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HOT NEWS

★★ SHAKE! -ベイエリア通信- No. 9 ★★

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=目次=
★ WORLD SAYS NO TO WAR!  ウェブサイト写真集
★ ベイエリア・ニュース
★ ここまで来たぞ!反戦デモ(2月15&16日)/ 麻以子
★ アメリカ製品ボイコット運動/ おむらみこ、宮崎さゆり
★ ヒップホップ牧師の祝福/ 風砂子
★ 友からのメール/ 加代レベンソン

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★ WORLD SAYS NO TO WAR! ウェブサイト写真集

http://www.ccmep.org/2002_articles/Iraq/102702_pictures_of_anti.htm
http://www.hyperreal.org/~dana/

★ ベイエリア・ニュース
 ☆ 2/28日現在アメリカ全国で、124の地方政府ががイラク戦争反対の決議を採択した。
http://citiesforpeace.org
 ☆ カリフォルニア州マリン郡の「平和と公正を求める連合」では、「ブッシュ大統領、チェニー副大統領、ラムズフェルド国防長官及びアシュクラフト法 務長官の退陣を要求する」手紙に2000人の署名を集めて、3月5日マリン郡選出の国会議員に手渡す。

★ ここまで来たぞ!反戦デモ(2月15&16日)/ 麻以子

2月15日の昼下がり、サンノゼからペタルマへの2時間の道のりを運転していた私は、KPFAラジオから流れる世界での反戦デモの実況に、度肝を抜かれた。
ロンドン、マドリード、バルセロナの各都市ではそれぞれ200万人、ベルリンとニューヨークではそれぞれ100万人、メルボルン、シドニー、そしてフランス各都市では50万人。ローマでは主催者の発表によると300万人がマーチに参加したというではないか!ヨーロッパだけじゃない、ヨハネスブルク、テルアビブ、シリア、バングラディッシュ、東京、韓国、香港、タイ、プエルトリコ、ブラジル、東ティモール、インド、そして南極まで。この同じ瞬間に、世界中の600以上の都市で「イラク攻撃反対!平和的解決を!」という同じ願いを持つ人々が立ちあがり、集っている!
 ニューヨークの実況では、その都度参加者の数が増えつづけ、最後にはニューヨーク警察も人数を数えることを断念したという報道まで入った。ニューヨークでは事前までニューヨーク市がデモ行進の許可をださないとして問題になっていたが、もはやそんなことは問題ではなかった。
 サンディエゴはカリフォルニアの中でも保守的な町であるが、そこでも6000人の人々が集まっているという。昨年、ベイエリアで行われた森住卓さんのイラクの子どもたちの現状を写したスライドショーに、サンディエゴから来ていた青年を思い出す。彼はサンディエゴで森住さんの写真展を是非やりたいと言っていた。
 何だか色んな想いや色んな人の顔が浮かんで、胸が熱くなり涙が流れてきた。
 今日のこの歴史的な日は、本当にひとつひとつの積み重ねだったのだ、勇気を持った人々のひとつひとつの貢献の結果なのだ。世界中の人々との国境を超えた横のつながりを感じると共に、過去の歴史の中でいのちをかけて戦争反対を唱えていった多くの人々との時代を超えた深いつながりをも感じた。今まで概念的に感じていた「世界がひとつ」になることが、今、実際に起こっているのだ。私はものすごい感動が湧き上がるのを感じ、はじめて「この時代に生まれて良かった、この歴史的瞬間を意識していて良かった」と心の奥底から、魂からそう思った。
 私は感動の渦に溺れながら、すっかり明日の1日遅れのサンフランシスコでのデモに行くパワーをもらっていた。
 「世界の人々からバトンタッチ、今度は私たちの番ね!待っててね、良い報告を送るから。」と世界の誰かに、世界のみんなに語りかけていた。
 
 2月16日、マーチが始まる前にダウンタウンに到着したのは初めてのことだった。今か今かとマーチが始まるのを待ち構えた。所々で歓声があがっている、みんなの熱気、これから爆発しそうな高揚感がビンビン伝わってきて、居ても立ってもいられない感じがする。何か覚えのあるこの感じ…そう、まるで私は大好きなミュージシャンのコンサートが始まるのを待っているかのような感覚にとらわれた。しかし確実にそれらのコンサートと違うところは、これは皆が「主役」ということ。カリスマはいない、自分が中心なのだ。マーチが始まって、隣りにいたカップルが言った。男性が、「Here they come!(そら、やってきたぞ!)」と言うと、一緒にいた女性は「No, Here WE GO!(さあ、行くぞ!でしょ)」と言って、二人でマーチの中に飛び込んで行った。

 今回も前回と同様、多様な人々がそれぞれのプラカードを持って、その場にいることを楽しみながら参加している。プラカードの数が一段と増えたような気がする。歩道ではプラカードを持参しなかった人がダンボールの裏側に即席でメッセージを書き込んで、マイ・プラカードを作っていた。皆、何か言わずにはいられない雰囲気で、もうそこには傍観者はいなかった。前日の雨が嘘のような快晴の下、自分達の力を確信しているようなひとりひとりの顔はそれにも増して輝いていた。戦争を絶対に起こさせない、そんな確信に満ちた希望が溢れていた。
主催者の発表ではこの日のサンフランシスコのデモに25万人が参加したという。  
何が起ころうと、この日の体験は、世界中の人々にとっての希望となり、生きる力となり、しいては自分達ひとりひとりの力を信じることにつながるだろう。

 数日前に、やはりKPFAでハワード・ジン(Howard Zinn)が1980年に出版した歴史書「A People's History of the United States」が現在ミリオンセラーになっているといっていた。アメリカ国旗に象徴されている赤、青、白の歴史が、コロンバスやリンカーンやジェファーソンのような「偉大」と呼ばれる人々によってではなく、いかに「普通の人々」によって創り上げられてきたかをこの本は私達に伝えてくれる。そう、「今日」という歴史を、私達ひとりひとりが創り上げているのだ。

★ アメリカ製品ボイコット運動/おむらみこ、宮崎さゆり

☆ ナイキの靴をはき、ギャップのズボンに、バナナリパブリカンのシャツ、スタバのコーヒー片手に、お昼はマクドのチーズバーガー+ダイエットコーク(またはペプシ)、デザートはハーゲンダッツのアイスクリーム、週末はどのハリウッド映画見ようかなあ、なんて考えながら、アメリカ製のコンピューター
の前に座ってこれを読んでいるかもしれない日本の皆さんへ

 2.15 世界各都市同時反戦集会は、確かに感動的でした。
 こんなに大勢の人たちが 危機感を感じて動き出したのは、本当に力強い事だと思うと同時に、今回は、これだけでは十分ではない、何かもっと具体的、現実的に、ブッシュ政権の背後にあって 戦争を推し進めている力に 影響を与える手段を考えていかなければならない、と思いました。
 Democracyと Capitalismを 同義語のように使う許可を 現政権に与えている 社会構造を 変えていかなくては、とひしひしと感じます。ブッシュ政権を支えている企業群を明らかにして、その網がどのように
張り巡らされているかを確かめたり、それらの巨大産業製品を買わない、企業株を手放す(もし持っていれば!)など、資本の動きを、市場経済のメカニズムに任せる事から、もっと意識的な、個々の直接参加的な経済組織に変えていかなければならないという事です。既にそれを行っている人たちも多数いますが、もっとこの運動の裾野を広げる必要があります。まず、簡単にだれにでもできること、大企業製品のボイコットから始めましょう!
 現在の大きな反戦のうねり、この世界的な人々の意思表示を、イラク侵攻反対だけにとどめず、未来を生きるこどもたち、私達の地球のために継続して、人間本来の生き方を模索する機会にできるといいですね!    (おむら みこ)

 ☆ アメリカ製品不買運動参加への呼びかけと賛同団体・個人募集
  「Peace Choice−平和のための選択」

 今、日本には春が訪れようとしていますが、イラクの空には戦争という暗雲が覆い、人々は明日にも始まるかも知れない空爆や地上軍の侵攻という恐怖の中で日々を過ごしています。
 私たちは、このブッシュの対イラク戦争を決して他人事として見過ごすことはできません。イラクの空、海、そして人々の心は、日本の空、海、そして私たちの心とつながっています。私たちはブッシュの戦争を止めるために、今、何ができるかを考え、ここに米国製品・サービスの不買運動(ボイコット)を呼びかけることにしました。
 私たち三人の力はとても小さく、最初の「マッチで火を起こす」程度のことしかできません。しかし、この火が「若草山の野焼きの火が全山に広がるように」やがて日本全土に広がり、世界各地の不買運動ともつながり、初期の目的を達成する日がやってくることを願ってやみません。団体、個人を問わず、不買
運動への積極的参加を呼びかけます。
 イラクへの戦争が目前と言われる今日、このボイコット運動には一人でも多くの個人・団体の方の参加が必要です。E-メールでも、電話・FAXでも御一報下されば、追ってこちらからこの不買運動に関する情報をお送りいたします。どうぞよろしくお願いします。

連絡先:
「日米環境活動支援センター」 代表:宮崎さゆり(ワシントンDC在)
 ujeac@igc.org TEL/FAX米国301-887-1390
「戦争ボイコット・ネットワーク」代表:宮川準(東京在)
 brass@kf7.so-net.ne.jp TEL 070-5564-0081
「戦争反対ええじゃないか桃太郎運動」代表:竹林伸幸(西宮在)
 weeds7373@ybb.ne.jp TEL/FAX 0798-36-5689

★ ヒップホップ牧師の祝福/風砂子

 サンフランシスコで、またもや大きな反戦デもが行われた2月16日、わたしの家族は全員、バークレーの小さなバプティスト教会に集まった。なぜかといえば、生後4ヶ月になるわたしの孫娘サイアイの、もうひとりのおばあちゃんが常に通っているその教会が、サイアイのために祝福の儀式をしてくれることになったからだ。
デモに行けなくなって残念だったが、いくらデモ好きのおばあちゃんでも、孫の祝福となれば、もちろん、そっちに行きますよね。久しぶりに精いっぱい、オシャレもしてね。しかもその前には、丸々3日もかけて、サイアイに純白のロング・ドレスを縫った。1950年代にハリウッド映画の衣装を仕立てていたという、夫のおばあちゃんの遺品のなかから、大事にしまってあったシルクと麻を組み合わせ、胸には銀色の西陣織りの帯の端切れをあしらった。それを着たサイアイちゃんの可愛らしさ!(フフフ、おばあちゃんの筆にはとてもつくせない。)
サイアイが生まれて、わたしの3人の娘に、娘がひとりづつできた。旧友の上野圭一さんが、「恐るべし!女系家族」と感嘆(?)のメールをくださった、家族のメンバーがずらりと一列に並び、アフリカ系にアメリカ先住民の血も混じる、サイアイのパパのお母さんや妹が加わった。百人ほど集まった教会の信者たちは、わたしたちの他は、ほぼ全員が、アフリカ系アメリカ人だった。
アメリカに30年住みながら、わたしは、教会に行ったことがない。いや、教会で行われるさまざまなイベントに参加したり、スピーチをしたことはあっても、ミサや礼拝に参加したことはなかったから、その日は、どんなことになるのかなあ、と興味シンシンだった。
ステージのわきの壁に掲げてある写真は、もちろん、マーティン・ルーサー・キング牧師。ベトナム戦争時代、キリスト教会や信者からの厳しい批判にもかかわらず、人権運動と平和運動が不可分であることを主張して、反戦運動の先頭に立ったキング牧師のビジョンは、いま、平和を求める宗教家や活動家の間で、熱烈に再評価されている。労働組合を始めとする、アメリカの全平和勢力によって「キング牧師の日」(1月20日)が祝われ、彼のスピーチ「ベトナムを超えて」が、あちこちの集会で朗読されたのも、ついこの間のことだ。
ステージの上の書見台の前に、アフリカの生地で作ったアフリカ大陸の形のパネルが目立っている。今月は、「アフリカの歴史」の月で、とくにその日は「青少年の祝福の日」だということで、前方の席にはこどもたちや、ティーンエージャーがたくさん目についた。ティーンエージャ−のコーラス・グループが、ヒップホップ調の聖歌を歌い、アフリカの衣装を着た女の子たちが、みんなの前で踊る。すると、信者の大部分を占める、おばあちゃん世代の間から、愛情たっぷりの声援が送られる。この教会が、この人たちのコミュニティそのものなんだ、という感じがいきいきと伝わってくる。
頭に赤いバンダナを巻き、その上に野球帽かぶった、Tシャツ姿の40代なかばと見られる男性が、ステージで歌や身ぶりを交えながら、司会的な役をしていた。それにしても、かんじんの牧師はどこにいるんだろう、と思っているいたら、その男性が説教を始めた。ええ、彼が牧師なの?びっくり仰天。
聖書の一節を引用しながら、子どもたちの知恵がどんなに大切なものか、おとなたちは、子どもたちの声をもっと真剣に聞かなければ、と、3人の孫の成長をまじかに見ている私には、うなずいてもうなずき切れないような説教は、次第にのってきてラップ調になり、あれよあれよという間に、イラク戦争反対ラップになった。「祈りは、教会でしなければならないとは限らない。今日は、サンフランシスコで反戦の大デモ行進が行われている。みんなでそれに参加するかわりに、ぼくらは、ここで反戦の意志を表明しよう。子どもたちの未来を見よう。こどもたちの声を聞こう。ぼくらの愛と祈りで戦争屋の狂気を止めよう!」
信者の間からも、「イエーィ!」「そうだ、そうだ!」と熱気のこもる声援があがり、まるで、本当にデモのなかにいるような気持ちになってしまった。 
へー!こんな教会があるなんて。こんな牧師がいるなんて。びっくりしたり、うれしくなったり。キン牧師のビジョンと伝統は、ここに生きているんだ、と
写真に見入っていると、いつの間にか、着替えをして白い法衣をつけた牧師が現われ、いよいよサイアイの祝福が始まった。
 法衣をつけた牧師は、人が変ったように、穏やかで優しい威厳に満ち、「この儀式は、洗礼ではありません。信仰の対象は、彼女が大きくなってから、決めるべきですから。」と説明してくれた。サイアイのひたいに、水やオイルや塩などをちょっぴりすりこんだあと、パパの手からサイアイを抱きとってひざまづき、サイアイを高く差し上げて祈りを唱えた。
儀式の間中、サイアイはジッと大きな眼を開いて、何が起っているのか見つめているようだった。あとで聞けば、これまで同じ儀式で泣かなかった、ただひとりの赤ん坊だそうだ。儀式が済んだ時には、ふたりのおばあちゃんを始め、家族親戚一同みんな感動のために、頬も眼も赤くしていた。
 サイアイちゃん、すてきな日に、すてきな牧師の祝福をうけたね。
 ウィルソン牧師は、心理学博士で、カリフォルニア大学バークレー校の教授。今年で牧師暦10年だそうだ。

★ 友からのメール
 「1月18日のデモに、飛び入りで参加させてもらったウィリッツ(ベイエリアから車で3時間ぐらいの町)の加代です。サンフランシスコでのデモに参加するために、メンデシーノ郡からも3台のバスを連ねて乗り込んだわけですが、私の乗ったバスでは、替え歌を歌ったりしながら和気あいあいの楽しいライドでした。その途中でも何台ものチャーターバスを追いこすたびに、お互いにピースサインや旗を見せあって意気揚々とした感じでした。着いてからも、Shake!(no.8)に書かれてたように、本当に楽しいお祭りという雰囲気でしたよね。

1970年前後に、日本で反戦デモに参加して以来、大きな都市のデモに出たことがなかったので、あのサンフランシスコの多様性とポジティブなエナジーは感動的でした。歩きながら、30何年前は東京で、ヘルメットにタオルで顔を隠してスクラムを組み、ジグザグに走ってたっけなんて思い出していたものでした。Shake!の皆さんの歌って踊って参加しようと言う独創性と、きれいなのぼりはさすがだなあと思いました。
 ウィリッツに残っていた亭主のモンティも、スーパーマーケットの駐車場で、古トラックGMCにサインをつけて頑張ってました。ハイウェイを行き交う車の80%以上は、ピースサインとか手を振って支持してくれたそうです。
 その後、モンティはメンデシーノ郡も戦争反対公式声明を出すよう郡当局者に提案し、それが4対1と言う票で通りました。(そのことは、ベイエリア・ニュースでみてください。)彼はまた、「Just Say No to War」というバンパーステッカーを作って、町の何軒かの店においたら、結構皆もっていってるみたいです。
 今、感じることは、もう黙っているのをやめ、一人一人できるところで動きだしたと言うことです。小さな、おもてむきには保守的な町ですが、次第に皆この馬鹿な戦争を起こすよりもっと国内のことに金を使うべきだと思いはじめてる人が増えてきたように思えます。」(加代 レべンソン)

★ ありがとうございました!
パンタ笛吹きさんからご寄付をいただきました。サポートありがとうございます!

★ お知らせ
これまでもShake!の活動をサポートしてくださっているクレヨンハウス出版の月刊誌「ク−ヨン」に、4月号(3月発売)から、ベイエリアから「平和 の風」を送るエッセイが掲載されることになりました。どうぞご愛読ください。
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「SHAKE!ベイエリア通信」の転送を歓迎しますが、ウェブサイトや印刷物に転載の場合、また今後の通信が要らない方 は、shake@earthgathering.orgか、下記アドレスまでご連絡ください。
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アドバイザー:村川治彦、まさよバイエ
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