amanakuni Home Page | なまえのない新聞ハーブ&アロマテラピー | 八丈島の部屋

布ナプキンでおんなのおしゃべり。

 おんなっていいよね、って言えるようになって、5年くらいのわたし。
なんか、おんなである自分に、まだ自信が持てない・・・。
 もっとおんなを楽しみたい!いま、おんなはどうなっているのか。
元気で、疲れて、笑って、泣いて、踊って、創造しているのか。
人、店、道具、なんでもかんでも、気になるところへ行ってみる!おんなの旅に行ってきます。
出逢った人、感じたこと、見つけたことを、ヨーニに託します。
2ヶ月に1回、なまえのない新聞でお会いしましょう。
(ほった さとこ)


 長野県飯田市にある有機なお店「てくてく」の店長である阿部恵子さん。布ナプキンの種類は多く、インターネットでも積極的に販売中。サイトの中には、布ナプキン人気投票や布ナプキン販売店リスト、布ナプキン専用の掲示板などもあります。

■布ナプキン、使ってみた。
 よかったから、お店に置いた。


恵子さん★ 最初にね、『なまえのない新聞』でナワ・プラサードがムーンフェイズっていう布ナプキンを扱いはじめたっていう記事を見て。お店へ行って「ふーん」って買ってきて。自分で使ってみたらよかったから、お店で扱い始めて。『週刊金曜日』のブックレット『買ってはいけない』(船瀬俊介・三好基晴ほか著/(株)金曜日発行)がすごく売れたら、その反響もあってブレイクしたの。その後、日本製のものが増えたりして、どんどん広まった。みんながインターネットを使うようになったのと布ナプキンが広まった時期も重なっているね。

■インターネットでつながっている      
 先にあるもの


● 布ナプキンがインターネットで広まるのはいいけど、一方でさみしい。布ナプキンを通して、解決できたり楽になることってあるけど、日常的なつながりにはならないです。
恵子さん★ それが課題だよねえ。今度「WEMOON」の輸入販売を始めるから、店舗に卸したい。種類が沢山あるから、場所を取るし、大変だよね。でも広げるときれいだし、実際に手に取ってみないとわからない。いまはね、学校の保健のセンセイに知ってほしい。選択肢として、こういうのもあるんだよって、保健室に置いてほしい。

■自分のからだを考えるきっかけ


恵子さん★ 「生理であることを忘れる」っていうケミカルナプキンのコピーではなくて、布ナプキンは自分のからだを見つめ直すきっかけ。三砂ちづるさんという疫学の専門家が、日本の90才以上の女性は月経血をコントロールできたと言ってるんです。下半身を引き締める力で出血しないようにする。すごいよねえ。でも、出る時ってわかるよね、出さないようにしておけるとよねって友達を話をしたことがある。いまでも排卵がわかるひともいる。そういう体の感覚、大事にしたいよね。
● 体で感じることって、すごい力。以前、布ナプキンを縫うワークショップを開いたんですが、布ナプキンを介して、人のつながりがひろがって面白い。ウーマンズティピのなかで、みんなでまーるくなって、ちくちく布ナプキンを縫いながら、からだの話をして。
恵子さん★ お店に並んでいるだけじゃなくて、そういうのがいいよー。女性の体をテーマにしたイベントとか、学校に出前ワークショップとか。いろいろできるよね。
● だけど、おじさん世代とはなかなか話せないですね。向こうがかまえちゃう。男の人は難しいですね。
恵子さん★ いつかはそこまでいきたいよねえ。

■からだを感じる

恵子さん★ 私の子供が5年生の時に性教育の授業参観があったの。ヴァギナとペニスとか、精子と卵子の話を説明してた。男の子は照れてるよねえ。女の子は生理になっている子もいるし、ある程度自分の身として考えられるけど。その後の保護者会で、ヴァギナっていう言葉を初めて聞いたお母さんがいたりして。
● わたしは男女別々の教室でビデオを見ました。出産のシーンにショックを受けている子が多かった。グロテスクな感じで。命の大切さが伝わるものならよかったのに。男子は何をみたのか教えてくれなかったから知らないけれど、やっぱりすごく照れてました。
恵子さん★ あの時期の性教育はすごく大事だと思うねえ。
 私も、子宮を意識して暮らしてないもんね。これだけ布ナプキンのことをやっていても、子宮の辺りにタブーがある。考えるのが恐いっていうタブー。他の臓器は平気なんだけど、目をそらしたい感じ。
● 子宮って普段は感じない。だけど、子宮のあたりに両手を当てるとからだがほわっとする。そういうことをしないと意識できないです。わたしは。
恵子さん★ 子宮の位置って、ほとんどしらないよね。卵巣も。
● 本を見ても実感がないし、自分の体にたいしての情報がないですよねえ。
恵子さん★ 子供はね、いま産む時だと思ったら妊娠できたの。産まれた瞬間に、わたしだけじゃなくて、社会の子供だっていう感覚がぱっときちゃったのね。自分だけで子育てしようって思わなかったんだよねえ。いろいろ迷惑をかけてきたと思うけれど。上の子が産まれて2か月で野菜の引き売りを始めたのね。で、下の子を妊娠している時にお店を始めたの。よくできたよねえ。
● 恵子さんは、女に生まれてよかったと思いますか。
恵子さん★ いまはよかったと思ってる。若いころは、自分の体をもてまして、嫌だなあって思っていた時もあったんだけど。わたしは社会の組織とか、その辺のレールから外れているから楽なのかもしれない。布ナプキンが自分を見直すきっかけになるといいな。

■WEMOOONに夜用布ナプキン「ナイト」が新しくできました。立体型パッドで、パンツをはくように使えます。ストラップがついていて長さ調節可能。ズボンをはいたままでも、交換できます。SMLの3サイズ、各2,400円。よくぞここまで作りました!と、私は感動しました。詳細はてくてくへ。
 (取材・文:ほった さとこ)

■てくてく
〒395-0051 長野県飯田市高羽町3-4-6
電話0265-53-5980ファクス53-5983
URL:http://www.tekuteku.net/
MAIL:info@tekuteku.net



No.121=2003年11・12月号

なまえのない新聞のHome Page

amanakuni Home Page