amanakuni Home Page | なまえのない新聞ハーブ&アロマテラピー | 八丈島の部屋

HOT NEWS

★ 星川 淳@屋久島発 インナーネットソース #45 [03.04.11]

>>> 目次
(1) 4・12 世界中がピースアクション
(2) ありがとう、ヒューマンシールズ!
(3) 12日はピースパレード以外にも各地でいろいろ
(4) 国会にイラク停戦決議を求める
(5) なぜ市街地にクラスター爆弾を?
(6) 4月15日は世界同時ボイコット
(7) 劣化ウラン弾は日本の原発からも?

(8) TUPコーナー「ある少年の物語」他

★しばらく本業に励んでいたら、バグダッドは陥落間近になるし、
掲載する材料も山盛りにたまってしまいました。華やかな戦況報道
の陰で、子どもや女性を大勢含むイラク側犠牲者が病院を埋め、治
療もままならない惨状を呈しているのが心配です。戦争中であれ医
療行為は保証するという決まりも、報道関係者を攻撃しないという
決まりも、国際法を無視して開戦した米軍は守る気がなくなってい
るのでしょうか? 歴史が100年以上逆戻りしたようです。

★「フセインの銅像引き倒し」、どうご覧になりましたか?
 ぼくには限りなく“やらせ”に近い、米政府/軍による一連のプ
ロパガンダ報道の一幕としか見えませんでした。

 フセインの肩をもつわけでも、独裁が終わって喜ぶイラク人の気
持ちがわからないわけでもありません。しかし、これまで米英政府
筋の情報操作は前科を重ねすぎ、そしてあの場面はあまりにもでき
すぎていました。

 まず場所です。その前日、外国人ジャーナリストを戦車砲撃して
死傷させてしまったパレスチナホテル前の広場。そこで報道陣に大
サービスして、批判の炎を消し止めたかった。

 次にあの群衆です。ライヴ放送していた米ABCテレビのエンゲ
ル記者によると、ほとんどがイスラム教シーア派住民(開戦からバ
グダッド現地で報道を続けた同記者のイラク人運転手が証言)。つ
まりフセイン体制主流のスンニ派から差別迫害され、湾岸戦争後に
は体制打倒に立ち上がった人びとであり、海兵隊が早々と“解放”
したバグダッド市内サダムシティの大半を占める人びとです。

 まだイラク軍や民兵が潜んでいるかもしれない広場で、わざわざ
あの銅像に梯子をかけて登り、銅像の首にロープをまわしたりすれ
ば、どこから狙い撃ちされるかわかりません。ぼくの推測では、あ
らかじめ米軍と通じていたシーア派市民に梯子やロープを用意させ、
「絶対安全だから」と保証して銅像に登らせ、それでも途中で埒
(らち)が明かなくなると、「どれどれ、やっぱり俺たちにまかせ
ろ」とばかり工兵車両を持ち出して、結局は米兵におまかせで、つ
いいつもの悪い癖が出て星条旗をかけてしまい、上官があわてて旗
を引っ込めさせた……というところではないでしょうか。
-----------------------------------------------------------
注:ちょうど似たような記事が英ガーディアン紙に出ました。
http://www.guardian.co.uk/0,6961,,00.html
------------------------------------------------------------

 倒れた像の上に群がったのもシーア派、あとで頭部を引き回して
いたのもシーア派(北部で喜んでいるのはクルド人)――イラク社
会の中軸をなすフセインと同じスンニ派の人たちは、まだまだ息を
殺して事態のゆくえを見守っているはずです。もちろん、だれだっ
て圧制や独裁より自由のほうがいいに決まっていますから、いずれ
本当に喜べるときがくるかもしれない。でも、不当に侵略してきて、
何千人ものイラク人を殺傷した米英が本当の自由をもたらすかどう
か、それだって定かではありません。剥き身の銃砲を向けながら占
領軍が通ったら、とりあえず笑顔で手を振っておくというのが、庶
民の知恵というものでしょう。

★まちがっていたら失礼! ただ、そう簡単に大本営発表を鵜呑み
にしては危ういと思います。米英は戦争の正当化を演出しようと必
死なのですから。次は「ついに大量破壊兵器発見!」に厳重注意。
フセイン政権が機能停止したのなら、もう停戦すべきです。大量破
壊兵器を探すのなら、ここで国連査察を再開すればいい。米英が見
つけ、米英が発表する大量破壊兵器は、客観的・中立的な証拠価値
がありません。ましてフセイン父子にとどめを刺すまで戦争をやめ
ないのは、どんな国際法も許さない私刑(リンチ)にすぎません。

 無謀な武力行使によって命を落とした方々のご冥福と、傷ついた
人たちの回復を、心からお祈りします(双方兵士や記者も含め)。

★そして、幸い生きているわれわれは深呼吸し、事態の本質から目
をそらさないことです。日本の国会では、いよいよ有事法案の審議
がはじまりました。ユーラシアから北米へ渡ったアメリカ先住民一
族の口承史『一万年の旅路』の著者、ポーラ・アンダーウッドさん
の口癖を思い出します。

――「さて、私たちはここから何を学べるでしょう?」

   ┏━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
>>> (1) ―――4・12 世界中がピースアクション
   ┗━━━━━━━━━━━━━━━━━┛

★地球市民の力は忘れないこと、あきらめないこと!

  ▼▼▼▼▼▼▼ 引用はじめ ▼▼▼▼▼▼▼

**********************************

    STOP THE WAR!  4.12世界中がピースアクション

**********************************

 世界中の市民の大多数がこの理不尽な戦争に反対したにもかかわらず、米・英は3
月20日イラク攻撃に踏み切りました。開戦以来、1万発以上のミサイルが撃ち込ま
れ、デイジー・カッターやクラスター爆弾といった大量殺傷兵器により多くの人々が
殺され傷つけられています。また、劣化ウラン弾の使用を米軍は公言しました。長期
的な環境汚染・健康被害が心配されます。死傷者数は日毎に増加の一途をたどり、報
道によれば、水道設備の破壊に伴う水不足により負傷者の治療にも支障をきたしてい
るという深刻な事態を迎えています。

 戦争の動機が「テロリスト」から「大量破壊兵器」、そして「圧政からの解放」と
変遷するこの戦争を正当化することはできません。私たちは、アメリカがアジア・ア
フリカ・南米で幾多の独裁政権とその「圧政」を支えたことを知っています。そのア
メリカに「圧政からの解放」を口にする資格はありません。多くの人が指摘するよう
に、「石油」のための戦争の様相を色濃くしています。日夜流されるテレビ・新聞等
の報道で喧伝されることは、ただ米・英軍は軍事力で優れているということだけで
す。多くのイラク市民がその圧倒的軍事力の下で犠牲となっているのです。そしてイ
ラクの兵士にも米・英の兵士にも家族があり、生きる権利を有した同じ人間なので
す。

「勝てば官軍」「強いものが正義」といった世界の現況を私たちは憂慮します。一刻
も早くこの理不尽な戦争をやめるべきです。

 私たちはこの残酷な戦争をやめさせるために、アメリカのANSWERやイギリス
のSTOP戦争連合などが呼びかけた4・12国際共同行動に呼応し、「もう戦争はい
らない・イラク戦争に反対します・日本政府は戦争協力をやめて!・私たちの行動は
非暴力の運動です」の4点を原則にして世界の人々とともにピースアクションを行い
ます。ぜひご参加ください。

===========================================================
■日時:4月12日(土)13:00 ピースパレード出発13:30
■場所:坂本町公園(阪本小学校隣、地下鉄・茅場町駅徒歩2分、日本橋駅徒歩5
分) 
 http://www.city.chuo.tokyo.jp/index/000456/010267.html
■パレードコース(予定):坂本町公園→東京駅→数寄屋橋→新橋土橋→日比谷公園
■発言・演奏:横須賀からの報告、「人間の盾」参加者(予定)、生田卍&Soso
・新曲「ありがとうブッシュ」
◎ピースパレード〈一緒に銀座を歩きませんか〉
◎手作りプラカード、楽器・鳴り物などお持ち寄りください!
◎思い思いのアピールグッズ持参歓迎!
■主催:実行委員会
アジア太平洋平和フォーラム(APPF)/アジアン・スパーク/ATTAC Ja
pan/アメリカの戦争と日本の参戦を許さない!実行委員会(新しい反安保実)/
NGO非戦ネット/沖縄・一坪反戦地主会関東ブロック/「憲法」を愛する女性ネッ
ト/憲法を生かす会/憲法を生かす会東京連絡会/国際ボランティアセンター(JV
C)/市民の意見30の会・東京/STOP!改憲・市民ネットワーク/戦争に協力
しない!させない!練馬ネットワーク/戦争反対!有事法案を廃案へ、市民緊急行動
/CHANCE!pono2/NO!有事立法 バークレーに続こう ピース・アク
ション/ピースアクション21/ピースボート/平和と民主主義をめざす全国交歓会
(ZENKO)/平和を実現するキリスト者ネット/平和をつくり出す宗教者ネット
/フォーラム平和・人権・環境/許すな!憲法改悪・市民連絡会(4月6日現在、2
3団体)
■協力・WORLD PEACE NOW実行委員会
 http://www.worldpeacenow.jp/

  ▲▲▲▲▲▲▲ 引用おわり ▲▲▲▲▲▲▲

   ┏━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
>>> (2) ―――ありがとう、ヒューマンシールズ!
   ┗━━━━━━━━━━━━━━━━━┛

★……というのはぼくの気持ちですが、バグダッドが実質上陥落し
たいま、すでに帰国された人たちには心からの感謝を、まだ現地に
残っている人たちには無事帰国されることを、南の島より祈ります。

 下記は3月に現地入りした秋貞さんからのお知らせです。少しタ
イミングがずれてしまってごめんなさい! 

  ▼▼▼▼▼▼▼ 引用はじめ ▼▼▼▼▼▼▼

☆☆☆☆☆☆☆ 転送大歓迎のメールです ☆☆☆☆☆☆☆

川崎市在住の、
秋貞さなえと申します。

私は、国連査察団が出国をはじめた3月16日、
バグダッドのパレスチナホテルで、
今、出なければ出国できなくなるからと、
日本人の若者に、長時間、必死で出国を勧め、
それでも、YESと言ってもらえずに疲れ果てたジャミーラさんを、
何もできずに見つめていました。

ジャミーラさんは、
危険なバグダッドへ日本人を送り込んだ無謀な人でしょうか?

少しでも可能性があればと、
米英軍の攻撃を防ぐ為にイラクに行くことを決めた人たちは、
自殺志願者でしょうか?

バグダッドに今もとどまりつづけている外国人は、
状況をわかっていない愚かな人たちでしょうか?

イラクの土地に足を運んだ人以上に、
イラクの人たちの痛みを、自分の痛みとして感じる力のある人だけが、
「人間の盾」を批判する資格があるんじゃないかな、思います。

バグダッドが本当はどんな状態なのかは、
情報操作の働いているマスコミのニュースでは、わかりません。
戦争を望まないたくさんの市民が
どんな被害を受け、どんな気持ちでいるのか、
それを伝えられるのは、
同じように平和を願う「市民」だけなのではないでしょうか。

ジャミーラ高橋さんと相澤くんの報告を、どうぞ、読んでください!

 ◇相澤くんからのメッセージは、これからも、バグダッドから、  ◇
 ◇届きつづけることと思います。                   ◇
 ◇「イラク市民調査団」のHPに、届き次第、Upされる予定です。◇      
        

☆「人間の盾」という言葉について。
  Human Shields を、人間の盾と訳したのは、マスコミの方だと聞いています。
  センセーショナルな感じのする言葉で表現したかったのだと思いますが、
  この訳は、相応しくないと、私は思います。
  Human を、「人間」ではなく「人間的な」と訳し、
  Shields を、「盾」ではなく「抵抗」と訳す、
  あるいは、Human Shields=「愛による非暴力の抵抗運動」とした方が、
  人間の盾という、どこか残酷な響きのする言葉よりも、
  現実的だと思います。

           inuusa@kw.netlaputa.ne.jp 秋貞さなえ

********************************

<ジャミーラ高橋さんと、相澤君の、バグダッドからの報告文>

03.04.06
From Baghdad
親愛なるみなさまへ
こんにちは。YATCH(相澤恭行)です。相変らずバグダッドでは電話もインターネッ
トも繋がらないままですが、日本人ジャーナリストの協力でなんとか通信手段を得ま
した。
私は今HUMAN SHIELDS(人間の盾)としてサイトに入って元気に活動しています。サ
イトはバグバッド南のドーラ地区にある浄水場で、日本人8名、あとフランス人、ス
ウェーデン人、チュニジア人等も合わせて総勢十数名で楽しくやっています。正直
言って私も初めは人間の盾について、あくまでも戦争が始まる前の抑止力だと理解し
ていましたが、いざバグダッドに入って話をきいてみて、どうやら始まってからも十
分効果を発揮していることに気が付きました。と言うのも、SHIELDSが入っているサ
イトと言うのは、ここ浄水場や発電所等、市民の基本的ライフラインであって、もし
破壊されれば市民生活に多大な影響を与える所であり、我々はそういうところを爆撃
されないように守っているわけです。つまり残念ながら戦争は始まってしまいました
が、それでも市民の被害を最小限に抑え、戦時下のバグダッドからメディアを通じて
国際世論を盛り上げて、この戦争を一刻も早く止めさせるということに我々SHIELDS
の活動の意義があると気付きました。その証拠にまだSHIELDSに犠牲者は出ていませ
んし、そうしたライフラインはまだバグダッド市内ではどこも爆撃されていません。
(正確に言うと先日変電所にブラックアウト爆弾といって人的被害なしに停電だけを
起こす爆弾をおとされました。あとSHIELDSのいないコミュニケーションセンターは
次々に破壊されています。)SHIELDSがいない南部のバスラではそうしたライフライ
ンのいくつかがすでにやられているらしいことから、ここバグダッドにおける
SHIELDSは明らかに抑止力になっていると思います。昨日は近くで激しい地上戦があ
り、一度全ての荷物をまとめてホテルに避難させられましたが、ここに留まり守り続
けていきたいという皆の強い意思でまたサイトに帰ってきました。もちろんただいる
だけではまるで意味がないわけで、メディアを通じて我々がここにいてこんなことを
しているということを伝えなければなりません。そのためにすでに数回、戦時下での
デモを企画実行して世界に発信。あとジャミーラさんと一緒にイラクのソリダリ
ティー(SHIELDSの受入れ団体)に交渉して連日昼間はバスツアーを組んでもらい、
爆撃の跡や救急病院を訪れて戦争被害の現状をつぶさに見てまわるなど、夜はサイト
に寝泊りするものの昼間は戦時下のイラク国際市民調査団として活動。正直言って戦
時下でここまでいろいろ見て回れるとは思ってもいませんでした。ここ数日は赤新月
社、国境なき医師団、国際赤十字等を訪ね、バスラに薬を届けることが出来ないかき
いてまわっていましが、やはりいまバスラに行くことはかなり危険だということでし
た。バグダッド市内のあちこちの病院でも必要な薬を聞いてまわりましたが、最良の
薬は今すぐこの戦争を止めさせることだとも言われました。

もちろん連日昼夜を問わず空爆はあり、近くに落ちると理屈ぬきに怖いのですが、さ
すがにだんだん慣れてきて、いちいち気にしていたら身が持たないと言うイラク人の
気持ちが少しずつわかってきます。市場のど真ん中に落ちた爆撃の被害の凄まじさ
や、クラスター爆弾にやられ病院でうめき苦しむ少年も見ました。やはり戦争で苦し
むのは何の罪もない人々。市場で「これがアメリカのデモクラシーだ」と吐き捨てた
おじさん。激痛に耐えながら搾り出すように「ブッシュはテロリストだ」と言った少
年。こうした言葉が次から次へと日本での平和に麻痺した感覚を根こそぎ抉り出すよ
うに切り込んできます。その一方、大方の店は閉まっていても、街を歩けば皆相変ら
ず気さくに挨拶をしてくれるし、サッカー等に興じる子供達の笑い声も絶えません。
前回感じた生と死のコントラストは一段と眩しさを増している。こんな戦時下でも外
国人がいるということは、彼らにとって大きな心の支えになっているのは間違いない
し、こんな非常時を共有しているという連帯感は名状しがたい幸福感に変わってきま
す。SHIELDSとしての存在意義だけではなく、この戦争の証人となり彼らと時を共有
したというだけでも、私は今回戦火の中イラクに再入国した甲斐があったと思ってい
ます。平和運動に真の魂を入れるために、戦争を身体で知ることは大きな意義がある
ことだと確信しました。

もちろんこうした活動は大きなリスクを伴うもので、私を心配してくれる人々の気持
ちを考えると本当に申し訳なく思います。でも信じてほしいのです。私は必ず無事で
帰ってこなければならない。帰ってからやることが本当にたくさんあるし、帰ってか
らこそ今の経験が生かせるわけですから。とにかく今は一刻も早くこの戦争を止めさ
せるよう、このバグダッドから最大限の声をあげ続けます。平和憲法とヒロシマ、ナ
ガサキの経験を持つ我々日本人は世界の平和活動の先頭に立つべきです。日本政府が
何もしない以上、我々市民がやらなければという思いで私はこの最前線に立っている
のです。

ちなみに今日ジャミーラさんと、これまで私と一緒にサイトに入っていた志葉君がバ
グダッドを出て日本に向かいました。さらに日本人のSHIELDSを募り18日頃までに
はまたイラク入りする予定だそうです。

バグダッドから愛をこめて

YATCH 相澤恭行
---------------------------------------------------------------

03.04.06
昨日はドーラ近くの発電所に行きました。
今までと違う銃撃の音がしました。詳しい日本人に聞いたら市街戦の音だそうです。
地上戦があったのだと思います。 泊まっているサイトの近くだったので一旦バスで
ホテルに避難しました。
夕方発電所に戻るとまだ火がくすぶっていました。
またバグダッドでは一部水道が出ないところがあります。

ここ数日は昼間はバスに乗って爆心地や病院を回わり戦時の現状を調査していました。

  ▲▲▲▲▲▲▲ 引用おわり ▲▲▲▲▲▲▲

   ┏━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
>>> (3) ―――12日はピースパレード以外にも各地でいろいろ
   ┗━━━━━━━━━━━━━━━━━┛

★そのジャミーラさんや、アメリカ大暴れ(~~;)してきたきくちさ
んの報告会など、12日前後のいろいろ……

  ▼▼▼▼▼▼▼ 引用はじめ ▼▼▼▼▼▼▼

----------------------------------------------------
> ジャーミーラ高橋&イラク国際市民調査団&きくちゆみ
> イラク・アメリカ帰国報告会
----------------------------------------------------
日時: 4月12日(土曜日) 午後3時から5時半
場所: アリエルダイナー (定員70名)
参加費: 1500円 (飲み物とケーキ付)
(経費を除き、イラクの子どもたちの医薬品を買うために
ジャミーラさんに寄付したいと思います)

*報告会終了後、みなさんと歓談する時間を持ちます。
 アリエルダイナーのおいしいご飯を一緒に食べましょう。
*ボランティア募集:ベビーシッター(リングで支払い可能な方)2名
          希望者は  mailto:yumik@awa.or.jp
*参加申し込みは不要、先着70名で座席がいっぱいになり次第締め切らせてい
 ただきます。
*人間(平和)の盾・イラク国際市民調査団などから帰国されている方は
 きくちまでご一報いただけるとうれしいです。

問合せ:きくちゆみ 0470−97−1011
    アリエルダイナー 044−911−1873

アリエルダイナーの地図: http://www.arieldiner.com/

----------------------------------------------
> 山田和尚の思い〜一人が動くことから〜を聴こう
----------------------------------------------
大阪の西川 日奈子さんから。

いつもいろんなパレードの中を身長3mで参加している背高女ひなやんです。
イラク攻撃をなんとかはやく止めなければと、苦しい気持ちの日々ですが、だか
らこそ出会いたい人に会えるのはパワーになります。

今回、『戦争中毒』を日本中に広めるために走り回った山田和尚(バウ)さんの
講演を西宮で企画しました。関西圏の方々のご参加を心からお待ちいたします。

4月12日(土)午後1時〜4時 平和楽習会(戦争になってしまって楽ではな
くなったけど)

場所:「西宮市大学交流センターホール」阪急電鉄『西宮北口』屋根続きのビル
   「アクタ東6階」

テーマ:「山田和尚の思い〜一人が動くことから〜を聴こう」

主催:エンパワメント・センター(森田ゆり)共催:背高女

問い合わせ:090−1911−6657(中島)
      mailto:hina-peace@cwo.zaq.ne.jp (西川) 

資料代:1人500円(15歳以下半額)

---------------------------------------
> 緊急報告「爆撃下のイラク」by 広河隆一
---------------------------------------

4月5日にイラクから帰国しました。
急を告げるイラク情勢の報告を聞き、私たちがこの事態に何を考え、なすべ
きかを問いなおす機会として、緊急の報告会を行うことになりました。
1人でも多くの人にご連絡くださり、お越しください。

日時:4月12日(土)6時半〜

会場:日本教育会館8F第一会議室(千代田区一ツ橋2−6−2 
電話3230−2833) 地下鉄都営新宿線・営団半蔵門線:神保町駅A1出口 
都営三田線:神保町駅A8出口、東西線:竹橋駅北の丸出口

参加費:800円

共催:日本ビジュアル・ジャーナリスト協会(JVJA 電話09
0−6101−6113)ピースボート(03−3362−6307)

  ▲▲▲▲▲▲▲ 引用おわり ▲▲▲▲▲▲▲

   ┏━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
>>> (4) ―――国会にイラク停戦決議を求める
   ┗━━━━━━━━━━━━━━━━━┛

★友人たちがはじめた新しい国会ロビー運動です。第1次〆切をす
ぎてしまいましたが、第2次もありますからぜひ賛同お願いします。
http://www.ribbon-project.jp/iraq-truce/

 戦況の変化にともなって、決議案のタイトルを「攻撃の停止を求
める」に変え、文面も若干の変更を加える可能性があるそうです。

  ▼▼▼▼▼▼▼ 引用はじめ ▼▼▼▼▼▼▼

以下転送歓迎です
================================
日に日に激化するイラク戦争を一刻も早くストップさせるべく
「国会議員に、イラク戦争の停戦を求める決議案を出させませんか」
というアクションを、有志で立ち上げました。
http://www.ribbon-project.jp/iraq-truce/

たくさんの団体や市民に賛同してもらって、停戦を求める声を
全国会議員に届けよう、停戦を求める決議案を出してもらおう、
というものです。

そして今度の選挙でも、戦争を容認しない政治家を選ぼう!
という運動につなげていきたいと思っています。

緊急にお願いしたいこと
以下の文を読んで、賛同人になってください、だれでもなれます。
名前をずら〜っと並べて、永田町に持って行きましょう。
友人、学校、職場、まわりの人にも広めてください。
HPのリンクをはってくれそうな所にも、お願いしてください。

そして、できれば、この決議案が国会で可決されるよう
地元議員さんに働きかけを行うなど、協力いただけませんか。

------------------
【「イラク戦争の停戦を求める決議案」提出の申入書】への賛同のお願い

イラク戦争を今すぐ止めたいと願うみなさまへ

 米英によるイラクへの攻撃が始まって2週間が過ぎました。
平和を求める世界の願いは届きませんでしたが、多くの人々は、いたましい犠牲
者をもうこれ以上増やさないために一刻も早い停戦を、と願っているのではない
でしょうか。

そこで、国会議員に対し、「戦争当事国および国連に停戦実現を求める」決議案
を提出するよう、申し入れたいと思います(別紙参照)。
申し入れは一度だけではなく、イラク戦争が続く限り何度でも行う予定です。

おりしも地方選、知事選がやってきます。「戦争を容認しない政治家」を選び、
日本の政治を変えていきませんか。

多くの団体、個人のみなさまの賛同をお願いします。

●賛同連絡先
<イラク戦争停戦を求める市民のネットワーク>
(略称:イラク停戦市民ネット)

賛同してくださる方は、以下をご記入の上、
HP上のフォーム又はFAXでご連絡ください。

・賛同団体名または賛同個人名
・メールアドレスまたは電話番号(連絡のために、必ずお書きください。非公開)
・ご住所(必須)、選挙区(随意)
・メッセージもおよせください。ホームページで紹介いたします

Eメール request_action@yahoo.co.jp
FAX 020-4623-7854

<ホームページからも賛同申し込みできます>
http://www.ribbon-project.jp/iraq-truce/

・第1次締め切りは4月10日(木)まで

・この呼びかけ文と申し入れ書の転載は自由です、メーリングリストへの転載
やプリントアウトしての配布など通して、広げていただければと思います。

(呼びかけ人)
池田香代子(翻訳家) 星川淳(翻訳家・作家) 川崎哲(週刊イラQ発行人)
青木正美(医師)

───────────────────────────────────
●以下、国会議員向けの緊急申し入れ文です。これを全国会議員に渡します。
   
「停戦を求める決議案」提出のお願い

このたび米英のイラク攻撃が、国連安保理での多数の反対意見を押し切り、新決
議による承認もないまま先制攻撃として行われたことに関し、平和的解決を求め
ていた私たち市民は悲しみと失望でいっぱいです。

国連のアナン事務総長も、新決議なしでの米英の攻撃に対し、「正当性に疑問が
ある」と懸念を表しました。攻撃が始まって以来、イラクの一般市民が巻き込ま
れ、いまこの瞬間も大勢のいたましい犠牲者を生んでいます。
米英軍兵士たちの間にも予想を上回る犠牲者が出ており、イラク戦争は長期化
し、泥沼化する恐れがあるとも言われ始めています。
ブッシュ大統領は、3月27日に、「この戦闘がいくら長期化しようとサダム・
フセインを政権から引きずり下ろすまでは続ける」と宣言しました。

日本政府はアメリカの同盟国という立場から米英の攻撃を支持し、戦後の復興支
援に力を注ぐとのことですが、復興をうんぬんする前に、一刻も早く戦争を終わ
らせる努力をこそすべきではないでしょうか。

これ以上、イラク戦争による犠牲者を増やさないため、戦争当事国と国連に対し
て即時停戦の実現を求める決議案を国会に提出していただきたく、お願い申し上
げます。

2003年4月○日
<イラク戦争停戦を求める市民のネットワーク>

  ▲▲▲▲▲▲▲ 引用おわり ▲▲▲▲▲▲▲

   ┏━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
>>> (5) ―――なぜ市街地にクラスター爆弾を?
   ┗━━━━━━━━━━━━━━━━━┛

★バグダッド現地から記者やヒューマンシールズの人たちが伝えて
くれる様子でも、怪我人の多くが体中に鉄片の突き刺さる重傷を負っ
ているそうです。パレスチナホテルに撃ち込んだ戦車砲弾にも劣化
ウランが使われていた疑いがあり、とにかく襲う相手のことを人間
と思っていないらしい。原爆投下だって反省していないし……

  ▼▼▼▼▼▼▼ 引用はじめ ▼▼▼▼▼▼▼

アムネスティ発表国際ニュース
(2003年4月8日)

アムネスティ日本 <info@amnesty.or.jp>
<http://www.amnesty.or.jp/>

------------------------------------------------------
イラク:危機にさらされる民間人
〜民間人を犠牲にする無差別攻撃は
            国際人道法の重大な違反である〜
------------------------------------------------------
AI INDEX: MDE14/075/2003

 アムネスティ・インターナショナルは、増え続ける民間人の犠牲者の
数と、人口密集地において米軍がクラスター爆弾を使用しているという
報告に深い懸念を抱いている。米英当局は、イラクの市民を保護する
ためにすべての可能な措置をとると再三公約していたにもかかわらず、
3月20日以来、数百人の民間人が殺害されたといわれている。
 クラスター爆弾で殺害された人びとや交戦状況の中で攻撃されて殺
害された人びとがいる。民間人や民間施設が密集する近くでの攻撃が
続き、交戦がバグダッド市内に移ることでさらに増加する可能性がある。

 「我々は、すべての当事国にイラクの民間人の安全を最優先事項と
するよう訴える」とアムネスティは語った。

 「4月1日のアルヒッラの病院への攻撃は、民間人を無差別に殺害して
いる一例であり、国際人道法に対する重大な違反である」とアムネスティ
は強調した。

 「死者も負傷者も含め、病院に運ばれた男性、女性、そして子どもたち
の身体は、クラスター爆弾の鋭い破片で穴があいていた。死亡した民間
人を積んだ2台の貨物トラックが病院の外にあり、その中には花柄の服を
着ていた女性の遺体もあった」

 負傷した生存者は、どのように爆弾が「ブドウのように」空から落ちてき
たか、そして子爆弾が爆発する前に、どのように彼らの家の窓やドアから
飛び込んでいたかを説明した。

 アムネスティ・インターナショナルと英国のNGOであるランドマイン・アク
ション(地雷行動)は、クラスター爆弾のBLU97が爆発したことをアルヒッ
ラの写真は示しており、過去にアフガニスタンとコソボで深刻な人道上の
問題を引き起こした空中投下兵器と同じであることを確認した。

 「民間人居住区おけるクラスター爆弾の使用が破壊的な結果を引き起
こすことは完全に予測できることである。たとえ攻撃が軍事目標に向けら
れていたとしても、状況から判断するように、もしも米軍がアルヒッラの住
宅地にクラスター爆弾を投下したなら、これは国際人道法に対する重大
な違反となる」とアムネスティは語った。「独立した完全な調査が行なわれ、
戦時法の違反に責任ある者は裁かれなければならない。米英政府は直
ちに、これ以上のクラスター爆弾の使用を中止するよう命令を下すべき
である」。

 イラクの民間人はまた、イラク軍が背信攻撃のような国際人道法に違
反する戦術をとっている結果として、死傷する危険性が高い状態におか
れている。アムネスティはまた、イラク当局が攻撃を避けるために住宅地
の側に軍事勢力や武器を配置しているという報告に懸念を抱いている。

 「国際人道法は、防御、攻撃のいずれの側にも民間人を保護する手段
を講じることを要請している」とアムネスティは述べた。

 「イラク戦争のすべての当事国は、民間人の人道的なニーズを十分に
満たすことを保証する責任がある。アムネスティは、すべての戦争当事国
に対し、人道支援団体が遅滞なく現地に入り、活動を行なうことを促すよ
う呼びかける」。アムネスティはそのように続けた。

 アムネスティ・インターナショナルは、以下をことを要請する。

・ 米英軍は、クラスター爆弾とその他の本来的に無差別な兵器の使用
を直ちに中止すること。
・ イラク軍は、国際人道法違反の戦術を直ちに中止すること。
・ 民間人の死に関する迅速かつ公正な調査を実施し、重大な国際人道
法違反の疑いのある件を調査するために国際人道事実調査委員会を
活用すること。

アムネスティ報告書「イラク:危機にさらされる民間人」の原文"Iraq: Civilians
under fire"は以下をご覧ください。

http://web.amnesty.org/pages/irq-engmde140712003

さらに詳しい情報は、クラスター爆弾使用に関するアムネスティの過去の
ニュースリリースをご参照ください。

http://web.amnesty.org/library/Index/ENGMDE140652003
http://web.amnesty.org/library/Index/ENGact790062003
http://web.amnesty.org/library/Index/ENGact790062003

  ▲▲▲▲▲▲▲ 引用おわり ▲▲▲▲▲▲▲

   ┏━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
>>> (6) ―――4月15日は世界同時ボイコット
   ┗━━━━━━━━━━━━━━━━━┛

★帝国の暴走を経済から止めようと考える人が増えてきたようです。
 朝日新聞「声」欄(4月7日)にも、27歳の医学生が次のよう
な投稿をしていました。「私は一人で米国に対し経済制裁をしてい
る。米国の領土へ行かない。米国産の食料を極力買わない。生活必
需品のパソコンは買い替えを遅らせる。ハリウッド映画は見ない……
(中略)……血塗られた景気回復より自分の良心を裏切らない不況
を迎えたい」、と。まったく同感で、アフガン攻撃以来、ぼくもほ
ぼ同じことを続けてきました。下記は活動充実中の「ピースチョイ
ス」からの呼びかけです。

  ▼▼▼▼▼▼▼ 引用はじめ ▼▼▼▼▼▼▼

「Peace Choice−平和のための選択」
ピースチョイス情報(15)

★ ニュース

4月5日に東京で行われた「ワールド・ピース・ナウ」のピース・ウォークに賛同団
体のピース・チョイス・キャンペーン実行委員会 http://www.peace-choice.net 、
トランス・コミック・エクスプレス http://www.tcxpress.com が参加。

雨にもめげずデモで『買わない! ブッシュ支援企業』の大バナーを広げ、ボイコッ
トのチラシを配りました。トランスコミックは有機米のボイコットランチも販売。

『買わない! ブッシュ支援企業』の大バナー(旗)は、
http://www.peace-choice.net/images/peacewalk_1_big.jpg でご覧になれます。

★★ 4月15日(火)は、平和のための世界同時ボイコットの日です!

イラク攻撃の早期停止と平和的解決を求め『ブッシュ政権献金企業およびこの戦争に
関わっている企業の製品・サービスのボイコット』を対象に今、世界中の反戦ボイ
コットNGOが4月15日(火)の世界同時ボイコットを呼びかけています。

ひとりで黙って不買を続けていらっしゃる方、仲間とワイワイ不買を始めている方、
誰でもどこでも、4月15日には世界同時ボイコットへの参加をお願いします。

「ピースチョイス連絡会」
URL: http://www.3chan.net/~peacechoice
E-mail: peace@3chan.net

  ▲▲▲▲▲▲▲ 引用おわり ▲▲▲▲▲▲▲

   ┏━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
>>> (7) ―――劣化ウラン弾は日本の原発からも?
   ┗━━━━━━━━━━━━━━━━━┛

★湾岸戦争のときからの疑惑です。原爆被爆国であり非核三原則を
もつ国が、こんなに無責任でいいのでしょうか?

「美浜の会」より→ http://www.jca.apc.org/mihama/

  ▼▼▼▼▼▼▼ 引用はじめ ▼▼▼▼▼▼▼

劣化ウランの対米譲渡は原子力基本法・武器輸出三原則・憲法違反
イラク攻撃で使用されている劣化ウラン弾に
日本の電力会社の劣化ウランが使われている強い疑惑

 関西電力は、アメリカUSEC社に軽水炉用核燃料の濃縮役務を
委託している。濃縮の過程で劣化ウランが廃棄物として出てくるが、
2001年4月25日の交渉で関電は、この劣化ウランの所有権をUSE
C社に無償で譲渡していると述べている。関電は譲渡の理由を「ウ
ラン235が含まれている割合が低く、当社にとっていらない物であ
るから」と説明し、さらに「アメリカがその劣化ウランから劣化ウ
ラン弾を製造したかどうかについては、すでに所有権を放棄してい
るので関知しない」と述べている。すなわち、関電にとって劣化ウ
ランは核のゴミであり、その劣化ウランが劣化ウラン弾に使用され
ているかどうかについては関心がないというのである。このような
無責任な態度は許し難い。

 また日本政府は、北川れん子衆議院議員の質問主意書に対する答
弁書(2001年7月)で、海外委託分の劣化ウランについては「政府
として特定の見解を有していない」と述べている。これもまた、無
責任極まりない回答である。原子力基本法が謳う「平和利用に限る」
とは、国内に限ったことで、電力会社は海外で何をしても許される
のか。

 さらに答弁書は、「アメリカの濃縮会社USEC社からは、関西
電力株式会社から委託されたウラン濃縮に伴い発生した劣化ウラン
を劣化ウラン弾の製造のために使用したことはない旨の説明を得て
いる」としている。しかし、劣化ウラン弾に使用されていないとい
うことをどうやって確認したというのか。関電分の劣化ウランが個
別に管理されているというような証拠があるのか、具体的に明らか
にすべきである。さらに答弁書は、過去において使われなかったと
述べているだけで、今後使用される可能性については一切言及して
いない。今後、劣化ウラン弾に一切使用されないという確認がある
のかどうか。文書等によって確約されているのか。軍事転用されな
いという具体的担保の存在を明らかにすべきである。そのような具
体的確認がない限り、国の主張に信憑性はなく、劣化ウラン弾に使
用されている可能性は否定できない。

 このことは、「原子力の研究、開発及び利用は、平和の目的に限」
ると規定する原子力基本法及び武器輸出三原則に違反し、さらには
憲法9条が掲げる憲法の平和原則にも抵触している。

 アメリカへの劣化ウラン譲渡は関西電力に限ったことではない。
東京電力をはじめ、他の電力会社でも行われているに違いない。日
本の電力会社の劣化ウランが劣化ウラン弾に使われている強い疑惑
がある。3月26日アメリカは、イラク攻撃で劣化ウラン弾を使用
していることを公式に認めた。日本の電力会社の劣化ウランが、イ
ラクの人々や子ども達を被曝させ、環境を汚染しているかも知れな
いのである。各地で、それぞれの電力会社を追及しよう。劣化ウラ
ン弾への使用疑惑を明らかにさせよう。

  ▲▲▲▲▲▲▲ 引用おわり ▲▲▲▲▲▲▲

   ┏━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
>>> (6) ―――TUP コーナー「ある少年の物語」他
   ┗━━━━━━━━━━━━━━━━━┛

★平和のための緊急翻訳チーム Translators United for Peace
(TUP) の新着セレクション。新しい協力者が増えてパワーアップ!

★「TUP速報」がメールマガジンになりました。できたてホヤホ
ヤを読みたい人はぜひ購読を!
→ http://www.egroups.co.jp/group/TUP-Bulletin

★引きつづき翻訳・サイト制作などの協力者もつのります。
 記事は日刊ベリタなどにも転載されるようになりました。
http://www.nikkanberita.com/

  ▼▼▼▼▼▼▼ 引用はじめ ▼▼▼▼▼▼▼

★最初の記事は訳者の寺尾さんが個人で配信されたものですが、転
送歓迎とあり、TUPメンバーでもあるので、整理のためこのコー
ナーに含めました。寺尾さん、どうぞご理解ください。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
> アリ・イスマイル・イーデン、この汚い犯罪的戦争のシンボル
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
在バグダッド、マリネッラ・コッレッジアより

パトリス・ジョーンズ(Pattrice Jones (pattrice@bravebirds.org))から転送、
マリネッラへの手紙はパトリスへ

 アリ・イスマイル・イーデンは、イラク民衆に対するこの汚い戦争のシンボルで
す。あらゆる国際法に違反する戦争。

 私は今2003年4月4日午前11時にバグダッドからこれを書き送っています。私は
チグリス川の近くの小さなホテルにイラク平和チーム(Iraq Peace Team)と一緒
に居ります。外では私にはわかりませんがミサイル(飛来するアメリカの爆弾?)
か砲撃か、何れにしろその音は昨夜のものとは違います。アメリカ軍がとても近
くに居ます。

 昨日から明かりがつかなくなっています。アメリカ軍が配電施設を爆撃したか
らです。でも、発電機からの明かりが消える前に、私が今朝会ったアリ・イスマ
イルの事を皆さんに話させて下さい。願わくは、この話がジャーナリストたちの
どれかの衛星通信で、そして私がこれを送っているパトリスを介して広く伝わっ
ていく事を。

 どうかアリという名前を広く伝えて下さい。

 アリはバグダッドのアル・キンディ病院のベッドに横たわって居ます。ブッ
シュのミサイルが一発、民家2軒に命中し、火焔がアリの家族(母、父、兄弟全
て、それに親類)12人を生きながらに焼いたのです。アリのお母さんの一人の姉
妹がその場に居合わせなかったので助かっており、今アリに常時付き添っていま
す。アリの意識は確りしています。両腕は今や無く、腹部は黒く焼け焦げています。

 アリの姿を見れば、あなたはその姿を一生涯頭から消す事はできないでしょ
う。アリは12才です。目が大きくとても可愛らしい。それがアリに残された姿と
甚だしい対照を成しています。アリの首から下は惨憺たるありさまです。もし生
き長らえてもアリは一生それと付き合っていかなければならないでしょう。

 わかりますか。アリの両腕は炎の中の樹の2本の枝のように焼かれました。そ
れで肩のごく近いところで切断されたのです。アリのお腹の部分は真っ黒焦げに
焼かれています。もちろんシーツを身体に触れさせてはいけないので、木で作っ
た橋のようなものをシーツの下に入れ、シーツをアリの身体から離すようにして
います。毎日お医者さん方が焼けた皮膚の一部を除去し、脚から取った皮膚と取
り替えています。しかしこの治療は、細菌感染の危険が高いのです。

 お医者さんたちは、私がアリを見舞ってもアリの迷惑になることは無いけれど
も、アリの姿を見たら私の気持ちがかき乱されるのではないか、とおっしゃたの
で、私はともかくアリに会いに入っていくことを選びました(それで、本当のと
ころ、アリの姿に今常に心みだされています)。私は考えました。「私はアリを正
視したい。私はアリに幾らかでも愛と元気をあげることができるだろうか?」私
はそうできたとは思いません。で、会った結果、今の私の使命はアリの象徴的実
例をイラクの外へ広く広く広く知らせることだと思いました。イラクに来ている
アメリカ兵にアリの実例を知らせることが誰かできないものでしょうか。

 私がサラーム・アレイクム(Salaam aleicum, 「平安があなたと共にありますよ
うに」との意の挨拶言葉)とアリに語りかけると、アリは穏やかに返事をしまし
た。私はただアリを見つめました。アリが何度も無くなってしまった両腕を見や
るので私は、戦争が終ったらイタリアから新しい腕、人工の腕でとても具合が良
いものが来るからね、とアリに言って下さいとお医者さんに頼みました。何かの
役に立ったのかどうか私はわかりませんが、アリのおばさんはインシャラー
(Inshallah「アラーの思し召しのままに」の意)と言いました。ここの多くの医
師同様とても素晴らしい--皆さんとても献身的であり、ブッシュの意図にとても
驚いている--お医者のムフタズさんが通訳して下さり、またアリにイタリアのこ
とを話して大変親切にアリの注意を逸らすようにしてくれました。長靴のような
形をしているとか話すと、アリは、そう、イタリアのこと知っているよ、と言い
ました。しかし、私には子どもに人工の腕のことを話すなんてとても馬鹿げてい
ることがわかりました。話してアリにどんな風に役に立つ? アリの置かれた状
況を少しでも良くするには何をアリに話したら良いの?

 アリはずうっとお母さん、お父さん、そして家族のことを聞いていました。お
医者さんたちは、みんな脚を折って別の病院に入っているので今すぐには来られ
ないんだよとアリに話しています。医師のムフタズさんは、アリは大変けな気
で、自分の苦痛についてあまりぐずぐず言わないで、何時も残った両腕の動く部
分や黒くなった腹を見つめている、と言います。

 すくなくともお医者さん達には今のところ鎮痛剤は充分あるのですが、モルヒ
ネのような強い鎮痛剤はまだ与えていません。将来痛みがもっと強まってきた時
に使わなければならないかも知れないからです。ですが私が聞いたところでは他
の市の病院では怪我人が多いために医薬品不足が既に生じています。そんな病院
ではアリのような子どもたちがどんな眼に会うのか想像して下さい。

 私たちが病院の廊下を歩いて行くと、ジハド・サイド・オベイドという男の人に
会いました。その人はバグダッドから約180キロ離れたアル・スエラという所から
来たのでした。その人はそこの病院に親戚のものが一人入院していたのですが、
その病院に3月30日に、近くの通信センターを破壊するために発射されたミサイ
ルの破片が沢山当たりました。その人は一人がそのために亡くなったことを知っ
ています。通信センター(軍事目標ではない)を爆撃することと、近くの病院に当
たる可能性があるのに通信センターを爆撃することは、共にジュネーブ協定に違
犯することです。沢山の戦争犯罪のもう一つがここにあります。

 これらのこと全てが一般市民の保護のためのジュネーブ協定に違反します。私
たちがアリの病室を出た丁度その時、病院の庭ので、黒ずくめのドレスを着けた
老婦人が泣き叫んでいるのが見えました。私たちに付き添っているイラク人のテ
リブが何事で起こったのか聞きました。その婦人が泣き叫んでいたのは、数時間
前にミサイルが一発ムスタンリヤ大学の近くに落下し、娘さんが殺されたためで
した。その娘さんは花嫁だったのです。

マリネッラ・コッレッジア
イタリア平和活動家
イラク平和プラン
バグダッド、2003年4月4日

全地球の南に注目を(Focus on the Global South (FOCUS))
チュラロンコン大学、CUSRI気付
Tel: 662 218 7363/7364/7365/7383
Fax: 662 255 9976
E-メールアドレス: N.Bullard@focusweb.org
ウェッブページ http://www.focusweb.org

(翻訳 寺尾光身)

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
> ある少年の物語
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
父さんも、母さんも、2人の妹も、弟も、叔父さんも、みんな死んでしまった。
バグダッッドから5マイル離れたアメリカ軍のチェクポイントで、
15歳のオマールが乗っていた車が止まり損ね、オマール以外は射殺された。
アメリカ軍海兵隊でさえ同情の涙を流した事件だった。

ジェイムス・ミーク
2003年4月6日(日)

こんな仕打ちがあっていいのだろうか?オマールにとって、その答えはノーだ。
金曜日の夜、15歳のオマールは孤児になった。彼のシャツやズボンには両親の血
が染み付いていた。
一方衛生兵のトーマス・スミスは、もうすぐ22歳の誕生日を迎える。 トーマスに
とって、その答えはイエスだ。悪夢のような大混乱が起きた時に3人の海兵隊員が亡く
なったが、彼も危うく命を落とすところだった。

逃げ込もうとしたトヨタ車の脇の道端で泥まみれになって死んでいる
年長のイラク軍の指揮官にはその答えは知る由もない。
アメリカの諜報局は、この兵士が特別共和国防衛隊の司令官であることを
いち早く確認した。

ブッシュ大統領、ラムズフェルド国防長官、フセイン大統領に共通点があると
すれば、それはオマール、スミス、イラク兵の命が彼らにとっては戦争という
大きな予算の中のたったの1コインにしかすぎないという点であろう。

彼らは米海兵隊のバグダッドへの最後の道に転がる死体の腐敗臭を嗅ぐこと
はない。両親を撃ち殺したパニック状態の外国人を涙ごしに見つめる
オマールを見ることはない。

バグダッドから5マイル東のこの地点で米海兵隊は8人の市民を殺した。負傷
した市民は7人以上。中には顔面を撃たれた子供もいる。金曜日の夜に車で
バグダットから移動していたところで、海兵隊の話によると、米語で警告しても
止まらなかったという。

自爆攻撃を恐れた海兵隊員は車を止めるために撃った。その結果オマール
の両親だけでなく、彼の2人の妹、弟、叔父さんが死んだのだ。子供たちはわずか
3歳、6歳、10歳だった。

オマールの叔母、アレヤは昨日粉々になった車のフロントガラスの上を裸足で
歩いて、かろうじて動くトラックの運転席に上った。彼女はひどく興奮していて
ささいな肉体の痛みなど感じていなかった。「1人の人の死を悲しんで、みんな
泣くけど、家族を亡くした私は誰のために泣いたらいいの?」とアレヤは泣き叫ん
だ。

オマールは顔をゆがめて泣くのを必死でこらえていた。そして亡くなった父親に
駆け寄って顔の上に毛布をかぶせた。父親の死体は海兵隊員に運ばれて行った。

死体の埋葬が始まった。遺族が運んで埋めることができるように、死体は
一旦トラックの後ろに運ばれた。

市民の車の運転手は、警告に応じて停車したと主張した。しかしアダム・クラーク
士官は青ざめた顔をしてこう語る。「警告をしても止まらなかった。一台目のトラッ
クは最前方の米兵士をひき殺しかけていた」

別の海兵隊員、エリック・ジュエル士官は「バスの中身については何も知らなかっ
た。でも自分の仲間よりも多くの人が死んだ。ストップっていう英語を知らない人が
いるのか?」と語る。

そのチェックポイントの近くには誇りまみれで薄汚れた店が並んでいる。南京錠が
撃ち壊されている店もある。その店の棚からは半分ほど商品がなくなっている。
海兵隊員による戦場のみやげ探しを兼ねた略奪が続いているのだ。

昨日の朝は、暑さと誇りの中でその交差道路は戦闘を終えた戦車やトラック、日焼
けして疲れ気味の兵士たちでごった返していた。路面には何千という数の真ちゅう製
の弾頭が落ちていた。

この集団は歩兵隊、戦車、支援隊からなる米海軍第5連隊戦闘部隊だった。バグダッ
ドへ向かう道中でイラク軍からの奇襲攻撃を受けたのだ。

トーマス・スミス衛生兵は救急車の運転席に座って、前日の戦闘のショックから立ち
直れていない様子だった。後部座席についた血を拭き終えたばかりだった。
「本当につらい1日だった。20人は死傷しただろう」と彼は語る。この死傷者には
イラク市民も含まれている。さらに彼は「床全体が血まみれになり、血を吐いている
人もいたし、座席にも血がついていた。担架も全部血まみれになっていた」と語った。
スミス衛生兵と運転手、部隊の医師は護衛隊として金曜日にバグダッドへ向けて北上
していた。そしてイラク軍の奇襲攻撃にあったのだ。

通常、イラクの奇襲攻撃は重装備の戦車が通り過ぎるのを待って、軽装備の車や
トラックを狙う。しかし今回はM1型戦車の燃料タンクが狙われた。この戦車はイラク
軍の戦車とほとんど見分けがつかないほど黒こげになって、まだ路上に残っている。

スミスは自分が戦場の中心にいることに気がついた。救急車の運転手は撃たれ、
手に傷を負った。スミスは胸を打たれたが、防弾チョッキが弾を弾いたため無事だ
った。スミスは運転手と場所を交代し、自分が運転席に座った。その時、運転手は
また撃たれた。あちこちから弾丸が飛んでいた。スミスはこう語る。「もうだめだと
思った。コブラ(海兵隊の武装ヘリコプター)が飛んで来て応戦してくれた。
ちょっとした花火大会みたいだったよ」

戦車隊指揮官のマイク・オイールの部下は3人亡くなり、負傷者は9人だった。
「なんとか押さえたけど大規模な奇襲攻撃だった」と語る。さらに「いつも誰か死ぬ
と悲しいけど、900人の隊員のうちたったの3人の犠牲で済んだ」と。

すぐ近くの軍用車には大きな穴があいていて、タイヤもパンクしていた。その車上
で海兵隊の大尉が頭を打たれて死んだ。
30歳の予備兵、ドワイト・グレイは頭をうたれる前にロケット砲にあたって既に負傷
していたその大尉と交代するところだった。他の海兵隊員と同様、グレイも悲しむの
をやめた。彼は言う。「1種のゲームだよ。弾があたらないようにすればいいんだ。
相手の攻撃が終わったら始末してやりゃいいのさ。誰が死んだかなんて知りたくもな
いよ」

米大隊が金曜日の夜にそのチェックポイントに着いた時、静かだったが、すぐにバグ
ダッドの方から攻撃を受けた。イラク軍はあまり多く攻撃しない。すぐに米軍のレー
ダーに探知され、反撃されるからだ。

筆者は米砲兵隊が攻撃している時そのチェックポイントに向かっていた。爆撃音や破
裂音で車の窓が振るえ、弾丸が放物線を描いて飛んで行くのが見えた。

イラク軍のロケット弾は金曜日の夜米海軍第5連隊戦闘部隊を攻撃し、負傷者は出
なかったのに、海兵隊を震え上がらせた。「金属を耳元で引き裂かれているような音
がした」という。

米海兵隊はバグダッドでの戦闘に備えて再編成している。トミー・フランクス司令官
でさえ、そこで何が起こるか知る由もない。しかし米軍にとってはここ数十年で最も
大きな戦闘になることは間違いないだろう。どれだけ多くの血が流れてもお偉方は何
も感じないのだろう。

(抄訳:中西 仁美/TUP)

http://www.observer.co.uk/international/story/0,6903,930797,00.html
One boy's war... bathed in blood of his family
James Meek in Iraq, Sunday April 6, 2003
The Observer

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
> アメリカが永遠に失ったもの
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
マイケル・C・ルパート

2003年3月30日 アムステルダムにて

ヨーロッパで最も異文化が共存するこの街で、何かが変わった。そしてその変化
とは決して無視できないものである。道端のとあるカフェに入り、多種の言語が
飛び交う中で、一杯のコーヒーとクロワッサンを注文した私の米語に、店内の人
々が微かだが明らかに反応を示した。私の周りは静まり、路上の人は“ブッシュ
派のアメリカ人かどうか”私の言動に聞き耳をたてる。

ここはナチ占領下の時代にアンネ・フランクの隠れ家があった街。ナチ占領下の
ヨーロッパで唯一ナチに対する非暴力抵抗が行われた街。世界で一番多くレンブ
ラントやゴッホの作品が眠る街。世界で唯一大麻が合法的に売られる街。そして
人を傷つける事以外のすべての事を寛大に受け入れる街。

私の読者のドイツ人が、講演会場に来てくれた。私たちはイラクでの戦争につい
て話し合った。そして私はある事実に気がついた。ここではアメリカ人は“現代
のナチス党員”であり、“新たな占領者”とみなされはじめているのだ。

アムステルダムの老舗ホテルで見たニュースも、アメリカのそれとは大きく異な
る内容だった。アメリカ以外の国の放送局からの報道では、この戦争は違ったも
のに見える。

今回出席した会議で、私は著名なオランダ人ジャーナリスト、オルトマン氏の話
を夢中になって聞いた。氏はナチ占領時代にナチ軍補給部隊を爆破した国民的英
雄である。氏は断言する。「ブッシュはバカだ。ロシア、ドイツ、フランス、中国に
ハメられたんだ」、と。

オルトマン氏と私は次の懸念を共有する。ロシア、フランス、ドイツ、そして中
国が手を結んで、中東でアメリカが無惨にも負けてしまうように仕向けていたと
したら? その4国がアメリカを欺き、米軍の軍事力に関して偽りの安心感を抱
かせているとしたら? 18か月以上にも渡ってブッシュを追い込み、新保守派の
うぬぼれを植え付け、結果この軍事的措置につながっているのだとしたら?

ロシアのプーチン大統領は、アメリカが早期に勝利すれば、原油産出コストの高
い自国が今後10〜15年間競争力を失うことになるのはわかっていただろう。フラ
ンス、ドイツ、中国もそれを理解していただろう。アメリカがイラクやサウジア
ラビアを支配する事になれば、同時に世界経済をも支配することになる。非同盟
国すべてが、ナチスドイツを彷彿とさせるアメリカの一方的な軍事措置に、あら
ゆる手段で抵抗を試みている。

開戦後12日目にして、アメリカ以外のニュース番組や新聞で、ベトナム戦争の時の
映像をよく目にするようになった。苦境のベトナム。破壊の地、ベトナム。人類
の悲劇の地、ベトナム。アメリカの敗北の地、ベトナム。ベトナム、ベトナム、
ベトナム……

アメリカにとってこの戦争は、イラクの原油生産量を1日300万バレル以上に引き
上げられるまで勝利したことにならない。それがさらに500〜800万バレルに達し
ないと、アメリカ経済は回復しない。プーチン率いるロシアが備蓄でヨーロッパ
の需要に応える一方で、アメリカは文字通り石油を搾り出さなければならない状
況にある。

だが、アメリカはこの戦争に勝利できない。アラブ諸国は反抗を始めている。ア
メリカの新保守派は、まるで映画「博士の異常な愛情」のように爆弾に執着して
いる。まともな考えをもった多くの人たちから、アメリカはすでにこの戦争に敗
北したと判断されているのに。アメリカは、敗北とともに経済力、ドルの価値、
世界における主導権を全て失うのだ。

ブッシュの新保守主義の犠牲としてアメリカの土台が葬りさられ、ここ150年あ
まりで最大の世界再編がはじまろうという今、私は疑問を抱く。「これがもっと
大きな罠の一端だとしたら、どうなるのだろう?」、と。

ヨーロッパを訪れるのはずっと私の夢だった。そこでは当然、アメリカ人といえ
ば解放者であり、私が生まれたときから信じてきた自由や民主主義の担い手と見
てもらえるはずだった。しかし現実は違っていた。今ヨーロッパで人々が私を見
る目は、60年前のナチス党員に対するそれと同じなのだ。

第2次世界大戦後にアメリカがヨーロッパ諸国から勝ち得た信頼は、永遠に失わ
れてしまった。

(抄訳:中西 仁美/TUP)

★筆者は警察・諜報畑出身で、憲法にもとづく米国本来の市民的自由を実現すべ
く、硬派の調査報道活動を続けている。本稿は非営利の研究・啓蒙目的に限り転
送・コピー可。ウェブサイトや紙媒体への転載希望は下記まで。
media@copvcia.com

WHAT IF?
Something Priceless Has Been Lost Forever:
A Sober Look From Europe at the Trap Closing on the U.S.
-- The Bush Administration Has Been Suckered
by Michael C. Ruppert
http://www.fromthewilderness.com/

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
> 「バグダッドの市場爆撃はアメリカ製ミサイル」
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

 米英側が責任回避しようとする一般市民の殺傷は、現場記者
と英紙読者の連携でアメリカの巡航ミサイルと判明した。その
経緯を概説し、日本のメディアにも検証と適切な報道を求める。
米英政府の隠蔽を放置することは違法な戦争に加担することに
ほかならない。

 なお、イギリス人ロバート・フィスクは屈指のベテラン中東
ジャーナリストであり、長年一貫した独立取材を続けてきたこ
とで知られ、その良識と中立な報道姿勢は信頼性が高い。また
この一件は、ジャーナリストが現場に立つことの重要性をあら
ためて浮き彫りにしている。

> Translators United for Peace (TUP)
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
「市場爆撃の犯人」

3月28日夜、バクダッド郊外シャーラの市場を爆撃し、60人以
上の死者を出したミサイルの正体については、ジャアブで起こ
った同様な爆発事件を含め、ミサイルはアメリカ製とする報道
側とそれを必死に否定する英米側で、主張が激しく対立してい
ます。以下のレポートは、下記のガーディアン・オンライン版
およびインディペンデント・オンライン版に基づき、最近(4
月4日)までの事件の経緯を辿ったものです:
http://www.guardian.co.uk/Iraq/dailybriefing/story/0,12965,927233,00.html
http://www.guardian.co.uk/international/story/0,3604,925251,00.html
http://argument.independent.co.uk/commentators/story.jsp?story=392161
http://news.independent.co.uk/world/middle_east/story.jsp?story=393066
http://argument.independent.co.uk/commentators/story.jsp?story=393723
http://news.independent.co.uk/uk/politics/story.jsp?story=393745

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
3月30日(日曜日)付けのインディペンデント・オンライン版
で、ロバート・フィスク記者は、爆撃現場で発見した金属片に
、アラブのものではない、西側のコード(“30003-704ASB 7492
およびMFR 96214 09”ただし、Bの部分はHとも読める)が付い
ていると発表した。この記事は、高精度爆撃で市民殺傷を最小
限に抑えると約束している米英側には大打撃であり、両国政府
は、この記事の否定に躍起となった。英国政府は、水曜日のジ
ャアブの爆発(14名以上の市民が死亡)と金曜日のシャーラの
爆発をイラク側のミスというラインでまとめる諜報機関の情報
を流し、米国政府は、まだ調査中であるとしながらも、発見さ
れた破片は、イラク側が爆撃現場にわざと放置した可能性があ
る主張した。

しかし、この米英側の主張は、4月1日付けガーディアン・ア
ンリミテッドの記事によって、大きく覆された。爆撃に使用さ
れたミサイルは、アメリカが主張するようなイラクの対空ミサ
イルではなく、米国の巡航ミサイルであると断定する記事が発
表されたのである。ガーディアンが提示した証拠とは、発見さ
れた金属片に印された"MFR 96214 09"というコードである。こ
れは、ケージ・コードと呼ばれる製造業者の識別番号で、この
番号を使用すると、インターネット上で、当該製品の製造工場
を検索できる。この事実を同紙に通報した読者は、連続番号
96214を入力することにより、金属片がテキサス州ミッキニー
の航空軍需企業大手レイセオン社所属工場の製品であることを
突き止めたという。

インディペンデント紙の調査によれば、このレイセオンから米
海軍に売られたと思われるミサイルは、ハームまたはペイブウェ
イであるが、米海軍は、金曜日に海軍のプローラ機がバクダッ
ド上空を飛行中であったこと、イラクの対空ミサイルから戦闘
機を保護するため、少なくとも一発以上のハーム・ミサイルが
発射されたことを確認している。搭乗員が最初のミサイルの着
弾先を確認していないというロブ・フラック中佐の証言もある。

防衛関係の専門家は、シャーラの被害状況が、ペーブウェイや
ハームによって引き起こされる状況と一致する事を指摘してい
る。また、これらのミサイルは、その高性能に関するうたい文
句にもかかわらず、様々な問題を持つことで知られており、コ
ソボの誤爆事件で使われたミサイルにも、今回の金属片コード
とよく似たコードが付いていた。

すっかり決着がついたように見える事件であるが、4日になる
と、英政府は激しい巻き返しに転じ、フーン国防長官が、フィ
スク記者のレポートには「ひとかけらの証拠もない」、すべて
はフセイン政権側によるでっち上げである、両方の市場爆発直
後にフセイン政権側による「後片付け」があったと発言した。

これに対し、インディペンデント紙のフィスク記者は、シャア
ブと同様、シャーラのような貧民街では、フセイン政権に対す
る反感が強く、政権の手先が暗躍できる余地はない、また、そ
のように貧しく教育程度の低い人達に、フーン氏が疑うような
複雑な嘘をつかせることは不可能だと反論している。特に、ミ
サイルの破片については、シャーラのいたるところに撒き散ら
された破片から、彼自身が5つの破片を回収しており、そのう
ち2つは、彼自身の手で、土砂の中から掘り出したと証言する。
シャアブの爆発については、米英軍による空襲という事実自体
を無視するフーン発言に疑問を投げ、少なくとも3人の目撃者
がいることを挙げている。また、爆発の発生の仕方が非常に正
確であることを指摘し、イラク政権のでっち上げとするフーン
氏の見解を真っ向から否定した。

同記者は、歴史の事実を曲げる嘘の横行を嘆き、フーン氏は、
自分に都合のよい歴史を信じさせるため、無実の人達を中傷す
るフセインからたっぷり貴重な知識を学んだようだと結論して
いる。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
(解説・抄訳:丸田由紀子/TUP)

TUP速報
菅原 秀 Schu Sugawara
電話03-3970-5777 ファクス03-3970-5817
電子メール schu@io.ocn.ne.jp
TUP速報http://www.egroups.co.jp/group/TUP-Bulletin
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

  ▲▲▲▲▲▲▲ 引用おわり ▲▲▲▲▲▲▲

〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓
●気刊「星川 淳@屋久島発 インナーネットソース」購読申込は
http://innernetsource.hp.infoseek.co.jp/>からどうぞ。
 購読は無料です。

●オンラインで購読登録したのに二重に届くという方はご一報くだ
さい。melma! のオンライン登録だと購読者がわからないようになっ
ているので、ぼくのアドレス帳からも直接お送りしてしまう場合が
あります。
〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓

星川 淳(作家・翻訳家/屋久島環境政策研究所)
stariver@ruby.ocn.ne.jp

★スコット・リッター招聘実行委員会
 New!「イラク停戦決議を求める意見書に賛同を」他
 http://www.ribbon-project.jp/ritter.html
★気刊メールマガジン「星川 淳@屋久島発 インナーネットソース」
(「有事法案ではなく無事法案を!」署名サイトも兼ねています)
 http://innernetsource.hp.infoseek.co.jp/
★新刊……元国連査察官スコット・リッターの証言
『イラク戦争――ブッシュ政権が隠したい事実』(合同出版)\1,200
★web論説「正当性なき米国のイラク攻撃」青山貞一(環境総研)
 http://www.01.246.ne.jp/~aoyama/table-contents1.html

HOT NEWS

amanakuni Home Page