ペンタゴンが認めた「UFO」と太陽キューブ

       

ペンタゴン公認のUFO映像

 今年4月27日、UFOの文字がテレビのニュース画面に踊り、翌日の新聞紙面を飾った。米国防総省ペンタゴンが、米海軍戦闘機によって撮影されたUFO映像を“本物”と認め、公表したのだ。この映像については、ペンタゴンに先立って2019年9月10日、米海軍の公式報道官ジョセフ・グラディシャーが「映像自体は本物だ。映っているのは“未確認の飛行物体”であると明言している。連日のコロナ報道のさなかに、一度だけ唐突に伝えられたそのニュースは、メディア自身もさほど関心を払うこともなく、世間の話題になることもなく、すぐに忘れられ、今に至っている。映像自体は、ロック歌手のトム・デロング率いる公益法人「トゥ・ザ・スターズ・アカデミー・オブ・アーツ)―TTSAASが、2017年12月から翌18年3月にかけて、自身のホームページで一般公開しており、目新しいものではない。 しかし、ペンタゴンが公認したという事実が、UFOに新たな歴史的1ページを刻むことになったとも言える。

 そそもそもTTSAASとは、トム・デロングとペンタゴンの「UFO極秘計画」に携わっていた元職員のレイ・エリゾンドを中心に結成された団体で、彼らは元CIA職員やペンタゴンの情報担当次官補佐などの専門メンバーと共に、政府が掴んだ情報を探り、UFOの真実を追求するなど積極的に活動している。今やペンタゴンの目の上のたんこぶ的存在となっているが、今回の発表の裏で、少なからず影響を与えたと思われるのだ。
 2020年4月27日現在、ペンタゴンから正式に公開された各映像は、「FLIR」「GIMBAL」「GOFAST」と名付けられている。「FLIR」は2004年11月14日、空母ミニッツから発進したF18スーパーホーネットがカリフォルニア州サンディエゴ付近、高度1万9990フィート上空で捉えた映像だ。動画では、UFOは1機ではなく、2機存在していること。また中央がドーム状になった物体が写っているフレームが確認できる。
 レーダーがUFOをロックオンし続けたが、一瞬にして圏外へ消失。それ以上の追跡は不可能だった。
「GIMBAL」は2015年1月21日、空母セオドア・ルーズベルトから発進したスーパーホーネットが、カリフォルニア・サンディエゴ付近の高度約2万フィート上空をマッハ0.58で飛行中に、未知の飛行物体を目視と同時にレーダーが補足。この時のパイロットと空母の通話記録が残されている。

 パイロット1:何てことだ。西からの風120 ノット。奴らは風に反しているぞ。
 管制官:監視を続けろ。
 パイロット1:この物体はいったい何なんだ!?
 管制官:いいか、監視を続けるんだ。見失うな!
 パイロット2:あれを見ろ、回転しているぞ!

 当日は120 ノットの風が吹いていたが、UFOは逆風をものともせずに悠々と飛行。やがて、ゆっくりと回転を始めたところで映像は途切れてしまう。
 最後の「GOFAST」は「GIMBAL」撮影から間を置いて再び補足された物体の映像だ。同一物体かは不明だが、水面を滑るように高速移動する白色物体を、マッハ0.61で飛行中のスーパーホーネットが、3度目のトライでキャプチャーに成功。録音された会話は次の通り。
 P1:よし捉えたぞ!
 P2:何なんだあれは!?
 管制官:領空侵犯の可能性があるぞ
 P1:ターゲットをロックしたか?
 管制官:攻撃態勢にあるか確認しろ
 P2:自動追跡している
 P1:すごいな、何なんだあれは?

 UFOは、右に45度、そして左に45度回転しながら、物理法則に反した動きで悠然と飛行を続けた。やがて、ゆっくりと回転を始めたところで映像は途切れ、その後は不明だ。
 ペンタゴンの報道官は、今回の映像公開について、他にも機密扱いの映像がまだあるのではないか、という一般の誤解を解くため」とし、「侵入したUFOは、航空現象として“未確認”に分類されたままの扱いとなる」とコメントしている。
 表向きは“未確認物体”としているものの、映像を見る限り、実際に尋常ではない飛行行動だったことが判明しており、ペンタゴンもそれを重々認識しているはずだ。
 UFOを補足し動画を記録したレーダーは「ATFLIR」(高性能前方監視赤外線レーダー)と呼ばれている。このATFLIRは、ターゲットをロックオンすると、照準の真ん中に対象を捉え続ける自動追尾機能があり、ロックオンから脱出できるのは、相当の起動力(急旋回、急加速)を持つ航空物体でしかありえない。このATFLIRが捉えたUFOは、最後に左に急加速し、レーダーの追尾機能を振り切っている。
 これはまさに、従来から報告されてきたUFO特有の超機動性だ。この時UFOは40G〜数百Gの加速度で移動していると考えられる。アメリカの最新型戦闘機でも9G程度しか出せないのに、である。無人機の可能性もあるが、たとしたらそれは、それ自体がAIのような知能によって制御されている飛行物体かもしれない。操縦者が乗っていたとしても、プラズマに包まれているその物体は、その内部において慣性の法則が通用しないから、搭乗者はどんな加速Gも受けないので平気だろう。

 さらに指摘しておくべきは、UFOが戦闘機の追尾に気づき、ロックオンから脱出したという事実だ。これは明らかにUFOが知的コントロールされていたという証だ。この一連のUFO映像は、UFOの実在を証明するハード・エビデンスの一つと言っていい。
 飛行物体の正体が何だったのかはさておき、ペンタゴンが「歴史的な海軍の映像」とまで評してUFOの“実在”を認めたことは、エポックメイキングな出来事と言っていいだろう。テレビや新聞の大手メディアでは、この件の概要を伝えただけで、状況やUFOの動きを解説することもなく、済ましてしまった。日本のメディアでは、UFO問題は未だにゴシップかオカルト扱いなのである。
 新型コロナウィルスの感染拡大で大変なこの時期に、ペンタゴンがあえてUFOの実在を公式に認めた意図は何か? ペンタゴンの報道官は「侵入」という言葉を使っている。
 彼らからすれば、領空侵犯も屁とも思わないUFOの行動は、侵入者と捉えざるをえないのだろうが、私たち一般市民も彼らと同じ思考回路になって、すわ、UFO、宇宙人の地球侵略が迫っているなどと、パラノイアめいた妄想を募らせる愚は避けたい。地球周辺に、そのようなUFOが存在するとしても、これまでもそのようなことは起こらなかった。地球を侵略、征服するなら、UFOによる地球侵略、攻撃といった目に見える軍事的行動より、不可視の領域で社会や人間の意識に干渉し、操作するという方法の方がずっと効率的で実効性が高い。その意味では、人類はその創生時や文明の成立、これまでの歴史過程の中で、初めからずっと今まで、UFOを操るような存在の侵入を受け、関わってきたと言えるかもしれない。

彼らは誰か

 そのUFOとそれを操る存在は、ペンタゴンが言うように人類にとって脅威になるものなのだろうか。2019年12月21日に発表された、72年ぶりとなる第6の軍「宇宙軍」の発足も、ペンタゴンの懸念とリンクしていると思われる。ちなみにペンタゴンの発表を受けて河野防衛大臣が4月28日に記者会見を開き、「万が一パイロットが未確認飛行物体に遭遇した際、映像撮影時の手順をしっかり定めたい」とUFO問題に前向きな姿勢を見せ、自衛隊幹部も「領空侵犯があれば迎撃する」と豪語している。さらに防衛大臣は、5月28日に自衛隊初の宇宙専門部隊「宇宙作戦隊」を発足すると発表。UFO問題を無視してきた日本が、ここに来て異例な態度でアメリカに歩調を合わせるとは、にわかにきな臭くなってきた。唐突に出てきた自衛隊の「宇宙作戦隊」とは、いったい何をする部隊なのか、どのような航空機が使われるのか。メディアは何一つ突っ込まず、それを伝えるだけというのも異常だ。

 UFOと自衛隊機の接近遭遇は、実は長い歴史がある。その実態は、元自衛隊空将の佐藤守氏が著した『実録・自衛隊パイロットたちが目撃したUFO』講談社α文庫/に詳しいが、UFOから攻撃や危害を加えられたというような事例は、ほぼ一つもなく、迎撃など不可能であるUFOの動きが報告されている。ちなみに著者の佐藤守氏は、多くの自衛官の証言から、人類を見守る地球外知的生命体の存在を確信したと語っている。

 そのUFOを操る、あるいは搭乗している存在とは何者なのか。○○星人とか、異次元の宇宙から来た存在か、あるいは内部地球(シャンバラ、アルザル)の人間なのか、推測で特定することはあえて控えておきたい。それは一つの答えで括れるものではなく、解は複数存在すると考えた方がいいだろう。ただ、私の見るところ、その中には地球人類とは親子関係のような存在もいて、人類の創生と文明の成立にも関わり、遠い昔から地球に来ている種族がいる。中東や西洋では、それを神々と呼んで崇めた。シュメール、エジプトなどの神話に出てくる超人的な神々も、旧約聖書のエホバや天使も、天(宇宙)から来た存在としか考えられない。そうやって彼らは人類を指導し、自らを神と崇めるよう誑かしていったのだ。
 UFOを操る彼らは、高度な知性と精神能力を持ち、次元を超えて移動する科学を実現している存在、生命体であるかもしれないが、我々人類が大いに引け目を感じ、崇拝したり、その指導に無条件に付き従ったりする必要はない。たとえ向こうが生命体としてはるかに進化した存在であろうと、人類は誇りを持って対等のつきあいを貫くべきだ。あらゆる存在は、跪くべき対象ではないのだ。仮に、UFOと、その存在が公に人類の前に登場した時には、我々は未熟なありのままの自分で、同時にけっして卑下することなく、矜持をもって臨むしかない、と地球人として生まれた私は思っている。

謎の巨大立方天体「太陽キューブ」

 NASAが打ち上げたSOHOやSTEREO、SDOといった太陽観測衛星が、次々と異様な画像を地球に送り続けている。太陽近縁や近接空間で、様々な形状を持つUFOの姿が捉えられているのだ。中でも特異なのが、以前に「宇宙NEWS〜」でも伝えた漆黒の太陽キューブだ。その存在が初めて発覚したのは、2011年8月のことだった。
 太陽UFO観測ウォッチャーの一人、マイクという人物が発見し、「エイリアン・ブラックキューブ」と名づけて画像を公開したのだ。
 2016年にはキューブ出現が多発し、威風堂々とした正方形の姿を現すようになった。
 まず5月2日、SOHOのカメラが、太陽に向かって左側に密着するように出現したキューブをとらえている。さらに6月4日と8月25日、そして12月22日にもSOHOのカメラにキューブが写り込んだ。この時の大きさは地球よりも大きいと推定されている。

 2017年3月7日には、太陽を周回する漆黒のキューブが撮影された。この漆黒の巨大なキューブが、SFドラマ「スタートレック」シリーズに登場する宇宙艦ボーグ・キューブに酷似しているとも言われているのが興味深い。ちなみにキューブの色は様々で、漆黒以外に金色のキューブも確認されている。2012年9月に撮られたキューブは、100 万度という超高温の太陽コロナ=プラズマガス層の中でも平然と存在していた。
 このように、一見二次元的様相を呈するキューブだが、台湾在住のUFOウォッチャーの一人、スコッット・ワリングはこう指摘している。「キューブが奇妙なのは、消えたり現れたりする点にある。おそらくこのUFOたちは、異空間から我々の次元空間内に、自在に実体化できるのではないだろうか」

 気になるのは、キューブの正体は何かということだ。最初に確認しておきたいのは、コンピューター画像上のバグではないということだ。画像の欠けや荒れであれば、デジタルの性質として、常に水平に四角いコマが現れる。しかし実際の画像を見ると、斜めに写っているキューブが見られる。また、太陽コロナの下にキューブが入り込んでいるように見えるものもあるのである。こうしたことから、そこに何らかの物体があることは間違いないと思われるのだ。
 そこで一つ、ヒントとなる映像が撮られている。2016年8月4日に撮られたキューブだが、太陽に隣接していることが分かる。しかもよく見ると、太陽の表面から黒い筋状のものが噴出していて、それがキューブと繋がっているのだ。見ようによっては、キューブが太陽エネルギーを吸収しているようにも見える。これについて前述のスコット・ワリングは、こう指摘する。「太陽エネルギーを吸収している証拠だ。キューブの正体は、エネルギーを蓄える一種の“宇宙バッテリー船”ともいうべきもので、充電後はエイリアン超文明の星に運ばれていくのかもしれない」

 一方で、キューブやUFOは、太陽の活動が暴走しないよう、太陽エネルギーを調整する目的で出現しているのではないか、という説もある。アメリカの物理学者ナシーム・ハラメイン博士は、UFOが太陽エネルギーを利用して、ワームホールを作り出し、そこからこの太陽系に出入りしているのではないか、と主張している。また、太陽内に発生するブラックホールを「時空特異点=スターゲイト」として利用している、という仮説も立てている。太陽の正体は、分厚い対流層の下に超巨大な地殻天体が存在することと共に、太陽とは、我々の想像を絶するような力を秘めているのかもしれないのだ。キューブ現象は、そのことを暗黙のうちに、人類に示し、知らせている啓示なのかもしれない―。

 

*写真は『ムー』2020年7月号より転載




 

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