東北関東大震災・福島原発事故関係 情報リンク

8.20

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11.08.20  asahi.com 8.20「身を寄せ合って…警戒区域に牛の群れ、高速道さまよう」 高速道路を歩く牛の群れ――。東京電力福島第一原発の警戒区域で、立ち入りが禁止されている福島県南相馬市小高区の自宅に一時帰宅した高田年子さんが写真に収めた。避難先の福島市から我が家に戻ったのは7月22日午前11時ごろ。近くで建設中の常磐道で何かが動いた。その数30頭以上。ほとんどが耳にタグがついた黒毛和牛で乳牛らしい牛も交じっていた。置き去りにされたり、牛舎から逃がされたりして群れになったらしい。鳴きながらさまよう牛を見て、かわいそうでならなかった。「草はあっても水は飲めているのかねえ。原発事故がなければこんなことにはならなかったのに」 *3.11で世界が変わったことを象徴する1枚の写真です。

11.08.20  asahi.com 8.20「サリー加わり汚染水処理能力1.4倍に 福島第一原発」 東京電力は19日、福島第一原子力発電所の高濃度の放射能汚染水を浄化する施設全体の最大の処理能力が、18日に新たな浄化装置を導入したことで1.4倍に上がったことを明らかにした。技術的なトラブルで滞っていた汚染水処理に弾みをつけたい考えだ。ただ、今後もトラブルが続いて、設計通りの処理量が出ない可能性はある。東電は18日、セシウムを吸着する東芝製の装置「サリー」の運転を開始。19日には、従来の米キュリオン、仏アレバの二つの装置を直列につないだ浄化と、サリーによる浄化の2系統を、並行して運転し始めた。当初はサリーをキュリオンの代替機に使う予定だったが、施設の稼働率が69%と低迷していることから常時使うことにした。処理量は1時間あたり最大50トンから70トンに引き上げられるという。東電は「サリーは今は順調だが、初期トラブルが起きる可能性もあり、慎重に判断したい」という。  *もともと国産のもので十分汚染水処理する力があると言われていたのに、どうして故障だらけの外国製装置を導入したのか、その裏に利権などのワケがあったのかを調べる必要があります。 今の検証委員会では無理でしょう。

11.08.20  asahi.com 8.20「福島市で放射線詳細調査 計測値高い一部地域」 政府の原子力災害現地対策本部と福島県は18日、周辺より高い放射線量が計測されている福島市の一部地域で、詳細な線量調査を始めた。住民に避難を促す必要があるかを判断する。対象となるのは県庁にも近い渡利、小倉寺の両地区。福島市内は東京電力福島第一原発から約60キロ離れているが、比較的高い線量が計測されている。中でも両地区の一部には特に高い地点があると指摘されてきた。政府などが7月上旬、両地区を自動車で走りながら道路沿いの線量を調べたところ、最高値は毎時3.32マイクロシーベルト。局所的に放射線量が高い家屋に対して避難を促す「特定避難勧奨地点」を伊達市などで設定した際、目安とした同3.2マイクロシーベルトを上回った。今回、車の調査で高い線量が計測された地域を中心に、22日まで家屋ごとの計1081地点の調査を進める。結果次第で特定避難勧奨地点の設定も検討する。  *原発事故からもうすぐ半年になろうとしているのに対応が遅すぎます! どうして命に関わる問題をこんなにのんびりできるんでしょう。日本の官僚制度の無能ぶりは旧ソ連と比べものになりません。

11.08.20  asahi.com 8.20「原発警戒区域の年積算線量、最高508ミリシーベルト」  文部科学省は東京電力福島第一原発から20キロ圏内の警戒区域の積算放射線量を、19日に公表した。原発事故発生から1年間の推計値の最高は、西南西3キロにある福島県大熊町小入野で508.1ミリシーベルトにのぼり、除染作業の困難さが改めて示された。最低は南相馬市小高区の3ミリシーベルト台で、数値にばらつきがあった。立ち入りが禁止された警戒区域9市町村のうち、8市町村の50地点を調査。事故から来年3月11日までの1年間、毎日、屋外に8時間、木造家屋内に16時間いたと仮定して積算量を推計した。計画的避難区域指定などの際に目安とされた年20ミリシーベルトを超えたのは、50地点のうち35地点。第一原発のある大熊町では全12地点が20ミリシーベルトを超え、うち7地点で100ミリシーベルト以上となった。最も高い同町小入野の508.1ミリシーベルトは、一般の人が浴びる人工の放射線量の限度1ミリシーベルトの500年分にあたる。

11.08.20  毎日.jp 8.20「貿易統計:扇風機や放射線測定器などの輸入が急増」  東日本大震災に伴う東京電力福島第1原発事故や電力不足を受け、扇風機や発電機、放射線測定器などの輸入が急増している。輸入額は震災後に伸び始め、6月には過去最高を記録した。被災地での仮設住宅向け需要が高まったプラスチックや木材など資材関連も高水準で推移しており、震災で輸入品の動向は大きく変化している。‥放射線測定器も6月に同約7倍の10億円と過去最高を更新。財務省は「身の回りの放射能汚染への不安や、海外向け貨物の安全検査で需要が増えた」(関税局)とみている。

11.08.20  東京新聞 8.19「宮城でイノシシ肉からセシウム 基準値の4倍超」  宮城県は19日、同県角田市で捕獲された野生のイノシシの肉から、国の暫定基準値(1キログラム当たり500ベクレル)の4倍以上の放射性セシウムを検出したと発表した。県内で野生鳥獣から放射性物質が検出されたのは初めて。県によると、イノシシは角田市から駆除の依頼を受けた地元猟友会のメンバーが7日、市内の山間部で捕獲。猟友会を通じて民間の機関に検査を要請したところ、1キログラム当たり2200ベクレルのセシウムを検出した。県は当面、野生鳥獣の肉を食べないよう県内全域に通知する。 *当たり前ですが野生生物も被ばくしてるんですね。人間=私たちの責任です。

11.08.20  YOUTUBE「2011.08.18 そもそも政府は放射能を甘く見てるんじゃないの?」 18日のモーニングバード・そもそも総研より。小出さんや今中さん、小澤祥司さんらが登場。速度が1.6倍になってるので早口です。「国の対応のせいで被ばくは拡大した」「国が健康や命より優先したものとは!?」「チェルノブイリの時にとったソ連政府の対応は?‥‥バス1200台を動員して翌日の午後にはみな避難させた」「チェルノブイリ周辺の土地の除染はやりかけたけどあきらめた‥‥経済的にも物理的にも不可能ということで」「避難した人たちの将来‥‥残された道とは」

11.08.20  Newsweek 8.18「福島原発は廃炉にできない」 危険な廃棄物と化した原発は解体撤去もままならず、事故処理は今いる日本人が皆死んだ後まで続くかもしれない。‥しかし放射性物質を外界に大量に放出した東京電力福島第一原発は、事故から4カ月を経た今になっても、撤去の前提となる原子炉の安定すらできずにいる。にもかかわらず、東電や政府関係者は確かな根拠があるとも思えない発言を続けている。‥核燃料棒が溶けて塊になったり炉外へ溶け出していた場合、冷温停止が困難を極めることは、多くの専門家の一致した意見だ。燃料に水を行き渡らせ、効率的に冷やすことが難しいからだ。福島原発の最終的解決は、すべての元凶である核燃料と放射性物質を取り除き、原発を解体撤去する廃炉の実現にある。だが、それが実現するのはいつなのか。‥だが政府と東電は事故以来、事態が収束に向かっているように見せることにひたすらエネルギーを注いできた。メルトダウンはおろか、それより深刻なメルトスルーが起きていたことも、3カ月たってやっと認めたほどだ。公表される廃炉スケジュールが「最悪の事態」を踏まえたものになるとは考えにくい。前例のない事故を起こした福島第一原発には、今から廃炉に至るまでの過程にどんな専門家も答えを知らない技術的難題が山積している。廃炉には、事故を起こさなかった普通の原子炉でも30年程度の時間がかかる。原子力委員会は福島の廃炉に要する時間を「数十年」と評しているが、この「数十年」は限りなく100年に近い、あるいは100年以上と考えたほうがいいかもしれない。‥福島第一は破壊の程度がひどいため、事故処理にはほぼ永遠と言っていい時間がかかるだろうと、京都大学原子炉実験所の小出裕章助教は言う。チェルノブイリ原発の石棺のように巨大な構造物で建屋を覆った上、作業員の被曝を避け、放射性物質が外に漏れ出さないよう監視しながらの作業が必要だ。「いま生きている日本人は誰一人、その終わりを見ることはないのではないか」と、小出は言う。

11.08.20  asahi.com 8.20「国会でも原発事故検証へ 調査委設置法案、与野党が協議」  東京電力福島第一原発事故を政府から独立した立場で検証するため、自民、公明、たちあがれ日本の3野党は、民間人による調査委員会を国会に設置する法案を衆院に提出し、19日から民主党などと実務者協議を始めた。ただ、民主党は慎重で今国会成立は微妙だ。政府は5月に事故調査・検証委員会を設置して事故原因を調査中だ。3野党はこれとは別に立法府として事故検証が必要との考えから、9日に議員立法で「東電福島原発事故調査委員会法案」を提出した。法案によると、調査委は民間人10人で構成。原子力業界の影響を極力排除するよう「公正な判断」ができる有識者を衆参両院議長が任命する。衆院事務局によると、第三者による調査機関を国会内に設置した例は過去にないという。委員が利害関係者と接触した場合は原則報告を義務づける。  *政府の調査委員会が公正な結果を出すとは信じられないので、国会の中に設置べきだと以前から指摘されてきましたが、遅すぎます。それに原発推進の自民党などがつくろうとする委員会がどれだけ公正な立場になりうるのか疑問です。少なくとも脱原発を主張する社民、共産、みんなの党なども対等の立場で関わるべきです。

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