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虹 の 祭 り

これまで何気なく見過ごしてきた夏至には、実は深い意味があるそうです。
古来、太陽信仰の要であった夏至を新たな形で迎えるお祭りが行われます。

夏至の朝日の音を聴く

〜夏至祭のお誘い〜

天然循環総合研究所所長

織 田 光 雄

 太陽のリズム、月のリズム、地球のリズム。宇宙は天然循環のリズムにあふれています。しかし現代社会の生活は、この宇宙のリズムから無意識に遠ざかっています。そこで、全ての生命をはぐくむ自然のリズムを感じ取り、天然循環を再認識することを、夏至祭を通じて提案します。古代人の英知、直感の感性を蘇らせるきっかけになれば幸いです。


太陽の誕生日

 年に一度の夏至のとき、北極は太陽に向かい、その日、太陽にもっとも近寄ります。地平線や水平線から昇ってくる太陽は、真東より北側に約30度位の位置になります。夏至の日は、北半球では昼の時間がもっとも長くなり、夜の時間がもっとも短くなるのです。そして一年に一度巡ってくる、太陽の周期としての「夏至の日」があります。宇宙の天然循環の、巡りの基準日としての「夏至の日」は、太陽年の元旦ともいわれ、太陽の誕生日ともいわれた日です。この「聖別された日」が「夏至のお祭りの日」なのです。

古代遺跡の不思議

 私は20数年前のある事がきっかけで、夏至の日に特別興味を持ったのが始まりでした。そこで、世界各地に存在する「夏至にまつわる古代遺跡」を調べていきました。すると不思議なことに、いくつかの共通点が浮かび上がってきました。まず、遺跡の形状もしくは石の配置などは、夏至の日の朝日に焦点を合わせてあるということです。どのようにしてか、太陽の昇ってくる方位方角を実に正確に把握しているのです。また石の素材に関しても、夏至の朝日の最初の光を受け取る様式も共通しています。日本でも縄文時代や石器時代にまで遡る巨石遺跡や聖域は、やはり夏至の日を意識して作られています。
 民族・思想・宗教など、時代によっても様々な条件が違うのに、「夏至の日」を意識するという共通点。その根底に流れる古代人の大切に思ったものはいったい何だったのでしょう。

8Hzの宇宙の音

 夏至の日に響いている波動を検出した学者がいました。
 アメリカに住むフィリップ・カラハン氏です。彼は太陽の波動を1年365日、毎日測定していました。そして夏至の日の出の数分間だけに存在する、特別な波動をキャッチしたのです。その周波数は7.6〜8 Hz という帯域の波動でした。このことは、世界各地に残る夏至のモニュメントが、夏至の日の出の数分間に焦点を絞っていることの意味を明らかにしています。また彼は、世界各地の古代遺跡で波動測定を実施した結果、この7.6〜8 Hz という帯域の波動が、遺跡から同心円状に放出されていることを確認しています。さらに夏至の朝日の波動が遺跡の石を共振させて、この同心円状に放出されていたウェーブを強める作用があることも検出しています。その結果、古代の人はこの波動の秘密を知っていて、目的をもって利用していたことも判ってきました。
 この7.6〜8 Hz という帯域の波動は、非常に興味深い周波数なのです。
これは私たち人間の脳波でα波と呼ばれている特別な帯域の周波数で同じであり、禅での深い瞑想状態の時にも、超能力に関係する時にも、この帯域と同じ波長の周波数が検出されます。そしてまた、成長する天然鉱物の水晶も、やはりこの7.6〜8 Hz という帯域の波動で成長しているようです。
 まさに「宇宙の創造の時の音」ともいえる、特別な帯域の周波数と考えられるのです。厳密にいえば「音なき音」なので、検出された波動はその音の顕れの一部なのでしょうが‥‥。

世界は音から生まれた

 「世界は最初の音によって創り出され、その音が原生の深淵から発生した時、音は光になり、その光の部分がしだいに物質になった‥‥」
 宇宙や生命の根源、言葉や音楽の起源にも遡る「音」と人との関係は、古代からとても重要なテーマでした。それは個々の生命にもかかわることであり、人はその影響力に対してもっとも敏感だったようです。聞き取れない宇宙の音は、五官の耳で聞くほかに、特別な感性の直勘で感じ取っていたのでしょう。
 古代において「音」は超自然的起源をもつものと思われ、見えないけれども存在する世界との交流の手段でもあると考えられました。シャーマニックな世界では、精霊の声を、笛や太鼓、弦や唸り盤を通して聞くことができると信じて、耳で聞ける色々な「音」を発声や楽器によって模倣する試みがなされてきたのです。その自然コンサートの参加者たちは、それぞれ風・雨・雷・波・樹木・動物といった特定の自然音を真似て合唱し演奏したのです。この本能的習慣ともいえる行為で、自然のリズムにのって奏でる楽曲は、きっと壮麗で素晴らしいものだったでしょう。

夏至の朝日の音

 夜明けの晩は、薄闇のベールを脱いで天空を赤く染めて暁になる。
 そして新しい太陽の朝日は暁となり、何の穢れもない生まれたての最初の光を放つ。
 その時、宇宙の源から延々と続いた「創造の時の音なき音」が響き渡るのです。

 夏至の音は夜明けの朝日の光に乗って、宇宙の源から響いてくるのです。
 その「音」を意識して静かに聴きとれれば、自然な感じで自分の中に「創造の時の音」との共鳴音があることに気づきます。宇宙が生まれた時から地球に生命が誕生して育まれてきた今日まで、連綿とつながってきて途絶えることなく私たちの中にも響いている「音」なのです。その「音」は意識も心も身体も、本来あるべき理想的な姿へと蘇生させ、自然治癒力が高まる方向に働く力を含みもつものです。その作用は、まるで音程の狂った楽器を調律するかのようにも働いてくれるのです。このような根元的な音の作用で調律された時に、はじめて共鳴・共振が一人一人に正しく起こり始めるのです。そして「創造の時の音」と一体となり、「創造の時の音」そのものにもなれるのだと感じています。夏至の日の出の音によって人々はそれぞれ振動してしまうけれど、調律されてくればやがて調和がとれ、一つの和音となれる‥‥それが「夏至祭」の一つの意義だと思っています。

聖域で夏至を迎える

 1999年6月22日Bの午前4時49分が、夏至の日の出です。
 「日出ずる国」と語り継がれた古代のロマン。太陽が生まれた伝説をもつ「伊豆の大島」は、夏至の太陽が昇ってくる方角を示す目印の島でもあったのです。その大島から太陽の道を辿ってみると、伊豆半島の一宮「白浜神社」に至ります。神社のある白浜海岸の岩場の一角には、夏至の方角に盤を削ってある特別な場所が存在します。海から切れ込んだ盤の溝は、その奥にあるお釜と呼ばれる大きな穴につながっています。夏至の太陽の光は海側から磐境の溝を通って、お釜の中に差し込むのです。そしてこの夏至の光は「下田富士」を通過して、古代太陽祭祀の中心「神倉(ミクラ)山」に至ります。さらに神倉山の山麓には、夏至の夕日を望む「七夕神社」が存在します。この夏至の太陽が照らす道には、古代遺跡・聖域が見事に一直線上に並ぶのです。

 夏至の日の出の御来光を伊豆白浜海岸の古代遺跡・磐境で迎える夏至祭を執り行います。御来光の要は、夏至の日の出のわずか10分弱の時間にくる特別な宇宙の音・波動(7.6〜8 Hz )の体験です。
 この日のこの瞬間にしか訪れない「聖なる夏至の音」を一緒に聴いてみませんか?


夏  至  祭

【日程】

6月20日(日) 夏至祭記念講演:サンワーク下田にて(有料予定)
 pm2〜6「古代人大航海論」と「世界のカヌーの発祥地・伊豆」茂在寅男


6月21日(月) 夏至前夜祭:下田市敷根公園・野外ステージ                 pm2〜9「夏至の調べ」コンサート 出演多数

6月22日(火) 夏至祭・御来光セレモニー:am4〜7 白浜海岸 磐境にて 

【問合せ】 ★天然循環総合研究所 Tel.03-3431-0405 Fax. 5472-6492

★夏至祭地元実行委員会 Tel. 0558-22-8520(増田)

*この日・この場所に来られない人も、あなたのいる所で夏至の朝日を迎え、感じることができます。

No.95=1999年6・7月号

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