京都の繁華街から北にしばらく行き、山が間近い住宅街にエンジェル・ガーデンがある。
地下鉄松ヶ崎駅から歩いて五,六分、そばには女子大があったり公園もある静かなロケーションだ。入り口はあまり目立たず、お店というよりはふつうの住宅の庭に入っていくようなかんじだが、聞いてみるとオーナーの高山幸子さんのご自宅を改装してお店にされたそうだ。店の中はこじんまりしてながらもお洒落な内装で、ピアノも置いてある。ここではよくライブコンサートが催されており、僕の知り合いだけでも早苗ネネさん、吉本有里さん、そして水墨画家の福井さん夫妻の展覧会の時に息子の福井幹さんのライブが開かれたが、静かで澄んだ音が似合うお店だ。
高山さんによると、6年前に「庭に天使たちがいてくれる嬉しいスペースになるように」エンジェルガーデンと名付けてオープン。ハーブテイーや野菜中心の体に良い食事ができるほか、「暖かい出会いの場となることを願って」コンサートや作品展の他にいろいろな教室や集まりが定期的にもたれている。例えばアートセラピー、たましいの心理学講座、こどもお絵描き教室、絵手紙教室、英会話、クラシックバレエ、水彩画教室、英国風フラワーアレンジメント、イタリア語、寺子屋聖書、大声で楽しく歌う会、等々だ。
また戦争で両親をなくしたアフガンの子供達のことをわすれてしまわないようPease of cakeの募金箱をおいているという。
スタッフは現在は女性ばかり5人で、お店のモットーは自然と仲良くしていくことだとか。そのためメニューにはほとんど全部安心な食材の手作りの自然食(玄米弁当)や自家製ケーキやクッキー、有機栽培コーヒー、ハーブティー、梅醤番茶などが並んでいる。
---- 店名にもなっていますが、天使がお好きなんですか?
高山● 天使が好きというより、いつも天使達に守られている感覚でいたいのです。お庭の天使達とは、ハーブや、花がくれる香りや気をイメージしています。
庭も、最初は、英国庭園風のハーブ園をと意気込んでいたんですが、植物のほうがここに合うものは勝手におおきくなってくれるけれど、合わないものは育ってくれないので、植物に教えられて、この地にあうもので、日本風な、京都の北山にある植物となじんだ木々とハーブでいいんだと肩の力がぬけました。さりげない自然な感じをこころがけてます。
---- お店をやる楽しみとか醍醐味はどのへんですか?
高山● お店をやっていなかったら、出会えない素敵な方々と出会えることですね。私の視野がひろがることでしょうか。
(取材・文:あ)