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島日記

1997年5月

花園の危機

★4月下旬の今、わが家の「ハーブガーデン」は花盛りだ。こぼれ種で思わぬ所に咲いている花も多い。ボリジ、カモミール、ロケット、‥‥。もちろん自分で植えたものもある。ラベンダー、センテドゼラニウム、チェリーセージ、パイナップルセージ、ウィンターサボリー‥‥。ハーブ以外でもアマリリスが咲き始めたし、ガザニア、ラナンキュラス、羽衣ジャスミン、君子蘭‥‥その他、名前の知らない花たちも、春の陽射しを浴びて気持ちよさそうに咲いている。この何カ月か忙しくて庭の手入れもほとんどしてなかったのに、現金なもので花に誘われて久しぶりに庭仕事をしている。あんまり良いお天気の日が続いているし、寒くも暑くもなければ虫もまだ出てこないという事情もある。

★しかし10〜15坪ほどしかない小さなハーブガーデンを、さらに狭くするという計画が持ち上がっている。というのは、住んでいる家が元々余り広くない上、物をため込む性格なので、八丈に引っ越して5年の間に荷物がどんどん増えてしまい、さらに最近では通販の在庫品の段ボール箱が家中に山積みされるようになってしまったからだ。

★と思っていたら、今度は台所や押入の中が雨漏りし始め、雨の日は押入の中に洗面器を置く始末。しかたなく布団類を全部出して部屋のあちこちに積んでいるため、ますます狭くなってしまった。その上、新聞の締切の頃にはちらかりっぱなしで、はっきりいって人には見せたくないような難民キャンプ状態となっている。(そのわりに書くのは平気だったりして)

★そこでこの窮状をなんとか少しでも解消するため、庭にプレハブ小屋を建て、布団や衣類などをしまおうと考えているのだ。これでは結果的に花園を減らして難民キャンプを増殖させるだけのような気もするが、もうこうなったらそんなことには構ってられない。

★プレハブを建てるのは、実は物置としてだけではなく、お客さんが来た時などに別室として使えたら気分的に楽だろうな、という計算もある。しかし友人の話だと、プレハブは冬寒いし夏はムチャクチャ暑く、スポイトのゴムでも溶けてしまいかねないぐらいなので、物を置かずに人間が住むしかない、とまで言われてしまった。人間て意外と丈夫なのかもしれないが、お客さんを泊めるのはかわいそうかな。となると自分が‥‥と考えたら汗が出てきそうになった。                 〈ア〉

 庭のバナナの木の前に咲くパイ  ナップルセージの花

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