沖縄、グァム、太平洋に駐留する世界最強最大の軍備とテクノロジーを誇示する米軍、海兵隊
基地に飛来する戦闘機、飛行機の爆音、墜落や誤射、演習による危険や被害 基地の街で絶えない駐留米兵による暴力、レイプ事件
その存在自体が、既に地域全体の、住民にとっての脅威となっていることは言わずもがな
彼らは言う 我々の抑止力があってこそ、世界の平和が守られていると 世界の平和を侵す敵、あるいはテロリストとは誰なのか
その忠実な下僕を買って出る、日本政府と自衛隊
米軍の動きに呼応するように、前時代的な軍事パレードで、巨大なミサイルや重戦車群を並べ、軍備増強を誇示する中国
米軍と韓国軍は、北朝鮮の目前で演習と称した挑発を行い、北朝鮮は鼻息荒く「一発でも砲弾が飛んでくれば、数千倍の懲罰を与えるであろう」と、凄んでみせる
アジアの一角に限っても、この有様
ニュースを見るたび、いつも思う
いったいこの人たちは、何のためにこんな危険で幼稚な戦争ゲームを、真剣な顔をして続けているのか
僕には理解できない なぜ、こんなことがいつまでも終わらないのか 大国の軍隊が「平和を守るため」と称して、世界を主導しているような顔をして、メディアがそれを、ニュースで真面目な調子
で伝える これが「現実」だとして、誰もが受け入れていることが、やっぱり異様だ。時折自分が、こんな世界にいることが信じられなくなる これが21世紀の地球なのか
この惑星の人類は、結局、いつまで経っても戦争―殺戮―破壊―という業、サイクルから離れられないのか
当然ながら、こんなことを続けている生き物は、地球上にほかにはいない 人間だけが、それを行う選択の自由を与えられた
世界中で軍事ゲームに費やされている予算たるや、合計すると天文学的な金額に上るだろう
こんなことが近代国家成立以来、現在まで何百年も続いている
たった今も、世界中で注ぎ込まれている軍事費―税金を、人々の福祉や医療、産業、農業、科学、文化の育成に回したら、まるで違った世界が現出するはず
こんなことを続けていて、人類は、いつかは、遠い未来には平和な世界を築けるのだろうか
いや、いつかは、きっとやってこない 今までだってそうだった人類がこのままのやり方、このままの意識にとどまっているうちには
何より狂っていると言うべきは、未だに戦争が世界中で違法行為となっていないこと
戦争においては、兵士が、軍隊が人を何百人、何千人と殺しても、罪を問われない 人を殺していることに変わりはないのに
戦争においての殺人は、罪を問わないという人間の勝手な屁理屈―国際法には唖然とさせられる
そんな言い分は悪魔のセリフではないのか
然り、人間の中には、そんな悪魔よりもずる賢い悪(ワル)が潜んでいるのだ
何といおうと戦争とは、結局、殺人と破壊である
今も世界各地で、一触即発のラインで兵器や軍隊が配備され、にらみ合う大がかりなゲームが続けられている
何という愚かしくも滑稽な、悲しい光景だろう
ハイテクで武装した未開人 頭の中身はホモ・サピエンスとして発祥した1万年以上前からほとんど進化しなかった、と見られても仕方がない
武器のハイテク化と共に大量殺戮が可能となり、20世紀の戦争においては、その成果が頂点に達し、世界各地で地獄そのものの有様が展開された
そして今も、次なる戦争を求める、起こそうという動きは、あちこちに蠢いている
こんな我々地球人に、先行き見込みが、明るい未来がありうるのだろうか
あと何百年かしたら、人類はようやく武器を捨て、戦争をやめて共存し合うようになる? あとどれだけどれだけ殺し合ったら、目覚めて進化することができる?
今すぐそれをやろうとしない限り、いつかはきっとと言っている限り、これまで数千年の歴史でもできなかったように、永遠にそれは無理だ
今まで人類は、自分で作り上げたこのループにはまっていた
それは「人間は戦争を止められない」という自縄自縛自分でそう信じている限り、それはその通りのままだろう
でも、もうそろそろ、こんな閉じたループから抜け出てみないかここから抜け出さない限り、人類は次の段階に進めない
それとも永久に、この暴力と争いが文化の世界で過ごしていたいのか
地球人は、いつまでも何をやっているのだろう世界の、宇宙のど真ん中で
宇宙は待ってはくれない そろそろタイムリミットがやってくる
戦争は最大の違法行為であるという宇宙の法が、この地球上でも適用されるその時が――
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