コロナと5G 太陽系(その2)


ワクチンはウィルス感染を防ぐのか

 新型コロナィルスのワクチン接種が2月から日本でもスタートする。現時点で承認申請が行われているのはファイザー社のワクチンて、当面は16歳以上が対象になる予定だ。
 ワクチンによって集団免疫が獲得できれば、感染拡大に歯止めがかかると期待されている。新型コロナウィルスは無症状でも感染させてしまうのが大きな特徴だ。ワクチンを接種した人が、<これで自分は感染しないし、人にうつす心配もない〉と過信して、手洗い、マスク、三密回避といった感染対策をやらなくなり、感染を拡大させてしまう恐れがある。
 また、ワクチン接種で作られる抗体の量や効果も未知数なため、どこまで感染一発症を抑制できるかは、はっきりしていないという。現段階では、ワクチンはあくまで「発症」を防ぐ効果が期待できるだけで、感染しなくなったり、他人にうつしたりするケースが無くなるわけではない。ワクチンを接種すれば何の制限もなく、行動できるという考えは大きな勘違いなのだ。ワクチン接種をコロナ対策の切り札としている国を筆頭に、国民の多くもメディアも、ワクチンを打てば感染しないし、体内のウィルスも死滅するかのように、考えているふしがあり、ワクチン接種後の人々の行動が危惧される。
 新型コロナウィルスのワクチンを投与した高齢者が33人死亡?。ノルウェーでの報告に不安を抱いた人は多いだろう。日本でも2月下旬からワクチン接種が始まる予定だが、はたして大丈夫なのか。ノルウェーで高齢者向け介護施設に入居している人から優先的にファイザーのワクチン接種が始まっていて、1月中旬までに4万3了40人が投与を受けた。
 ぞのうち75歳以上の33人が死亡したという。接種を受けた高齢者の中には、持病があって余命が数週間から数カ月だった末期患者も含まれていて、ノルウェー医薬品庁は「33人の死亡例とワクチンを直接結びつける証拠はない」としている。
 ファイザーのワクチンを80万人以」ェが接種したドイツでも、7人の高齢者が接種して間もなく死亡している。
 健康に問題がない人でも、ヮクチン接種によるリスクがゼロというわけではない。
 米疾病対策センター(CDC)の報告では、ファイザーのワクチン接種が始まった2020年12月14日から18日までの5日間で、11万2807人のうち3150人(2.8%)に健康被害があったという。健康被害に該当するのは、「普通の日常生活が送れない」「仕事ができない」
 「医師または専門家によるケアが必要」といった状態とされている。アメリカ国立衛生研究所(NIH)でウィルス学・ワクチン学の研究に携わった本間真二郎医師(七合診療所所長)は言う。「健康被害が表れた人の年齢や基礎疾患の有無もはっきりしていませんが、少なくとも接種から数日間で、日常生活や仕事ができなくなるくらいの健康被害が数千人規模で発生したということです。この数字は、従来のインフルエンザワクチンによる副反応よりはるかに多く、症状も重いケースも多いという印象を受けます」
あらためて認識しておきたいが、ワクチンは健康サプリではない。一種の劇薬なのだ。体に強制的に細菌やウィルスを入れる行為なのだ。インフルエンザ・ウィルスもそうだが、毎年、感染拡大に伴ってウィルスは変異し続けるため、感染・発症を防げない「非力なワクチン」が学校や高齢者施設で集団接種されてきたというのが、これまでの歴史だった。その中で多くのワクチン被害者が発生してきた。この度の新型コロナウィルス向けのヮクチンは、従来のインフルエンザ・ワクチンよりも劇薬であることは間違いない。新型コロナウィルス感染症は、油断大敵だが、大多数の人は軽症で治癒する病気だ。自分の健康状態や環境を見直して、リスクを承知でワクチン接種が本当に必要なものかどうか、考えるべきだろう。

身近に忍び寄る5G

 コロナ禍の影で、あまり報道されることはないが、昨年から日本でも「5G」、すなわち超高速で大容量の情報を送ることができる「第五世代の移動通信」のサービスが始まっている。NTTドコモ、楽天モバイル、KDDI、各通信会社もテレビCMで5Gによる夢のような世界を宣伝している。この「5G革命」は、専門機関や公開の検査を経ていない極超短波マイクロ波を使用していることに大きな意味がある。
 5Gにおいては6ギガヘルツ以下の周波数帯を使って、4Gと互換性を維持しつつ、6ギガヘルツを越えた帯域を使って新しい無線通信方式を導入。基地局に計算資源を備えることにより、端末に近い場所で処理することで、センターのサーバーへ伝送するデータ量を低減して、遅延を減らす〈モバイルエッジコンピューティング〉の導入などが想定される。それに加え、マイクロ波により近い28ギガヘルツ帯も採用される見込みである。
 また、通信速度をより高速にするため、これまでの世代より高い周波数帯を用いる予定だ。それらの周波数帯では、電波の直進性も高くなることから、その点をカバーするには多数の携帯電話基地局(マイクロセル)を、数十メートル単位で設置する必要が出てくる。
 IT業界は、コロナ禍の裏で各社共、5Gの市場覇権をめぐって着々と準備を進めている。何しろスマホ端末の一斉買い換えだけでなく、小型基地局(マイクロセル)を数十メートル単位で設置することになるのだから、その設置工事の新規需要で天文学的なカネが動くことになるのだ。米国トランプ政権が中国との経済戦争で、中国企業のファーアウェイのスマホや通信商売に国家ぐるみのボイコットを行っており、その争い種が、まさに「5Gスマホ」なのだ。

 電子レンジやレーダー通信に使われる「マイクロ波」は、軍事利用された当初から人体への生理的な悪影響が問題視されてきた。デジタル通信が民生利用されて電話に用いられるようになると、電波に乗せる情報量を増やすために搬送波の周波数を上げる必要が出てくる。で、どんどん携帯電話に用いる電波の周波数が上がってきたが、5Gではマイクロ波に近い28ギガヘルツ帯が使われる。電話端末器(スマホ)は常時、位置情報を発信しており、使用者が通話やネットを用いるなどの時は当然、電波を受信、発信しているわけで、それを肌身離さず持ち続けているユーザーは、4Gの時より強い電磁波を浴びている以上、健康には何らかの影響が必ず及んでくると考えねばならない。
 到達距離の短い5Gの電磁波のために、膨大な数の電波塔やアンテナが配備されることになるが、ある推定によれば、密集した都市部では建物12棟につき1本ということで、それが一般家庭や学校の隣に建つことになる。さらにこの問題を解決するために、スマートメーター(電子式電量計)をはじめとするスマートテクノロジーという形で、5Gの送受信機が至るところに設置されていっている。私事になるが、我が家でも玄関の外の電量計が、いつの間にかスマートメーターに換えられていて(この市営住宅全棟、全戸)、せめて身の回りの空間だけでも、その電磁波を遠ざけたいと思い、電力会社に依頼して、元のアナログメーターに戻してもらった。

 イスラエル・ヘブライ大学物理学科のベン・イシャイ博士は、人間の汗腺が「こういう波長に晒されると短波用ヘリカルアンテナのように機能する」と説明している。
 世界的に有名なアメリカの疫病学者で、ピッツバーグ大学環境腫瘍学センターの責任者でもあるデブラ・デーヴィス博士はこう言う。「私の研究は、人間の皮膚のうちの汗を出すのと同じ部分が信号を受信するアンテナそっくりに5G電磁波にも応答することを示している。この電磁波で自分と子どもたち、そして環境が覆われてしまう前に、5Gが健康に悪影響を及ぼす可能性を真剣に精査する必要がある」

 5Gが(マインドコントロールのように)健康、その他に及ぼす影響が適切に調査されることはない。そんなことをしたら、恐ろしい事実が明らかになり、一般市民の猛反対を引き起こしてしまう、実際、世界各地―アメリカやヨーロッパでも、5Gの危険性に気づいた市民による反対運動が起きている。メディアもスポンサー収入を優先してか、その電磁波の危険性には目もくれず、利便性と夢ばかりを語っている。このままいけば、気づいたら、日本中、都市も地方に至るまで、人間の住むところ全て5Gの電波網に覆われてしまっているだろう。
 アメリカ連邦通信委員会(FCC)委員長だったトム・ウェーラーは、都会も田舎も全てのコミュニティを5G電磁波で充たす計画を語る。水道設備、ガス、電気から調合薬、家電、交通機関、自家用車でも何でも、繋がるものは何でもインターネットに繋ぐのだという。いわゆるIoTだ。日本でも同じ。IoTと5G革命は並行して進められている。

 5Gの極超短波―マイクロ波が皮膚に直接当たると、肌に焼けつくような痛みを感じさせる。アメリカ国防総省のある報告書によれば、(ビームが当たれば)「体を火に焼かれるように感じる」というものだ。言えることは、5G電磁波は人間の電場と電磁場を混乱させる。一旦、精神と体の定常波サイクルが混乱し出したら、行動と健康に取り返しのつかない影響が出てくるはずだ。

5Gとスマートテクノロジー

 何が「安全」か企業が決めるといういつものストーリーは、一般市民を徹底的に軽蔑したものだ。先述のウィーラーは、将来のスマートシティ(高層密集大都市)のエネルギー供給網、輸送網、水道、教育、エンターテイメントなどもクラウドで管理されると語る。
 しかしそれは「低遅延、超高速、安全」なクラウドへの経路―つまり5Gあってこそ可能なものだ。だからこそ5Gで世界を覆うことが急がれているのだ。「スマートシティ」とは、要するにスマートビル、スマートメーター、スマートカー、スマートストリート…と、スマートテクノロジーに覆われた人間の居住区のコードネームで、高層のビルが密集する巨大都市がAIを通して全体が監視され、管理されることになる。 中国の多国籍企業ファーウェイのスマートシティ宣伝資料は謳っている。
「2050年までに世界人口の70%が都市で生活し、働くようになります。そのためには仕事や娯楽や居住のための場所は、ますます高層化しなければなりません」

 成程、そうなるのか。しかし、別の見方をすれば、個人のプライベートの全てまで知られてしまうということだ。
 スマートシティが世界各地でゼロから建設が進められている。ペガサス・グローバル・ホールディングス(PGA)は、米国土安全保障省、CIA、国防総省、運輸省といった機関と連携して、総合監視体制のスマートシティを建設しようとしている。この計画には、街灯や様々な場所にカメラ、ドローン、マイクを設置するほか、モニター装置、ナンバープレート読み取り装置、携帯電話の監視なども含まれている。ニューメキシコ州には、スマートシティの巨大モデルである「CIAシグネチャースクール」が建設されようとしている。マイクロソフト、シーメンス、IBM、シスコ、GE、インテル、「スマートテレビ」のサムソンも、全てスマートシティの開発に携わっている。人々の行動と言動は全て監視され、記録される。これは想像の未来ではない。既に行われていることだ。

 様々な新型テクノロジーが、知らない間に世の中にどんどん導入されていっていることに注目してほしい。高性能デバイス、スマートテレビ、スマートメーター、あるいは学校のコンピューターや子どもの玩具に至るまで、あらゆるものがIoTでインターネットを介して人々の言動を記録し、監視するようになる。こうした様々なスマートテクノロジーに加えられようとしているのが5Gスマートグリッドで、この送電網は、他のスマートオブジェクトとも相互作用するという事実から形成されている。その土台にあるのは、スマートダストという微小な電子粒子で、ワイヤレスで互いに通信するほか、あらゆるものに接続して通信することがてきる。スマートダストの宣伝資料によれば、個人がどこにいても、追跡・認識して、建物に入れば、その人のコンピューターを起動させ、正しい階でエレベーターを自動的に止めることができるという。こうしてスマートダストによって正真正銘の24時間無休の監視が可能になる。

 未来学者でグーグルの重役であるレイ・カーツウェルは、世界全体をスマートダストで覆う計画を真顔で語る。彼はナノボットという言葉で語っている。「ナノボットは私たちの周囲のあらゆるものを情報で満たすだろう。岩石も樹木も、あらゆるものが情報生物になる」
 重要なのは、このナノテクロジーは「生きている」ということだ。だからこそカーツウェルは「情報生物」と呼んでいる。これらは極小な機械で、分子の大量生産を通して機器や電気回路を組み立て、自己複製によってコピーを作成することができる。
 カーツウェルが言っているものは、科学技術による亜現実であり、それに今はクラウドやスマートグリッドという名称が付けられているに過ぎない。こうして人間の精神、肉体、そして私たちが自然と呼んでいるものの全てがクラウドによってAIに接続される。これはIoTの先、人間を含んだIoE(あらゆる全てのインターネット)と呼ばれるものだ。私たちの真の自己はテクノロジーによって囲われ、評価基準はクラウドを通して通信するAIに置き換わるだろう。そうなれば人間は、データ入力と命令に応答するコンピューター端末に過ぎなくなる。すなわちロボット人間に移行するのだ。見た目は肉体を持った人間でも、私たちが知る人間はもはや存在しなくなる。
 これが実際に起こっていることであり、5Gとスマートグリッドの普及によって、それがさらに加速されようとしている。

 さらに問題なのは、5G送電網は地球上空の宇宙にも、多数の中継衛星を介して張り巡らされようとしていることだ。スペースX社のイーロン・マスクは2030年までに地球上空に数千基の中継衛星を打ち上げる計画を発表し、日本のドコモ、楽天モバイルもイギリスの通信会社と提携しての5G中継衛星の打ち上げを計画している。中継衛星による5G送電網計画には米国海洋大気庁、米国天文学会も気象と天体の観測に深刻な影響を及ぼすとして反対している。

*画像は『今知っておくべき重大なはかりごと』/デーヴィッド・アイク(ヒカルランド)
『アセンション・ミステリー』/デヴィッド・ウィルユシフ(同)より転載




 

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