私たちは有事法案(有事法制三法案)を認めません。
日本国憲法前文と第九条は戦後日本が世界と結んだ一番重い約束でした。
戦争の反省から日本国民が政府にはめたタガでした。
(前文に「日本国民は…政府の行為によって二度と戦争の惨禍が起こることのな
いように…この憲法を確定する」とあるのはそういう意味です。)
二度と軍隊をもたず、戦争をしない。
国際紛争を非軍事的な手段で解決する――
そう宣言した国に軍事発動で備える「有事」はないはずです。
日本国憲法は平和的手段で「有事」を「無事」にする方針を定めています。
ところが、私たちはまだ第九条を本気で実践したことがありません。
国全体で体系的な“地球無事化”の努力をしたことがありません。
中米コスタリカのように非武装平和を実行する自信がなかったのです。
怖れを武力で覆い隠す安易な道に引き返すか
第九条を実践する勇気をもつか――
有事法案はそれを問いかけています。
第九条の実践には、パレスチナで「人間の楯」となったNGOのような
地球市民による積極的・予防的な平和創出活動も含まれるでしょう。
仮にそれをPeace Making Operation(PMO)と呼べば
そうした備えこそが人類共通の憂いをなくすのではないでしょうか。
私たちは武力に頼らない平和維持・構築の努力を呼びかけます。
アジアと世界に平和をもたらす道は武力ではありません。
武器ではなく一人ひとりの体と頭を使い
世界の人びとと汗や涙を流すこと――。
いま、世界中で武力攻撃に出る可能性が一番高いのは米軍です。
アメリカの軍事行動が引き起こす「有事」に備えるのではなく
あらためて平和憲法を生かす「無事」の道へ踏み出しましょう!
日本の国民と政府が取り組める非軍事平和創出活動(J-PMO)は
食料援助から教育支援や緊急医療・人道介入までたくさんあります。
防衛予算をそうした「人間の安全保障」にまわしましょう!
私たちは以上のような考え方にもとづいて
内閣総理大臣に有事法案の廃案を求めるとともに
国会には世界に先がけたPMO「無事法案」の策定を要請します。
[呼びかけ人]
星川 淳(作家・翻訳家)○
田中 優(日本国際ボランティアセンター理事)○
江坂 健(Hotwired Japan)○
宮内勝典(作家)○
枝廣淳子(会議通訳者・環境ジャーナリスト)○
小林一朗(環境・サイエンスライター/CHANCE!東京)○
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[以下、集計のため名前の前に番号をつけて連名をどうぞ。「呼びかけ人」とし
て名前と肩書きの公表を認める方は右側に○印をつけてください。]
1.
2.
3.
↓
◎賛同の方は自分の名前を加えたうえ、連名してくれそうな人たちに転送してく
ださい。冒頭の呼びかけ人を除いた連名が50人に達した方はコピーを
stariver@ruby.ocn.ne.jp まで送り返していただけば、折り返しその時点での新
しい呼びかけ人リストを送りますので、それを冒頭にペーストして、自分の名前
を連名筆頭に転送を続けてください(連絡に手間どる場合は、既存の呼びかけ人
リストと自分の名前だけで転送を続けてください)。法案成立前の適切な時期に
集約して、内閣総理大臣と衆参両院議長に提出します。連名受け付けは法案廃案
か成立の時点までとします。
◎このような方法をとるため、連名者全員に結果を報告することはできませんが
最初に声明を流す経路に沿って適宜レポートするつもりです。名前と肩書きのあ
とに○印をつけた方(呼びかけ人)については、必要に応じて上記声明文ととも
に公表する場合があります。また、声明文の引用・転載などを希望する方は連絡
ください。
日本国憲法第九条
1 日本国民は、正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に希求し、国権の発動
たる戦争と、武力による威嚇又は武力の行使は、国際紛争を解決する手段として
は、永久にこれを放棄する。
2 前項の目的を達するため、陸海空軍その他の戦力は、これを保持しない。国
の交戦権はこれを認めない。