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パレスチナに「アパルトヘイト・ウォール」

イスラエルがパレスチナ領土を奪い取る壁を建設中

◆かねこあさみ◆

こんにちわ。ナブルス通信のかねこです。以下は転送・転載歓迎です。どうか、
少しでも多くの方に見てもらいたいので、よろしくお願いします。
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イスラエルが現在、パレスチナの境界の中に食い込む形で建設を進めている「壁」
について、やっと日本でも報道がされ始めました。先日、ニュース23で少し放
映されたのに続き、本日25日の夜、NHK(BS23)でも取り上げられるそ
うです。(末尾に広河隆一さんからのお知らせをつけておきます)

昨年夏に、現地に行ってきた人から「壁」の写真を見せてもらったときには、絶
句しました。高さ9mの壁がカルキリヤというヨルダン川西岸の街を取り囲んで
いるものでしたが、カフカの小説が現実になったような気分がしました。
あまりにも「現実」とは思えない光景だったのです。

この「壁」はイスラエル側は「保安壁」と呼んでいるのですが、パレスチナの領
土をさらに奪い取るものである上に、村や街のつながりを分断し(いくつかの村
は壁のイスラエル側に取り残される)、農地を破壊し、大事な水源も奪うもので
す。ロードマップどころではありません。

エドワード・サイードはこのように発言しています。

「今ひとつロードマップから漏れている恐ろしい事実は、現在イスラエルが西岸
地区に建設を進めている巨大な「分離壁」だ。南北347キロにおよぶコンクリ
ートの壁を走らせる予定で、120キロはすでに建設されている。

この壁は高さ25フィート(7.5メートル)幅10フィート(3メートル)で、
建設コストはキロあたり160万ドルと見積もられる。この壁は単にイスラエル
と想像上のパレスチナ国家を1967年の停戦ラインに従って分離しているだけ
ではない。

実際にはパレスチナ側の土地をさらにえぐり取るものだ。時には5,6キロも内
側まで。壁のまわりには塹壕や電線や堀が張り巡らされ、一定間隔で監視塔が設
置される。

南アフリカのアパルトヘイト終焉から10年近く経った今、この吐き気のするよ
うな人種差別の「壁」が建設されようとしているのに、大半のイスラエル人や、
いやおうなくこの費用の大半を払うことになるアメリカのイスラエル支持者たち
からは、わずかな不満の声さえあがらない。

カルキリヤの町に住む4万人のパレスチナ人にとっては、住む家は壁のこちら側
にあるのだが、彼らが耕作しそれで生計を立てている土地は壁のあちら側にある。

壁が完成してしまえば──たぶん合衆国、イスラエル、パレスチナ人のあいだで
手続についての論争が何カ月も続いているうちに──およそ30万人のパレスチ
ナ人が彼らの土地から切り離されると推定される。」
『ロードマップの考古学』より中野真紀子訳
http://home.att.ne.jp/sun/RUR55/home.html
に全文があります。

パレスチナでは「アパルトヘイト・ウォール」というふうに名付けられ、ささや
かな抵抗が始まっています。ぜひ、まずはどういうものかを見て下さい。
25日(今夜)、放映です。
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*****以下、広河隆一さんのHIROPRESS#046より引用*****

今回は「分断壁」の取材をしました。それは7月25日のNHK(BS23)と
8月11日発売号の『アエラ』で発表します。
 
またこの間に2冊の本が出版されました。ぜひとも購入していただければ幸いで
す。大手の書店で購入できます。1冊は岩波書店の岩波フォトドキュメンタリー
「世界の戦場から」のシリーズ第1作「反テロ戦争の犠牲者たち」です。
定価1700円。このシリーズは、わたしが総編集してJVJA のフォトジャーナ
リストたちが続々登場していきます。期待してください。

もう1冊は、雑誌『あごら』の緊急特集号で「広河隆一写真集 アメリカはイラ
クで何をしたか」です。定価1200円。これは私の後援会を聞いた『あごら』
編集部の斎藤千代さんが急に申し出てこられ、私のパレスチナ出発前の2日間で
構成したものです。原稿はエルサレムとの間でやり取りしました。
ぜひ見てください。そして広めてください。

(OPEN-J BOOMERANG 361より)

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