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島日記

1998年11月

ついついハマッて汗をかいてしまった

シール貼りボランティア

もう11月も半ばとなってしまった。ずいぶん涼しくというより寒くなってきたというのに、11月号をまだ作ってるのだから冷や汗が流れてきそうだ。そこで、こんなに遅れてしまったことのいいわけを書いてみよう。

★一つは昔からぼく自身ずいぶん世話になってきた伯母が急に亡くなったので実家に数日帰っていたということがある。その伯母は一度だけフリージアの季節に八丈島に遊びに来てくれたことがあり、口癖のように又訪れたいと言っていた。もう90才になっていたし、入院してから亡くなるまで2週間もなかったので大往生と言えるだろう。一生独身を通した伯母は若い頃から熱心なクリスチャンだったので、先祖代々の墓(仏教)には入りたくないと語っていたそうだ。また骨は海に散骨してほしいとも言っていたそうなので、ではもう一度行きたかった八丈の海に流そうという話しになり、分骨した壺を抱えて島に戻ってきた。もう何年も前に自然葬を考える会の会長さんにインタビューしたことがあるが、ここに来て海への散骨もずいぶん一般的になってきてるようだ。しかし海だけでは淋しい気もするので、一部の骨は球根と一緒に花壇にでも埋めようかと思っている。

★でも新聞が遅れてるのは伯母のお葬式だけではない。貧乏暇なしとはよく言ったもので、やけくそになって慢性赤字の新聞よりもさらにお金にならない島内でのボランティア活動にはまっているのだ。これは前にも書いたと思うが、八丈では9月から飲料容器のデポジット制度が始まった。しかし参加する商店が半分から1/3くらいしかないという状況で、このまま放っておいては腰くだけになりそうだと危機感を持った約数名のボランティアが集まって住民グループをでっちあげ、せっせとミニコミやビラを出したり、店の人や議員に話しに行ったり、あげくは町が公募したデポジット実行委員会というのに公募枠全員が入って(というより他の応募者がゼロだった)、何とか町の方針をより良い方向へ変えていこうとしている。

★またデポジットのシールを貼る手間がたいへんで店が参加したがらないと聞き、シール貼りの押し掛けボランティアもやったりしている。先日はじめてやった時には中学生も含めて9人の参加者があったので、なかなかにぎやかで楽しく、やってみると性格が現れるのかムキになって早くたくさん貼ろうとがんばって汗をかいてしまった。やってみて思ったのは、これは仕事で1人とか2人でやってるのは暗い仕事かもしれないが、ボランティアとして何人かでやるなら楽しいということだ。中学生の女の子たち3人の感想も、またやってみたいということだった。

★ところでつい先頃、東京都知事が八丈に来島し、知事と環境を語るというシンポジウムが行われた。サブタイトルに循環型社会を八丈からとあったように、知事も盛んに八丈のデポジットを応援したいと話していて、シンポのあとで知事みずからシール貼りボランティアに参加することになった。この様子はマスコミでけっこう報道されたようなので見た人もいたかも知れないが、この話は前々からぼくらのグループで準備し、お膳立てから片づけまでやっていたのだ。

★また以前、早稲田商店会の会長さんに話を聞いて、商店が主導の町づくりが元気で面白かったので、八丈でもデポジットの回収段階で当たりくじをつけるラッキーデポジットを計画している。消費者は缶を返すと当たりが出る(かもしれない)のでデポ缶をちゃんと返しに行くと同時に積極的にデポ缶を選んで買うようになり、また店の方ではアイデアをこらした当たりくじを出すことで販売促進となり商売繁盛、町の活性化になる。いわば一挙両得というか一石三鳥をねらった案で、「お客はワクワク、お店はホクホク、ラッキーデポジット」というのがキャッチフレーズ。賞品の目玉として、東海汽船の一等ペアチケットやエアニッポンの5割引券というのがすでに決まっている。これが理解されれば消費者もお店ももっとデポに参加したくなってくるはずだが。シール貼りボランティアは、一つにはデポ参加店を応援する署名集めという面もあるから島民でなくても参加できるし、デポを見に島に来てもらえると嬉しい。ぼくらのグループ「八丈町のゴミと環境を考える会」のホームページも出来ているので、ぜひ見てね! (ア)

   藍ヶ江の断崖から散骨。    夕陽がすごくきれいだった。

 商店の前の道路端に座り込んで  シール貼り

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