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どんと追悼

元ローザルクセンブルグ、ボガンボスで知られたミュージシャンのどんとが旅行先の

ハワイで亡くなった。ここでは彼と家族同様に親しかった千葉の中野さんに追悼文を

書いていただいた。どんとについて詳しくはこちらまで。


1月28日早朝、ハワイからの電話で「どんとが肉体を離れた」との知せを受ける。
とうとう来た、いつかこの日が来ることをどこかで知っていた気がした。
仏像が好きで、奈良が好きで、インド、ヒンドゥーの神々が好きでついにハワイの
女神ペレに魅せられたどんと。天才ロッカーは私にはカリスマというより、本質的な
聖職者のようにも映っていた。
 どんと一家とは10年来のつき合いで、親戚のように濃かったから、自分の親の死
よりもショック だったが、ちーこ(奥さん)や桑名晴子からどんとの最後の様子を
聞いて、否定的な思いはすべてふっ飛んだ。詳細はちーこが本に書くといっているの
で省くけれど、どんとの死はすべてセットされていたようだ。私自身、シンクロニシ
ティとしか思えないどんとの夢を見たし、ちょうど「ユングとチベット死者の書」を
読んだところだった。
 あれほどたくさんのうたと絵を残し、類稀な才能を発揮したどんとはこっちの世界
での役目を終え、光の中へ喜びと共に旅立ってゆくのだろう。羨ましいほどの安らか
な眠りについたらしいどんとは、ある意味で自然死といえるのではないか。天才の早
過ぎる死は哀しい結末ではなく、セレブレートそのもので、最後まで愛に満ちてい
た。チベット密教では解脱の為の修行をするが、どんとは十分修行を積んだのだと確
信している。
 告別式も最高のビッグイベントだった。どんとと共に素晴らしい時を過ごした人々
が集ったから、場の波動が強力なものになり、深いところでひとつにつながるマツリ
となった。
 私自身も死は怖いものという認識が一瞬にくつがえされ、もっと身近に向き合う勇
気を貰った。
真摯に生きて真摯に逝ったどんとはお見事というしかない。ローリンヒルがボブ・
マーリー教の伝道者だとしたら、どんと教の愛と笑い、何よりあの清々しさを伝えて
いく人はきっといるだろう。
おめでとう、どんと。本当にありがとう。             (中野郁子)

   

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