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ひろしま2001レポート


 前号でも紹介があった「ひろしま2001 世界平和・人類和楽の祈りの集い」、「OPEN JAPAN LOVE and PEACE ひろしま EVENT」(12月10日〜12日、広島厚生年金会館ほか)に参加してきました。
 この一連の行事は広島市民ボランティアを中心とした「“ひろしま2001”推進世話人会」と、神戸元気村や虹の祭のボランティアを中心とした「OPEN JAPAN」とが、今世紀最後の満月の日に、争いの20世紀を振り返り、調和の21世紀を迎えることを趣旨として、連動して行ったものです。

 12月10日の火合わせのセレモニー(平和記念公園)で、神戸元気村の山田和尚から全国各地に分燈された「平和の火・こころ」がひとつに合わされた後、元の福岡県星野村の平和の火と広島平和記念公園の原爆慰霊碑前に昭和39年に灯された「平和の火」と合わされました。「こころ」と「平和の火」が合わされた瞬間、それまでランプに燈っていた「こころ」の火が消えるという、象徴的な出来事もあり、会場すべての人が深い祈りをささげる、素晴らしいひとときを持つことができました。 

 翌12月11日は原爆ドームの対岸で、灯ろう流しと竹筒の火のセレモニーが行われました。参加者各自が祈りの言葉や絵をかいた五色の灯ろうが夕闇迫る元安川に浮かび、竹筒のろうそくの明かりの中、ピースウォーカー、ハルたちの「見送りの歌」、伊藤芳郎・大野敏美の「私の願い、平和の願い」、岡野弘幹&今井てつ歌がながれました。満月は雲に隠れ、ほんの一瞬その輝きを見せただけでしたが、会場はセイクレッドな空気に包まれていました。

その後会場を厚生年金会館にうつしての前夜祭。ステージでの演奏が続く中、圧巻だったのがピースウォーカー達をバックに歌った、内田ボブの「鷲の歌」、西聖夜の「少しの勇気を」。ウォーカー達の発するエネルギーが観客を巻き込み、会場は熱気に溢れました。
 最終日12日はメインイベントの「祈りの集い」(厚生年金会館)と「この星が愛しくてたまらない」(西区民文化センター)。舞や舞踊、器楽演奏、合唱、スピーチと続くプログラムのどれも、平和への祈りをこめて奉げられていました。アシリ・レラさんの祈り、ボブ・サム&奈良裕之の「人はいかにして魂を得たか」などに感銘をうけたなか、最高潮にもりあがったのは岡野弘幹・内田ボブ・ピースウォーカー達の歌う「大地のうた」、「WALK IN BEAUTY」でした。約1000km、55日間かけて東京日本橋から歩いてきたウォーカー達のいのちの輝きはまぶしいほどで、会場全体がステージから発する力強いエネルギーに満たされました。
今回、私がこの集いに参加したのは、私の住む町、東京都日の出町でゴミ処分場建設反対運動のトラスト地が強制収用される直前に、「こころ」を分燈していただいたのがきっかけでした。わずか3ヶ月足らずの間でしたが「こころ」の火とともにすごし、火をキープすることの困難さを知りました。そのことを知るにつけ、この火がこれまで55年の間保たれてきた重みとそこにこめられた祈りの深さに思いをいたさずにはいられません。

私達がさまざまな過ちを犯した20世紀はあとわずかで終わります。21世紀は過ちをただす勇気を持って、第一歩をふみだしたいと思っています。

(文と写真:矢原理彩)


写真説明(上から):
・キャンプ場での集まりで詩を朗読するサカキナナオ
・原爆記念館をバックに平和の火で灯ろう流し(11日夜)
・12日、ひろしま2001主催の「祈りの集い」。
・12日、オープンジャパンの集会「この星が愛しくてたまらない」。
・13日朝、ピースウォークのミーティング。海田キャンプ場にて。

なまえのない新聞104号

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