってんだけど出来て来なかったし、どうしたら出来るだろうということで、
だからそれを今工夫する。それがなんか本当に今求められてる所じゃないかと。その
辺が皆さんの知恵の働かしがいの有るところだと思うんです。

もう一つ大切なことだと思うんで言いたいんですが、「知識」っていうものの大切さ
です。何が起こっているとか、何をする必要が有るとかに関しての情報が十分に流れ
出ないってことが、ものすごい大きな社会の欠点というか、それによって権力がうま
く保てるとか、いろんな面があると思うんですが、ま、それは別としても、とにかく
正しい情報が十分に伝わっていないことが非常に多い。

例えば、ちょっとさっきリストしただけでも、私たちの社会の中に悪いことがどんど
んどんどん増えて行っている。一番身近なとこでは、たばこだとか携帯だとか。例え
ば、携帯一つにしても、電磁波がすごく強くてヨーロッパでは子供達への脳の心配が
あるからなるべく使わないようにとまで言い始めている。政府のレベルとかでもね。
でも、日本はと言えば、2003年ぐらいにやっと調査の結果が出る位のペースで今
から調べますと。で、それの電磁波だとか電波に関する問題ってのは、ちょっと情報
を集めれば世界規模で簡単にインターネットでも集められますけども、そんな事は公
に知らされていない。2003年ころににやっと何かが知らされるらしい。

他の例で言えば、ディーゼルの問題が新聞に載っていましたけど、やっと、やっと癌
なんですかね。やっと癌になる可能性があるということを公表したわけだけども、今
でさえもそれに対して大した事がされていない。同じようなことが携帯一つにしても
言える。だから2003年になってから、やっぱりちょっと危ないよなんて、政府な
りなんなりが言い始めても、もうその時点で多くの人が、特に若い人が脳腫瘍などに
なってる可能性なんかずいぶん高い。

ついでにもうひとつ例をあげれば、紫外線の問題だけども、紫外線がものすごい量で
降ってきてて、皮膚癌がいっぱい増えているわけですけども、そんなこと、新聞でも
ほとんど見ない、どこにも見ないし聞かないし、ただそういう情報をちゃんと言えば
やっぱり赤ちゃんをそういうとこに長いこと置かないとかを、していけるわけですけ
ども、もう、まったくそう言う簡単で大切な情報がほんとに流れてない。

だから、リストし始めたら30分や1時間かかるので止めますけども、そういう意味
で私たちがじぶんたちでしっかりした情報を獲得していってそれを裏でやっぱりシェ
アする事をしないともう、これ以上任せておけないというような状態。だから、私達
市民が本当にそれをしなくては成らない。

今度IT革命だとか、インターネットで情報量が膨大になる事によっての問題も多く、
諸刃の刃だと思うんです。けれども、インターネットやイーメールとかも含めて、市
民が必要な情報を提供しあえるツールが出来てるだけに、そういう物をどんどんやっ
ていく必要があるんじゃないかとも思います。そういうものも使いながら、広いネッ
トワークが出来るとしたら、いろんな分野で正しい情報がいくらでもみんなの所に得
られる様な形を持っていったりすることは非常に大きな力に成っていく。

だから、知識は力というのか、真実を知ることによって自由になるとかいうようなこ
とわざみたいなのもありますけども、だから知識でそれから、それを総合したところ
が知恵なので、僕たちの中の知識とそれから知恵という物をもっともっと共有してい
く。そうするとそれによって社会が変わっていくと確信するのですが、それをなんか
すごく大切に感じるのです。

最後に、もういっぺんネットワークのあたりだけに戻りたいんですけど、結局、同じ
事なんだけど、その分野の利害だとか枠とか越えたところで繋がっていくという事の
大切さ、それから、そこからくるその情報だとか知恵のシェアーリングというか、そ
れによる力、そして巧く繋がってみんなでやる。

みんなでやるというと幼稚園みたいに聞こえるかもしれんけど、本当はそこが元だと
思うんですけど。「みんなでやろうや」って、そう言うときにホントの楽しい中にす
ごいことが出来るということだと思うんですけども、みんなでやるから自分は横の方
に居たらいいというんじゃなくて、その中の自分の大切なすばらしい役割というのを
踏まえてそれを生ききるというか、そういう生き方をしていけるかなって。

で、そのネットワークといっても、例えば今回、河千田さんがされてきたのはどっち
かって言うと、世界規模のNPOの繋がりを大切にしようということだったみたいで
すけども。日本の中でのもちろんNPOだとかいろいろな草の根のグループとか個人
も含めての繋がりをいろんな形で作っていく。で、それと同時にやっぱり世界との繋
がりを持たないと、日本の中だけで島の中だけで一生懸命やってもやっぱり変わらな
い 。日本というのは、残念ながらまだまだ、アメリカとか西洋の脅威を感じてしま
う方なんで、その辺を上手に生かしていく一面と、もう、すでに一生懸命草の根の働
きをしている海外の仲間達と繋がることによって僕たちの力になっていく。そして、
力になっていってあげられるというような構造だと思うんですね。

それに繋げてネットワークの中でもう一つ大切な事と思うのは、今、政府が作ってる
シンクタンクみたいなのがありますよね。もちろん市民の事を考えていくというよう
な前提で集まって、なんやかんや言ってますけども、やはり民間の意見や立場を充分
に考慮しているとは受け取りにくい。僕はやっぱり、政治や企業も含めてそう言う利
害とか体制とは別の所で、市民が市民のために考えるシンクタンクという物をちゃん
と考えていく必要が有ると思う。だから、そういう知識とかが十分にある人達が要に
なっていくのが良いと思うんですけど、そういう人たちを中心に正しい情報とか理解、
それからみんなの事を考えながらまたその、いろんな事を深めていくというような物
を作って行くべきだと。だから、ホントの意味での市民のシンクタンクという物を考
えていく。だから、そういう物を全部含めた所でのネットワークというのを考えてい
くということだと思うのです。

で、ひとつだけ言い忘れたんですが、非対立とか、ま、ガンジー的に言うと非暴力で
すけども、このことも非常に大切で、この間2000年問題では僕は実際の体験とし
て本当に出来るんだという感じを持ったんです。よくあるのは反対運動的に良いやつ
悪いやつっていう感覚でずっと来たっていう面が多いと思うんですが、それで作って
も結局はそういうまたぶっつぶさなきゃいけない社会にしかならない。けれども、そ
れを合気道じゃないけどもその同じ方向に持っていくというか、だから2000年問
題がらみの原発なんかは例として、安全といのちを守ろうという所で、反対派も推進
派もなんか一生懸命やろうというという辺りに接点が見えた。

だから、悪とかいろんな問題点とかあってもそれをただ問題を押し返したり引きずり
回すというのじゃなくて、その力をうまく生かしていくという方向であればさっきの
リソースじゃないけども、それさえも生かしていけるという在り方がある。だから、
対抗するんじゃなくて非対立で、一緒にやっぱりその1つの命なり、生きるという事
をみんなでやっていくという方向に連れ込んでいけば、すばらしいことが出来んじゃ
ないかと思います。

司会者:中川祥子
はい。ありがとうございます。なかなか15分ちょっとでまとめるのは難しいんです
けど、随分がんばってもらいました。「いのち」、人との繋がりというものを大切に
していくときに、その人の心の在り方。ま、在り方ですね。そういうものがとっても
大切で、なかなかこう、やる「事」とか「物」とかいう事に捕らわれがちで、自分が
どういう在り方をしているかっていうのが忘れがちですけれども、そういうところを
しっかりと踏まえて行く必要があるんじゃないかっていうリマインダーだったと思い
ます。じゃあ、次は西田さんお願いします。



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