土星リングに出没する超巨大な円筒状物体

 土星リングに出入りする超巨大UFOについては、前NASAやロッキード社のパイオニア的専門家で、航空学名誉の殿堂入りも果たした米航空宇宙工学界の大御所、ノーマン・バーグラン博士が1986年に“土星リング人工建造物”説を発表し、「リングのあちこちに地球の直径ないしそれ以上のとてつもないサイズの超巨大円筒状物体が停泊したり発着したりしている」と、土星リングを基地に使って太陽系内で活動している地球外知的生命体がいる事実をはっきりと指摘したのだ。博士はそうした超巨大な“宇宙船”を“EMV”(電磁方式輸送手段の頭文字)と名づけ、我々にはまだ未知の高度に進化した電磁力推進原理を使って、広大な宇宙を自在に行き来している宇宙船の一種だろうと推測している。
 バーグラン博士が自説の根拠としたのは、主として1980年に土星を通過したボイジャー1号2号の撮影写真だが、その後1990年に地球周回軌道に配置されたハッブル宇宙望遠鏡も、2004年に近くを通過したカッシーニ探査機も、土星のリング内部や付近に次々と正体不明の超巨大物体を撮影したことが明るみに出てきて、バーグランやバーグラン支持者たちに注目されている。 

 まずハッブル宇宙望遠鏡は1996年4月、土星リングの連続赤外線撮影を行ったが、その一部にまさしく葉巻型をした超巨大物体がリング沿いに移動しているところを捉えた写真が、少なくとも数枚あることが判明している。
 さらにカッシーニ探査機が撮影したUFO映像で、このところ世界のUFO研究界で大きな話題を呼んでいるのは、2007年の夏、フランスの大衆新聞「ラクチュアリテ・インソリト(異常現実)」の紙上で独占発表されたものだ。
 カッシーニに撮影されながら、NASAがひた隠しにしてきたとされる、いわくつきの“超巨大円筒形物体”―バーグランの言うEMV―の写真である。
 カッシーニとリングの位置関係から、一見リングの表面上に浮かんでいるように見えるが、実際にはリングの下方に停泊(?)中の少なくとも3機の超巨大物体を、さらに下方のカッシーニから仰角撮影されたものだ。同国のUFO研究者ギー・タラドによると、3機のうち最小のEMVでも船体の長さは地球の直径なみで、最大のEMVは推定5万km、つまり地球の直径の4倍にも達するという。このような信じられないほど途方もないサ イズは、その中で乗員が何千万人生活していてもおかしくない“宇宙都市”そのものと言えるだろう。

 もっとも、このとてつもない“カッシーニ写真”については、目下のところNASA当局が沈黙したままなので、はたして本物かCGで描きこまれたUFOかと、UFO研究者の間でもその真偽を巡って論争が続いている。
 ただし、ネット上で公開された連続写真については、コンピューター解析を行ったところ、実は進入してくる円筒形物体をそのまま連続撮影したものではなく、実際は両端の尖った緑色の短い物体が、なぜか引き延ばされるように長くなる連続画像の形でサイトに掲示されていることが分かった。事実、否定説をとる研究家は、「露出時間が長かったため移動する巨大な岩塊(2個の無名衛星)が画面上で長く引き延ばされて写っただけだ」と説明している。
 しかし、これとは別に、同じカッシーニが連続撮影した正真正銘の映像で、すぐそばにあるリングと比較できるので、明らかに飛行していることが分かる超巨大な葉巻型UFOもある。しかも誰でもその気になれば、NASAの公式サイトで連続写真として見ることができるのだ。ただし、この種の画像はしばらく時間が経つと、いつの間にかサイトから削除されて見られなくなることがよくある。参考までにアドレスと写真のコードナンバーを掲げておくが、今も見られるかは保証の限りではない。

※http://saturn.jpl.nasa.gov/multimedia/images/raw/casJPGFullS31/NOOO84958.jpg 〜 NOOO84968.jpg (*リンク切れのようです)

 この連続写真では、赤い楕円で示した超ロングUFOが、土星のリングの下方をかなりのスピードで移動していくのが分かる。そしてこの連続写真をよく見れば分かると思うが、なぜかこのUFOは、飛行しながら進行方向に伸びたり縮んだりしているのだ。速度の加減か、船体そのものが伸縮するのか、あるいは空間そのものが伸縮するのでそのように見えるのか、映像だけではいずれとも判断できない。しかし、長さが地球の直径をはるかに超える物体と推測されるこの超巨大UFOが縮んだ状態のところをクローズアップし、濃淡を強調して得られた画像は、明らかに何らかの機械装置であることを示している。まさにEMVの形容にぴったりである。
 そのほか、土星のリングや今や60個を数える大小の衛星群の周辺空間を、推定全長数万kmに達する“宇宙都市船”的な超巨大UFOが自在に動き回っているところをキャッチした写真は、沢山NASAのサイトで見つかっている。
 そして視界を太陽系全体に広げれば、既に発表された分だけでも太陽の周辺を筆頭に、火星や月面上とその近傍空間、木星や天王星・海王星の近辺やその衛星上空などで、同じような超巨大スケールのUFOがカメラに捉えられているのだ。
 その超巨大なUFOを操っているのはいったい何者なのか。それはどこから来たのか。
 それとも、はるか古代から太陽系に存在している宇宙種族―知的生命体の一種なのだろうか。

 もし、これらのことが事実なら、SF作家は何をやっていたんだという話になる。ごく間近な太陽系の中で、こんなとてつもないことが起きているなんて、多くの人は夢にも思っていない。もしそれが事実だとしても、我々地球人の世界や生活には何の関係もない、と。確かに今まではそれで済んできただろう。しかし、地球だけが太陽系の中でいつまでも閉鎖系の世界であるかのように振る舞っていられる保証はない。CO2 地球温暖化論は、まさに閉鎖系の発想だが、惑星地球は大気も磁気圏も、光、熱、電気など外部宇宙空間と絶えずエネルギーのやりとりをしている開放系なのである。開放系であるから、エネルギーの出入りのみならず、かの巨大UFOのような未知の物体が近いうちに到来しても何ら不思議ではない。
 巨大といっても月や火星に存在するらしいそれは、全長がせいぜい十数kmという規模のものだ。それでも地球上空に出現したら、とてつもない規模の宇宙船に見えるだろう。
 今の我々にそんな現実を受け入れる容量があるだろうか。どこかの軍の陰謀か宇宙人の襲撃かとパニックに陥るのが関の山かもしれない。それを察してか向こうもこれまでのところ、いたずらに人々の恐怖やパニックを招くような現れ方はしていない。そんなことを地球の周りでしなくても、彼らの活動する庭は、おそらく太陽系全域に渡り、地球人の想像もつかないことまでも知り尽くしていると考えられる。そんな存在と我々は出会い、付き合っていくことができるだろうか。それは未知のとてつもない現実と出会うということでもあるのだ―。

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*一連の写真は『ムー』2006年10月号および2009年5月号より掲載。


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