電気は次元を繋ぐ

 『プラズマ宇宙論』の最先端を行くオーストラリアの宇宙物理学者、ウォレス・ソーンヒル博士は言う。
「生命もまた、きわめて電気的です。生物の分子は、分子同士の間で共鳴シグナルを与える仕組みになっています。つまり、肉体の一部が他の肉体部分や思考と瞬時にコミュニケーションしているのです。記憶や意識についても同じことが言えます」

 この理論によれば、電気の力が重力や磁力となって、銀河系から太陽、地球の人間の細胞までが瞬間的にシグナルでつながっていることになる。しかも、人間に影響するような、遺伝子よりも大切な情報が、共鳴構造の中で電気力によって運ばれると、博士は主張する。
 三次元とそれ以上の次元の共通のエネルギーが電気なのだ。光の一種が電気なのだから、三次元と四次元、五次元は同じ存在の異なる側面ということになる。
 電気は宇宙最大の謎であり、神秘だ。現代の科学者やエンジニアは「電気は電気でしょう」程度にしか考えておらず、電気はどこから来るのか、なぜ生じるのか誰も知ろうとしない。現代科学は、あたかも電気について多くのことを解明しているかのように見えるが、電気という存在は、根源的なことは全く理解されていないのだ。

 この理論によって重力の概念が変わる。これまでアインシュタインの言う時空の歪みに原因を求めてきて、様々な不整合に科学者たちは頭を悩ましてきたが、もう終わりだ。
 物質は全て電気的性質を持っていて、重力はこうした電気から誘発されたものだ。
 重力とは物質自体が起こすもので、空間とは関係なかったのだ。重力は物質自体が起こすものだから、速度に制限はない。太陽と地球間、各惑星間の重力の働きは瞬時だ。
 太陽の光が地球に届くまでに8分かかるとされている。もし、仮に太陽が消滅するか、爆発したとすれば、地球にその影響を与えるまでに8分もかかるだろうか。太陽が消滅したら、瞬時に地球もその軌道のバランスを失うだろう。
 宇宙全てのものは、互いに連関してリアルタイムでその影響が現れる。秒速30万kmの光速という枠の中で考えていたら、宇宙の現象は分からない。銀河系も太陽系も、太陽と地球も、宇宙全体はリアルタイムで繋がっており、地球上の人間も宇宙と瞬時に繋がっているのだ―。

 『プラズマ宇宙論』によれば、宇宙に存在する電気回路網が恒星にエネルギーを供給し、輝かせている。つまり、従来の重力中心の恒星理論から導かれる「核融合」は起きていない。ここで問題となるのは私たちにとって最も身近な恒星である太陽だ。太陽が核融合で燃えていることは確たる常識として、誰も疑おうとしない。しかし、太陽は核融合で燃えている星ではなかった。その情報は一般には公開されていないが、NASAやアメリカ軍の電波探査により、その深層が判明しつつあるのである―。


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