ワクチンラッシュの狂気(その1)

新型コロナウイルスの実像

 新型コロナがパンデミックとなり、2年が経過したが、未だに世界は深刻な人災被害のさ中にある。約3万個の塩基から成る新型コロナの一本鎖RNAは、2週間に一度の割合で変化しながら万を超える変異株を生み出してきた。ウイルスの変異はランダムに起こり、大半は欠陥品として消えていくが、偶然に感染力が増した変異株は旧株を上書きしながらホスト(宿主)と共存していく。
 新型コロナの遺伝子は旧型コロナと約50%類似しており、スパイクの一部に対する抗体は相互に交差反応を示す。日本人は毎年冬に旧型コロナで風邪をひきながら、交差免疫記憶を獲得していたが、弱毒武満株への濃厚暴露で集団免疫力がさらに強化された。  その直後の2020年3月にG型変異株が成田からのチャーター便で帰国日本人と共に入国し、第1波として約1000人の死者を出してコロナ騒動が始まった。

 しかし、6月には新型コロナが「体外でも感染力を2週間以上維持できる冬型の風邪ウイルスであること」が論文報告された。しかし、大変残念なことにメディアと自称専門家に煽られた政府が、緊急事態宣言を延長、連発し泥沼への道を歩み出した。その後、新型コロナは感染力を増強させながら、英国(α)株、南アフリカ(β)株、ブラジル(γ)株、インド(δ`)株などに変異しながら、2021年夏に第5波を形成した。

 今回のパンデミックは、ウイルスと人間の経時的共生関係がPCR検査で初めて可視化された感染症であった。ウイルスが変異して感染力が増強すると旧株が上書きされるため、PCR陽性波は波を繰り返すたびに高くなる。しかし、重症化や死亡率は逆に低下していくのが感染免疫学の基本であり、この狭間にSARSやMARSのような強毒株が現れるが、その強毒性ゆえにホストと共に消えていく。
 新型コロナウイルスは分子レベルでの解析も進み、今では相当部分が既知のウイルスになりつつある。今回のパンデミックでは、国境封鎖や人流抑制で感染拡大を止められないことを世界が学んだ。進化生物学的にもゼロコロナは幻想であり、彼らと共存する以外の選択肢はない。
 コロナウイルスに対するワクチンがADE(抗体依存性感染増強)を誘発する危険性は、獣医学者の間では周知の事実であった。エイズ、SARS、MARS、C型肝炎、エボラなどに対する安全なワクチンが未だにないのはADEのためなのである。  ワクチン先進国のシンガポールやイスラエルなどで簡単にブレイクスルー感染が起こり、今回の遺伝子ワクチンに感染予防力がないことが証明された。さらに3回目のブースター接種直後に感染が拡大していることから、世界的にADEが起こり始めている可能性がある。最近、日本人患者でもADE抗体が発見されたので、ワクチンを接種し続けることによってADEによる重症者や死者が増加する危険性が指摘されている。
 新型コロナの病態の本質ぱ肺炎”ではなぐ血栓症”であることが、2020年度の早期に判明していた。2021年4月には米国ソーク研究所の報告書で「ヒトの細胞のACE受容体に結合するスパイクたんぱく自体が血管内皮細胞を障害して血栓を誘発する毒たんぱくであること」が報告された。この研究結果や接種後の副反応の様相から、「新型コロナのスパイクを体内で産生させる遺伝子ワクチン自体がきわめて危険な毒物であること」に世界が気づき姶めた。
 今後、ワクチンの反復接種により、血栓症、脳血管障害、自己免疫疾患、およびADEによる感染爆発などが深刻化する可能性が高い。日本政府や海外の政府上層部もこの事実を知っているはすだが、製薬企業との免責契約や世論に縛られて無責任なポピュリズム的無作為が続いている。
 長引くコロナ騒動で、国民の多くが出口の見えない不安感から脱出する唯一の方法がワクチンであると、政府、専門家、メディアによってマインドコントロールされてきた。
 新型コロナのワクチンには中国製などの旧型を含めて4種類あるが、主流はコロナウイルスのスパイクの遺伝子mRNAを脂質ナノ粒子に封入したファイザー社やウイルスベクター型DNAの遺伝子ワクチンである。遺伝子ワクチンは、9.11直後の炭疸菌バイオテロに危機感を覚えた米国ペンタゴンが、「どのような病原体にも迅速に対処可能な軍事物資」として開発を姶めたものだ。その後の20年間にSARSやMARS、新型インフルエンザなどが流行したが、遺伝子ワクチンの使用が許可されたことは一度もなかった。
今回はパンデミックのドサクサと人々の恐怖感で、様々な問題が吟味されることなく、“特例承認”でいきなり見切り発車されてしまった。

ワクチン被害の実態

これらの遺伝子ワクチンが実際に使われ始めると、世界中で様々な副反応が報告されてきた。イスラエルやヨーロッパなどワクチン先進国では、2回接種直後でも簡単にブレイクスルー感染することが判明した。しかもファイザー社白身が当初、90%以上の効果と宣伝していたが、一方で「当社のワクチンが再感染、重症化を抑制する保証はない」と明言し(これは「新型コロナ予防接種についての説明書」にも明記してある)、当初に期待された効果は完全に見かけ倒しだった。事実、ファイザーのワクチンは接種後半年で抗体が40~30%まで減少することが判明し、製薬会社も専門家も、変異株の感染を防ぐためにも3回目のブースター接種が必要と言っている。3回目のブースター接種をすれば、今度は効果は1 0 0%近くになるという。誰が、なるほどそうですかと信じられるだろうか。また半年もすれば、効果が薄れてきたので、4度目の接種が必要とか言い出すに違いない。こうして繰り返しワクチン接種をしなければならないということ自体が、すなわち、ワクチンはほとんど効いていないということの証明ではないか。
 ワクチン2回接種者への感染率は、ガンマ株で2倍、アルファ株で4倍、デルタ株で7倍と高くなっており、接種後に感染者や死亡者が一旦減少した英国やアメリカなどでもデルタ株が急増した。2回のワクチン接種後にブレイクスルー感染が起こったイスラエルやシンガポールでは、3回目のブースター接種後に感染が爆発的に広がっている。

 関連するニュースを拾うと…。
・アメリカの1日の感染者が50万人に到達。(2021.12.28)
・ブースター接種を加連中のデンマーク一人口580万人の同国で、1日の新規感染者 が2万人を超え、死者数が60人を超える。
・世界最高のブースター接種率のアイルランドの新たな感染者数が過去最大を更新中。 1 0 0万人当たりの感染確認数は「日本の500倍」
・イタリア、英国、ギリシャ感染者数過去最多。フランスは連日20万人超。
(2021.12.31)
日本では2021年12月17日時点で、9500万人以上が1回以上のワクチン接種を済ませ、医者がワクチンの影響を疑って厚労省に報告した死亡事例が1430人。重篤になった事例は5931件にも上っている。しかし、ワクチン接種会場で突然死した場合も含めて、厚労省は1人として因果関係を認めていない。厚労省のHPに記されている通り「接種が原因で多くの方が亡くなったということはありません」という見解だ。だとすると、死亡した人たちはワクチンと関係なく、その時たまたま何かの病気で亡くなったことになる。もちろん個々の因果関係は分からないが、死亡者の死因も千差万別ではなく、血栓症や循環器系(心臓と全身に血液を循環させるネットワーク)障害が圧倒的に多い。
この偏った分布と死因を見る限り、ワクチンにはまだ未解明の何らかの有害性があり、それが原因でこれまでに健康な子供や若者を含め、多くの人が死亡した可能性は否定できないだろう。しかし、まともな死因調査や病理解剖が実施されていないために、大半が「因果関係不明」として処理される運命にある。

未成年者のワクチン接種

 今回の遺伝子ワクチンは、新型コロナに対する人々の恐怖心から短期~中長期的なリスクを検討せずに接種が開始され、世界中で大規模な人体実験が進行している。新型コロナのリスクが高い高齢者に接種するのはやむを得ないかもしれないが、そのリスクがきわめて少ない子供や若者、妊婦にまで同調空気を利用して半強制的に接種させていることは、医療倫理と医学常識を無視した狂気の沙汰に等しい。
 未成年者がワクチンを接種するメリットはあるのか。厚労省の資料によれば、未成年者のコロナ感染死はこれまでに3人いるが、その内の2人は重度の基礎疾患があったことが分かっている。もう一人はコロナ感染ではなく事故で亡くなり、その後のPCR検査で陽性反応が出たために「コロナ感染死」になったものだ(東京都発表)。つまり、これまでにコロナ感染で死亡した健康な未成年者は一人もいないし、重症化もほとんどしていない。
 これまで新たな変異株が出る度に、多くの専門家が「子供も重症化する可能性がある」と発言してきたが、実際は感染してもほとんどが無症状か軽症で済んでいる。未成年者にワクチンが必要ないことは厚労省のデータが証明していると言える。
 ところが未成年者がワクチンを打つことによって、多くの重篤者や死亡者が出てしまっている。10月30日には13歳の少年が、ファイザー社製ワクチンを接種した4時間後に入浴。浴槽内で水没しているところを発見されている。また、未成年者のワクチン副反応疑い報告は既に1525人にも上り、そのうち重篤者は341人、後遺症8人、死亡者は5人。20代も含めると、副反応疑いが6838人、重篤者1034人、後遺症28人、死亡者30人にも上る。すでに本末転倒な状況になっているのかも知れない。
 ワクチン被害の大きいイスラエルや欧米各国では、当初予定されていたワクチンパスポートを断念しつつあるが、日本は先進国中で最悪の過剰反応を続けている。メディアは相変わらず変異株の脅威や感染の恐怖を煽るばかり。テレビに出てくる専門家は、さらなるワクチン接種を促すしか能がない。まともな医学教育を受けた医師や心ある専門家は、感染免疫学の基本を思い出し、日本政府が子どもや生殖世代にまで高リスクの遺伝子ワクチンを接種する愚行を即時中止するための声を上げてもらいたい。

自然感染とワクチン

 通常、自然感染の場合は、まず粘膜組織での自然免疫系が働き、次に多様な抗体が何十種類もできる。同時に細胞性免疫も記憶されるので、新たな変異株も含めて「類似の病原体に対する交差免疫力」により次の感染を抑制することも可能だ。しかし、コロナの抗スパイク抗体はすぐに低下するので、次に変異株が現れると再感染する。しかし、免疫記憶があるので、再感染しても多くは無症状か軽症で済む。
 ワクチンは「既存のウイルスの遺伝子情報に基づく特異的免疫反応を形成する」のに対し、自然感染では「その都度、新変異株にも有効な抗体や細胞性免疫力を獲得する」と言っていい。今回のワクチンはウイルスの一部であるスパイクの情報のみに対応する抗体や細胞性免疫を獲得させるものだ。ワクチンではスパイク以外の部分に対しては全く白紙状態であり、自然感染による免疫力にはかなわない。よって変異株による感染拡大に対して、も、ワクチンで対応するのではなく、自然感染による免疫力と有効な治療薬で対応するのが賢明な方法だ。実は数種類のより安全で有効な治療薬が存在する。これらの存在は、公衆の目から隠蔽されている。後に取り上げるが、イベルメクチンはその中でも有力なマテリアルの一つである。
 私は医師でも専門家でもなく、素人に過ぎないが、これまでの科学的一次情報で得た知見から、読者には以下のメッセージを訴えたい。
①ウイルスペクター型DNAワクチンは不可逆的遺伝子組換え薬であり、mRNAワクチンも有効性や安全性が不明の「臨床試験薬」であり、きわめて慎重な対応が必要である。
②新型コロナの本質が血栓症であること。
③スパイクが血管壁を障害する血栓毒であること。
④mRNAワクチンが心筋炎を誘発すること。
⑤PEG化脂質ナノ粒子の血中半減期は長く、肝・肺・リンパ節のみならず、副腎、卵巣、精巣上体にも多く集積すること。
⑥自然感染による免疫記憶は重症化を有効に抑制すること。
⑦日本人患者で感染増強(ADE)抗体が検出されたので、今後はワクチンの反復接種でADE被害が深刻化する可能性が高いことが判明している。
⑧大半の医師はこれらの事実を知らず(!)、重篤副反応や超過死亡数が増加している遺伝子ワクチンをコロナリスクが皆無の健常児や生殖世代にまで接種しており、医療倫理と医学常識を無視した狂気が暴走している。
 私は現在、「常識が通用しない非常識」として、少なくとも以下のことが挙げられると考えている。
・感染が拡大しては収束する原因について、なぜ誰も言わないのか。免疫学の立場からすれば、感染拡大の度に毎回、集団免疫が達成されて自然収束してきたのは常識である。
・ウイルス感染症対策の唯一の道である免疫のことを、なぜ誰もきちんと言わないのか。
・インフルエンザとの比較をなぜしないのか。毎年、日本では新型コロナより二桁も多い発症者を出すインフルエンザに対して、もしPCR検査をしていたら、今回とは比較にならない大八二ックになっていただろう。
・昨年の日本ではインフルエンザウイルスが新型コロナウイルスに置き換わってくれたおかげで死者が減ったのに、なぜ新型コロナばかり怖がるのか。
・新型コロナの死者数や感染者数(PCR陽性=コロナ感染者とされる)を過大に報告させていることが、なぜ批判されないままなのか。
・流行当時はやむを得なかったペスト並みの危機管理を続けてまで、なぜ医療の基本(医療の対象は発症者)に戻ろうとせず、重症者や死者をあえて増やすような隔離政策が続けられるのか。
・新型コロナの感染は糞口感染がメインなのに、なぜ空気感染を前提した対策ばかりとっているのか。
 国民は新型変異株が次々に出てこようと、マスコミの煽り報道に乗せられず、ワクチン接種には慎重に対応し、従来通り、「口腔ケア、手洗い、うがい、鼻洗浄、トイレの消毒を心がけながら、過剰反応せずに平常心で粛々と日常生活を送り、若い世代と自分たちへの人的被害を最小限に止めてほしいと私は願う?。


 


 

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