11.12.04 ★ 毎日.jp「福島第1原発:淡水化装置から汚染水流出」 東京電力は4日、福島第1原発で放射性物質を処理した後に淡水化する装置から、45立方メートルを超す汚染水が建屋内に漏れ、一部は建屋外の側溝に達したと発表した。側溝は海につながっており、建屋から500〜600メートル離れた海に流出している可能性もあるという。東電は原因を調査している。東電によると、同日午前11時半ごろ、巡回中の社員が建屋から漏水しているのを見つけた。汚染水はストロンチウムなどベータ線を出す放射性物質が1立方センチあたり10万〜100万ベクレル含まれ、表面線量は毎時110ミリシーベルトだった。建屋(30メートル×30メートル)の床に深さ約5センチ、計約45立方メートルたまっていた。さらに建屋から約10メートル離れた側溝まで漏れた形跡があった。漏えいは同日午後2時過ぎに止まった。原子炉等規制法に基づく汚染水の海洋放出の基準と比べると、今回漏えいした汚染水に含まれるストロンチウムの濃度は約100万倍にあたる。 ※未だにこんな状態で「目標達成」というのはお笑いです。
11.12.04 ★ 暗黒夜考〜崩壊しつつある日本を考える〜 12.4「使用済み燃料の貯蔵スペースが容量オーバー間近 〜転換点を迎える原子力政策〜」 玄海原発が約3年で、柏崎刈谷原発が3年7年カ月で、使用済み燃料の貯蔵スペースが満杯になるという。
また、使用済み燃料の処分場で、現在停止中の六ヶ所再処理工場でも既に容量の9割方が埋まってしまっており、使用済み燃料の貯蔵スペースは明らかに不足の一途であるというのが実情である。
この状況を打破すべく期待されているのが「高速増殖炉サイクル構想」である。
そして、その象徴的な存在が、本ブログにて度々廃炉を提言している”破壊兵器”たる高速増殖炉『もんじゅ』である。
『もんじゅ』については、長年に渡り莫大な費用を投じて尚、「高速増殖炉サイクル」の実現は程遠く、それ以前の問題として「発電量ゼロ」という”無用の長物””木偶の坊”状態である。
それでも尚、”原発利権村”の連中がこの”金食い虫”『もんじゅ』に拘り続けるのは、高速増殖をあきらめるのが「高速増殖炉サイクル」は絵にかいたモチであることを認めることになるからである。
即ち、『もんじゅ』を否定することは、現在国内で稼動中のすべての原発を否定することに等しいということである。
上記記事にあるように、先月下旬、細野豪志原発事故担当相が『もんじゅ』の今後について「ひとつの曲がり角に来ている」「廃炉も含めた国のエネルギー政策の見直しが必要」との注目すべきコメントを公式に発している。
その背景としては、勿論「フクシマ原発事故」が起きたこともあるであろうが、『もんじゅ』も「六ヶ所村」も見通しが立たない現状、使用済み核燃料の貯蔵スペースがもはや容量オーバー間近であることが大きく影響していることであろう。
このまま原発を稼動させ続ければ、数年後には、これまでずっと”問題の先送り”をしてきた使用済み核燃料の処理をどうするのか?という大問題にぶち当たるということである。
11.12.04 ★ しんぶん赤旗 12.3「バス代 関電 丸ごと負担
“自民国会議員後援会ご一行様”
行き先は 美浜原発」 自民党衆院議員の後援会の旅行で、関西電力が参加者の交通費を負担していたことが2日、本紙の取材でわかりました。美浜原発と議員の地元を往復400キロの送迎という手厚い交通費の負担は政治資金規正法の寄付行為にあたる可能性があります。関西電力の交通費負担がわかったのは、自民党の竹本直一衆院議員の政治団体「竹本直一後援会」が2008年12月に開催した「12/14美浜原子力発電所視察旅行」です。政治資金収支報告書と領収書によると、この旅行は宿泊をともなったものでした。約20人から40人規模の参加者があったとみられます。一行は美浜町内の旅館に宿泊しています。旅程は、竹本議員の地元、大阪府富田林市から関西電力美浜原発がある福井県美浜町にいくもの。片道200キロの距離があり、旅行の中身に、原発視察以外のものも含まれていた可能性があります。関電は「当社がバス費用の負担を行った」と認めたうえで、交通費を支出した理由について「美浜原発の安全性への理解を深めていただくため」としています。‥総務省は、「個別の事例について断定できないが、政治団体にたいして(バスの提供などの)労務の無償提供は政治資金規正法の寄付に該当する」(政治資金課)としています。 ※これは確実に氷山の一角でしょう。福島後でもやってる可能性があります。
11.12.04 ★ BLOGOS 12.3「なるほど! 福島県の政策が理解できなかったワケ(武田邦彦)」 福島県の人が被曝を避けて県外に出るときに大きな役割を果たした「民間賃貸住宅借り上げ制度」、それが2011年12月をもって廃止されようとしている。この制度は福島県から他県に避難した人がアパートを借りるときに、2年間、国が家賃を払うというもので、この制度のおかげで被曝量を減らすことができた福島の子供たちは数が多い。
ところが、福島県は、(1)災害救助法に基づく緊急措置で、恒常的な施策でない(2)避難先の自治体から「期限について一定の目安が必要」と指摘があった(3)東京電力福島第1原発の「ステップ2」(冷温停止状態)が、政府の工程表通りに年内達成が見込まれる、という3つの理由を挙げて、この制度を自ら断ることにした。
福島から他県に移った人は福島がイヤになって移動したわけではない。住んでいるところの放射線が高く、1年1ミリシーベルトを超えるからに他ならない。つまり、日本の法律に基づいて子供を守ろうという行動である。
だから、「福島の子孫を大切にする」という考えであれば、国に訴えてでも制度の延長を願うのが福島県と思うが、それが逆になっている。理由を見ても支離滅裂。緊急避難の制度だが、まだ福島県は1年1ミリには遠い。だから臨時措置だから止めるという理由は理由になっていない。‥理解しがたいことだが、福島県は「福島の子孫(子供と女性の卵子)を被曝させたいと願っている」ということになる。なるほど! これで福島市が「1年1ミリを1年20ミリ(レントゲン400回)に変えてくれ」と国に要請したり、被災地の自治体としては考えられないことがあったのだが、そうだったのか。
11.12.04 ★ livedoorニュース 12.4「「晩酌の友」サバ缶からセシウムが検出」 東日本大震災からすでに8カ月。福島第一原発はいまだ冷温停止状態には至らず、余震なのか、全国で地震が頻発する状況は変わっていない。そんな折、「缶詰からセシウム」という衝撃的なニュースが報じられた。環境保護団体グリーンピースが第三者機関を使って魚介類や加工食品計75点の放射性物質を検査した結果、27点から微量の放射性セシウムが検出されたのだ。同団体・海洋生態系問題担当の花岡和佳男氏が語る。 「今回調査した全ての小売業者でセシウムが出てしまいました。汚染された魚が広く流通されていることが明らかになったのです。これからの季節に食べるマダラ、メバチなど冬の魚に多く検出されました」アピタ戸塚店(神奈川県)で販売されていた北海道産マダラの47・3ベクレル/キロをはじめ、イトーヨーカドー、ダイエー、イオンなど大手小売りの商品から検出されたのだ。これは国が定めた暫定基準値の500ベクレル/キロを大きく下回っており、“直ちに影響はない"レベルであるようだが、ホスメック・クリニックの三好基晴院長はこう警鐘を鳴らす。 「セシウム137は1ベクレルで0・013マイクロとしているが、これは信頼性が低く、正確な影響はわからない。数値は少しでも低いほうがいいとしか言えない」今回の調査結果の中で空恐ろしいのは、イオンいわき店(福島県)の「サバの水煮」から4・6ベクレル/キロのセシウムが出たこと。切り身などの生鮮食品ではなく、調理・加工された缶詰から検出されたのだ。“放射能オツマミ"はすでに大手流通網に乗っているのである。さらに三好院長が続ける。 「半減期が約1570万年のヨウ素129も測定すべき。ヨウ素131は減少し問題ないとなっているが、ヨウ素129の存在が隠蔽されている。ヨウ素131も129も甲状腺に取り込まれると、放射性甲状腺ホルモンができ、放射線を出すことがある」
11.12.04 ★ yomiDr 12.3「二本松市 母乳検査へ…福島」 福島県二本松市は2日、授乳中の母親の母乳に含まれる放射性物質の検査を行うと発表した。対象は、市内に住む授乳中の母親で、検査の希望者。容器に母乳を入れて市内の保健センターや市役所などに送付すれば無料で受けられる。結果は文書で郵送される。放射性物質が検出された場合は、市の保健師らが相談に乗る。200人分の経費167万円を盛り込んだ関連予算案を、12月定例会に提出し、可決されれば来年1月にも実施する。母乳の放射性物質検査は厚生労働省の研究班が今年5、6月に福島、宮城など8県の108人を対象に実施。二本松市を含む福島県内の7人の母乳から放射性セシウムが検出されたが、いずれも微量で、母子の健康に影響のない量とされていた。しかし、10月中旬、市民団体などから検査を求める声が上がっていた。二本松市健康増進課は、「産後のお母さんは不安が多い。市として検査後の相談にもしっかり対応したい」としている。
11.12.04 ★ livedoorニュース 12.4「チェルノブイリ150km地区 25年後の今も体内被曝者出ている」 ベストセラー『がんばらない』の著者で諏訪中央病院名誉院長の鎌田實氏は、チェルノブイリの子供たちへの医療支援などにも取り組んでいる。その鎌田氏が、チェルノブイリ原発事故25年後の現実について報告する。‥ロシアでは、ハンターは許可制。正規のハンターは、獲ってきた肉もきちんと測定して食べているが、無許可でハンティングしている人が、測定せずに隠れて食べて被ばくするのだという。
「私たちの国では、そういう人がいて困るけれど、日本人はルールを守るので、早くホールボディカウンターを各市町村に置いて測定し、食物の放射線量を測っていけば、日本ではもっといいコントロールができるはずです」とナージャ先生は言う。
11.12.04 ★ 風雲童話城ブログ 「酒より深き君なりき」 12.4「仏教界も、カトリックも〜【脱原発宣言】続々」 以下はリンク集です。各界の脱原発表明をぜひご覧ください。
11.12.04 ★ asahi.com 12.4「「防護服」で原発廃止訴え 南アのCOP会場で学生ら」 放射能はもうたくさん――。南アフリカ・ダーバンで開かれている気候変動枠組み条約締約国会議(COP17)の会場で、日本から来た学生らが「防護服」を模した服を着て原発の廃止を訴えた。学生らは環境NGO「クライメイト・ユース・ジャパン」のメンバー。福島県出身の東大院生、円谷幸史さんは「(原発事故で)多くの人が苦しんでいる。ニュースでは伝わらない声を伝えたい。原発のリスクを直接、世界の人に説明したい」と語った。温暖化の影響や防止を話し合う同会議の会場では、温室効果ガスの排出が少ない原発について、その危険性が語られることがあまりない。同NGOの笠小春さんは「各国の人たちに、原発事故は遠い場所でのひとごとではないことを知ってほしい」と話した。
11.12.04 ★ asahi.com 12.4「韓国、日本海側に原発2基の新設許可 福島事故後は初」 韓国の原子力安全委員会は2日、日本海に面する慶尚北道・蔚珍(ウルチン)での2基の原子力発電所の新設を許可した。東京電力福島第一原発の事故後、新規の建設を認めたのは初めて。韓国政府は原発輸出の「世界3大強国」を目指すことも打ち出しており、原発推進の動きを加速させている。
安全委によると、2基はいずれも加圧水型軽水炉(出力1400メガワット)で、総工費は約6兆3千億ウォン(約4300億円)。2017〜18年の完成を目指す。安全委は同時に、日本海沿いの古里(コリ)(釜山、蔚山市)と、月城(ウォルソン)(慶州市)で建設が進んでいた2基の試運転の開始も認めた。現在、韓国の原発は21基で、総発電量の3割超を占める。福島での事故後、韓国でも原発への不安が高まり、有名作家や詩人らが参加する「脱原発」を目指す市民団体も発足した。
11.12.04 ★ isep 環境エネルギー政策研究所 12.4「12月5日 緊急合同記者会見
「調達価格等算定委員会」委員に異議あり!」 再生可能エネルギーの導入を大幅に拡大することができるか、その鍵をにぎる「調達価格等算定委員会」の国会同意人事案。政府から提示された案は、全5名のうち3名が、直接の利害関係者であったり、再生可能エネルギーの導入や固定価格買取制度に消極的な立場をとってきた人で、委員構成がきわめて不適正であること、そしてその人事案が非常に不透明で密室で決められ提示されており、この間、多くの環境NGOや国会議員がこの委員案を差し替えを求めてきました。
そこで、来る12月5日、「調達価格等算定委員会」の人事案の差し替えを求める国会議員および環境NGOで、以下のとおり緊急合同記者会見を開催します。ぜひ報道の皆様にお集まりいただきたく、ご案内申し上げます。
11.12.04 ★ NEWSポストセブン 12.4「“純福島製”ガイガーカウンターに注文殺到 2〜3か月待ち」 原発事故による放射能汚染に苦しむ福島県の人が開発した“純福島製”のガイガーカウンター「ガイガーFUKUSHIMA」に注文が殺到している。11月23日に出荷を開始したところ、すでに3000台以上の予約がはいり、納品まで2〜3か月待ちという反響だ。開発から製造、販売に至るまで携わっているのは福島の企業やNPO。唯一、国内での製造が難しかったガイガー・ミュラー管だけは当面、ロシア製を使うが、県内での開発のめどが立ち、12月下旬以降は“完全福島製”のモデルが発売される見通しだ。
「現状をわかっている現地の自分たちが線量計を作らなければと思った」
開発を担当した、板金加工などを手掛ける三和製作所の社長・斎藤雄一郎さんは、経緯についてそう語る。‥「ガイガーFUKUSHIMA」は1万8800円で、iPhoneに接続して放射線量を測定するタイプは9800円。注文は、NPO「営業支援隊」が窓口となってインターネットで受けつけているが、三和製作所には「インターネットは使えない」と買い求めにくる高齢者など、直接訪れる人も少なくないという。中には「一刻も早く欲しい」と毎日通う人もおり、「現状を訴えながら泣いてしまう人も多いです。自分たちの周りの放射能の状況を早く把握したいというかたばかりです」と斎藤さんは語る。ガイガーカウンター本体には「FUKUSHIMA」の文字と地図がデザインされ、液晶モニターのスタート画面には福島県の形が浮かび上がる。“フクシマ”の誇りと技術の結晶で、復興と県民に少しでも安心を――そんな開発者たちの思いが込められている。
11.12.04 ★ ニコニコニュース 12.4「利権の巣窟・原子力帝国は「復活しつつある」 佐藤栄佐久元福島県知事」 東日本大震災以前より、経済産業省などが推し進めてきた原子力行政に対し、強く反発してきた元福島県知事の佐藤栄佐久氏は、2011年11月30日に行われた自由報道協会主催の記者会見に出席。現在もなお、官僚機構が主導する強権的な原子力政策について、自身の経験を踏まえた上で痛烈に批判した。佐藤氏は、かつて知事を務めていた福島の視点から、様々な原子力政策の問題(放射性廃棄物中間処理施設問題、プルサーマル強行問題、原発トラブル隠し問題など)を提起した上で、「原子力発電所をとにかく復活させ、原子力政策を元に戻そうという力が強力に働いている」と述べ、原発に関わる諸問題の解決が無いままに、原子力行政が再び動きだそうとしていることに危機感を募らせた。続けて、「原発に裏切られ続けた知事時代も、原発事故後の現在も、敵は、東京電力ではなく経済産業省である」
と語り、「"原子力帝国"はすなわち、"官僚帝国"である」との見解を示した。‥佐藤氏はまた、経済産業省などの官僚機構以外にも、そうした権力に追随する有識者らによる学会にも問題があると強調した。社会に対して学会が真の役割を果たすためには自己の良識に従うべきとの考えを示し、責任の所在をあいまいにしようとする学会に対して、「学会も含め、この"原子力帝国"を、何とか国民の民主的な体質で動かせるように、(講演などの活動で)頑張って行きたい」と、決意を語った。
11.12.04 ★ msn産経 11.29「学校給食牛乳の放射線データ 公表求める区教委と牛乳業界平行線」 福島第1原子力発電所事故による放射性物質の影響を心配する声が上がっている学校給食用の牛乳について、東京都内の小・中学校に牛乳を納入する牛乳メーカーで6社でつくる「東京学乳協議会」(千代田区)が検査結果の数値を開示せず、各区に混乱が広がっている。風評被害を懸念する牛乳業界と、学校現場をあずかる各区教育委員会の主張は平行線で、“落とし所”は見えてこない。「何度もお願いしているのに出てこない。牛乳業界は、どうして数値を開示しないのか」品川区の浜野健区長は11月中旬の記者会見で声を荒らげた。福島第1原発事故以来、区には親から学校給食への不安の声が多く寄せられている。中でも毎日飲む牛乳を心配する声は大きい。そこで区は、区内の小中学校に牛乳を納入する業者に7月から約10回にわたり検査済みデータの開示を請求。しかし、その都度「非開示」とされた。このままでは区が独自検査に踏み切らざるを得ないという。東京学乳協議会によると、給食用牛乳の検査は各社が独自に実施したという。しかし、結果の数値については「風評被害になりかねないという上部団体の日本乳業協会の方針もあり非開示」と説明する。 ※そんな業者とは契約を打ち切るべきです。
11.12.04 ★ 共同通信 12.3「【福島第1原発の現状】(12月2日)安全対策は不十分 外部委、東電報告を批判 未解明の課題残す」 東京電力は2日、福島第1原発事故について、地震の揺れでは重要機器に影響はなく、事故を引き起こした津波は想定を大きく上回る規模だったとする社内事故調査委員会の中間報告書を公表。これに対し外部専門家による検証委員会が「事故発生と拡大は、事前の安全対策が十分でなかったことによる」と批判したことを明らかにした。ただ、3月15日に起きた2号機の原子炉格納容器の圧力急降下と周辺の放射線量上昇の関連は未解明のまま。地震による1〜4号機の機器への影響も、現場で目視できない場所は「揺れの大きかった5号機で無事だった。1〜4号機も大丈夫」との推定にとどまった。幹部がどう判断し、行動したかなど、今回触れていない内容を含んだ最終報告は来年6月を目標にまとめる。検証委は、委員長の矢川元基東京大名誉教授(原子力)と津波、法律などの専門家6人で構成。報告書によると、東電は2008年、従来想定していた5.7メートルを超える最大10.2メートルの津波が襲うと試算したが「根拠のない仮定に基づくもの」と記述。対策を取らなかったことを正当化した。検証委は「地震・津波をより真剣に考えるべきだった」と、東電のほか国や専門家にも深刻な結果への反省を促した。津波による機器の浸水で起きた全電源喪失は事故の拡大につながったが、報告書では「東電は国と一体となって過酷事故対策をしてきたものの、全電源喪失を想定していなかった」と記載、東電単独の過失ではないと釈明した。検証委は「そうした場合の対応はあらかじめ詳細に定めておくべきだった」と指摘した。事故の背景について検証委は「東電など関係者が『安全神話』から抜け出せなかった」と批判。これに対し社内調査委員長の山崎雅男副社長は2日の記者会見で「できる限りの安全対策に努めていた」と反論した。
11.12.04 ★ 中日 12.3「【社説】
原発政策 国内外で使い分けるな」 衆院外務委員会が原発輸出に道を開くヨルダンなど四カ国との原子力協定案を可決した。今国会で承認される見通しだが、福島の検証も終わらぬうちに輸出では国際社会への説得力に欠ける。東京電力福島第一原発が今なお冷温停止に至っていないにもかかわらず、野田政権は原発輸出にこだわっている。協定締結の相手国はヨルダン、ベトナム、ロシア、韓国で、核物質を輸出入する際、軍事転用を防ぐことが目的だ。衆院での質疑は国の内と外で原発政策を巧みに使い分ける姿を鮮明に映し出した。野田佳彦首相は「福島の教訓や知見を国際社会で共有することが日本の責務」と語り、「事故後も日本の原発を求めてくる国があり、ならば最高水準の技術で協力していく」と力説した。一方で玄葉光一郎外相は「日本は原発を新増設する状況になく、政府内で段階的な依存度引き下げを共有している」と述べている。国内の新増設には腰を引き、海外には売り込む。こうも国の内外で落差があっては、国際社会から信頼を得られるか疑わしい。特にヨルダンは日本と同じ地震国で、原発に不可欠な冷却水の確保が難しい内陸部の乾燥地帯が予定地だ。八月の通常国会で参考人から指摘され、継続審議になったのに、政府は原発の専門家を派遣しての調査もしていない。立地場所の周辺は、首都アンマンなどの大都市やヨルダンの半数の工場が集中しており、立地の適否すら確かめずに協定を優先させては怠慢のそしりを免れない。‥日本経済の再生に輸出拡大は有効な手だてだが、首相は福島の事故の検証が道半ばなのに教訓をどう生かすというのか。安全確保があいまいでは、立ち止まることも選択肢の一つに加えるべきだ。
11.12.04 ★ 信毎WEB 12.3「富士見出身・樋口さんの写真集が大賞 平和・協同ジャーナリスト基金賞 」 諏訪郡富士見町出身の報道写真家樋口健二さんの写真集「原発崩壊」が2日、「第17回平和・協同ジャーナリスト基金賞」の大賞に選ばれた。受賞作は東京電力福島第1原発事故を受け、40年近く原発内部の被ばく労働の実態を取材してきた樋口さんが集大成として8月に出版。「原発問題の核心に迫る渾身の記録」「原発内部の労働を撮った写真は例がない」などと評価された。同賞は反核・平和、人権擁護などを推進する報道に寄与した個人や団体に贈られる。受賞作には、定期検査のため原子炉格納容器の入り口付近で作業する労働者や、原発事故後の福島県内の様子を収めた写真などを主にモノクロで収録。候補に挙がった52作品のうち、選考委員6人の全員一致で大賞に選ばれた。樋口さんは2001年に核廃絶NGO「ワールド・ウラニウム・ヒアリング」(本部・ドイツ)創設の「核のない未来賞」を受賞しており、原発事故後、全国で講演し脱原発を訴え続けている。受賞の知らせを受け「信州人の意地を見せてやろうと、真実を追求し続けた。(受賞作が)社会の変革に少しでもつながればジャーナリスト冥利に尽きる」と話している。 ※名前のない新聞でもかなり昔インタビューしたことありますが、やっと少しは評価されるようになってきたのは嬉しいことです。「株式会社・日本が原発をやめない理由」(PDFファイル)
11.12.04 ★ 47NEWS 12.3「福島の8町村が原発完全賠償要求 「世界最大の被害者」」 東電福島第1原発が立つ福島県双葉町、大熊町を含む双葉郡8町村の住民、首長らが3日、同県いわき市で総決起大会を開き、原発事故で生じた損害を完全に賠償するよう求める要求書を国、東電に提出。国に対し「われわれは世界最大の被害者。完全賠償なくして復興と再生はあり得ない」と主張。文部科学省の原子力損害賠償紛争審査会の委員として、地元からの参加を求めた。東電には事故の責任を最後まで果たすことなどを要求した。大会に野田佳彦首相の出席を求めていたが訪れず、細野原発事故担当相と平野復興対策担当相が出席した。会場のいわき明星大の講堂は約1400人の住民でほぼ満員。
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