メニューに定番「阿蘇のホルモン焼き」、そう、はらっぱ祭りではお馴染みの〔地球屋〕が今年の5月に国立大学通りに新たにOPENした!
駅からすぐで場所が分かりやすく、白い漆喰風の壁と自然木を生かしたカウンターや梁など、手作りのあたたかさがほんとに「ただいまぁ!」と言いたくなるような雰囲気だ。見回して、それ程大きいスピーカーがある訳ではないけど音がとてもいい。
「広く色んな音楽家に窓口を」と考えていて、ライブ日程にはジャンルを問わず新人から大御所まで、毎夜2バンド位ずつで名前が並んでいる。「ライブが終わってすぐ掃除なんていうのはいやで…。」、「焼き魚が食べれるライブハウスがモットー」と、くりくりした瞳に笑みをたたえて店主のエルさん。阿蘇は彼女のふる里だ。
70年代、部族・熊本コミューン時代からのおしゃべりを、隣りの若い女性スタッフが「え〜!ほんと〜?」っと歓声を上げながら聞いていた。エルさんは、いつでも御機嫌な音楽の御馳走をしてくれる「チナ・キャッツ」のメンバーのパートナーで、二十歳になるお子さんのお母さんでもある。さりげないが良く見るとすごいおしゃれなインテリアは、友だちのお母さん達やミュージシャン仲間があちこち手伝って一緒に内装。地下に降りて最初に開ける鉄製の扉もそんな愛情のこもったハンドクラフトで、中心に細長い硝子がはまり、その上下にステンドグラス風の地球が半割ずつ、裏と表で全体になる。これは「ひのこバンド」のマスター作。天井が高いせいか地下という事も余り感じさせない。
以前立川で営業している頃に友だちのライブを聞きに行った事があった。「立川の頃よりも広いでしょう?」と聞くと、「広い広い、それに駅から遠くて大変だったから」と、この場所で改めて始められた事がとても嬉しそうだ。「そんなに儲からなくてもいいから長く続けていきたいな」…とのこと。新たな船出におめでとう!!
(取材・文:サキノ)