13日朝にISM（国際連帯運動）から届いた緊急メールの抄訳を取り急ぎ
流します。イスラエルのシャロン首相による「強行分離論」も出てき
て、これから何が起こるのか、大変危ぶまれる状態です。この1月から
イスラエルはパレスチナの西岸地区、ガザ地区に入る外国人に大幅な制
限をつけはじめました*1。外国人が排除されるとき、良くないことが
起こる可能性は非常に高くなります。
トゥルカレムはヨルダン川西岸地域の西部に位置する街で、市街地全体
をイスラエルが建てている隔離壁で囲われる計画になっています。今後
の成り行きにどうか注目してください。［ナブルス通信］
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『イスラエル軍がトゥルカレム難民キャンプを占領』
2004年1月12日
ISM（国際連帯運動）緊急レポート
たくさんの男性、女性、子どもたちが駆り集められる
1月12日の午前11時（現地時間）くらいにイスラエル軍がトゥルカレ
ム難民キャンプに侵攻した。およそ20〜30台の軍事車輌がキャンプに
なだれこみ、全域を占領し、3つの地区で作戦を遂行している。
朝、緊急の連絡を受けたISM（国際連帯運動）のボランティア４人が
11 時にキャンプに到着すると、イスラエル軍はその地域のすべての
者に家から出るように告げていた。住人たちは普段はデイケアに使わ
れている建物に集められ、男性と女性・子どもたちに分けられた。女
性と子どもたちは過去に占拠されていたUNWRA（国連パレスチナ難民
救済事業機関）の建物に移された。
午後1時前にイスラエル軍は男性約230名を手錠、目隠しして、兵員輸
送車に乗せ、キャンプから連れ去っていった。また、女性と子どもた
ちは寒さと雨のなか、夜の9時頃まで通りに留められていた。が、一
時拘留が解かれた後も、イスラエル軍が張っている非常線のため、帰
宅できず、避難先をみつけなければならないものが出ている。
イスラエル軍は家から家への捜索を続け、トゥルカレムでは一日中銃
声と爆破音*2が響いている。1軒の家に火がついたが、イスラエル軍
は燃えるにまかせ、ある程度の時間が経つまで消防車が近づくことを
許さなかった。キャンプのデイケア［センター］とUNRWAの建物だけ
ではなく、8人家族の民間人の家が占拠されている。
1万7000人の難民が住んでいるキャンプ全体が現在も家での拘束状態
におかれ、爆破音はキャンプ中に響いている。ISM（国際連帯運動）
のボランティア2名はUNRWAの建物の向かいの家で自分の家に戻れな
かった約20 人の女性、30人の子どもたちと過ごしている。
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翻訳：ナブルス通信編集部
註：
*1 1月4日よりイスラエル政府はパレスチナの西岸地区、ガザ地区に
入るすべての外国人にイスラエル軍の役所から許可をもらわない限り、
強制退去と今後の入国拒否があり得るという新たな制限をつけ始めた
（1月13日ISM（国際連帯運動）緊急リリースによる）。これにより、
イスラエル軍の行動を監視し、世界に知らせ、また、人道的支援をして
きた外国人たちが締め出される可能性が高くなった。ISM（国際連帯運
動）ではイスラエル政府、大使館への抗議を呼びかけている。
すでに2003年5月よりガザ地区では強い制限が行われ、外交官、国連
職員、ごく一部のNGOしか外国人は入れない状態となっている。
参考：『「いのちの権利放棄書」への抗議呼びかけ』
http://homepage2.nifty.com/ukiuki/israel.html
*2 イスラエル軍は外の通りを通らず、家の壁を壊して、文字通り家
から家へ捜索していくことがよくある。
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※この文章は
『P-navi info』
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に掲載。続報もできる限り、上記に早めにアップしていきます。
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