2005年1月10日 12月のツアー報告と実家ですごしたお正月

写真はクリックすると拡大表示します


あけましておめでとうございます。

今年のお正月は13年の父の勘当が溶けて、初めて子どもたちと一緒に実家の焼津で新年を過ごしました。父に許されず13年間会えなかったわけですが、ふり返ってみればそれ以前から父とは打ち解けて話すことがなかったんですね。けれど、不思議です。お互い頑固に自分を生き、長いブランクの後に、共に過ごせる穏やかな時間がやってきました。緊張も曇りもなく、いろんな話しができる不思議。優しく忍耐強い父なのです。

焼津の実家での元旦。妹の子どもたちとわたしの子どもたち

子どもたちとも、よく話しをしていました。「シャガールの絵が見たい。」という八星に(チビ丸子ちゃんに出てきたとのことで)、書庫から3冊の画集を探してきて、たいして熱心にも見ない八星の移り変わる関心ごとに、苛立ちもせず、マイペースで付き合っていました。

愛し愛されてることを言葉にしなくても感じられる不思議。父もわたしも会わない長い年月の間に、心を成長させて調和の今があるのでしょうか。

5日からは東京の本應寺へ。お世話になっているお上人の誕生日をお祝いに。なんとお上人と車を「取替えっこ」して、長野の我が家に帰ってきました。東京では軽油の車は、車検を通せないんですね。「廃車」にはしたくないお上人の愛する車を譲り受けても、2台も車は維持できないので、わたしの車はしばらく本應寺で使っていただくことにしました。お上人の気持ちを会話の中で汲み取って即決したことだったので、三菱のシャリオを置いて、20万キロ走っている経験豊かなホンダのボンゴの運転席に初めて座り、走り出した時は、寂しかったですね。

三菱のシャリオは昨年の秋に中古で購入したばかりで、気に入っていたのです。でも、流れるままに生かされてゆくことのありがたさ。思惑を超えて。数日でボンゴにも馴染み、今ではその大きいサイズが頼もしく、愛着が湧いています。明日車検に出します。シャリオも本應寺のみなさんに愛されて、よい働きをしてくれることでしょう。

富山県砺波市の古民家「まみあな」の森満理さんに見送られる八星。この車シャリオが今は本應寺に。

昨年は、1年が早くて濃かったですね。

昨年の今頃は、子どもたちとタイにいました。今年もまた2月5日から2週間、タイを旅します。昨年は1週間、南のジャム島で過ごしましたが、そのあたりが津波で大変なことになってしまいましたね。

ジャム島の情報は、なにも伝わっていませんが近くのピピ島や、クラビーが壊滅状態と聞いているので、相当な被害を受けているんじゃないかと心を痛めています。訪ねたこともない地域の災害も含め、祈るしかなく心が静まります。ジャム島に知人がいて情報を知りたいとのメールが入ってきています。ご存知の方は教えてください。

12月16日 高槻市 スペース「かえるいえ」。こけらおとしコンサート。
スタッフと出演者。深いところで一体感のある企画でした。

祈りの力は意外に強力です。数年前まで、うっかり包丁で指を深く切ってしまうことがなぜか多かったのです。いつの頃か、切った瞬間に傷口をしっかりと押さえ、精神を統一して、大丈夫だと思えるまで再生をイメージするようになりました。すると、押さえた手をはずした時、傷が深くても出血が少なく、場合によってはすでに傷口がふさがってる時さえあったのです。

心が静まり、祈りたくなるときは自分と繋がっている自分の一部である傷が、祈りの力を必要としているのではないか〜と思えます。

どこにいても、どう暮らしていても、なにが起こるかはわかりませんね。どんな時もどんなことも平静に受けとめ、全体を眺め、自分のできることにまっすぐ取り組む、そういう心の訓練が日常の中でできれば、それぞれの日々の気づきと実践が地球と調和し、きっと住みやすい環境になってゆくでしょう。子どもたちと焼津で見た映画「ハウルの動く城」のソフィーもそういうまっすぐな存在でした。心が開く素敵な映画です。おススメ。

12月19日 信楽のMIHOミュージアムでのコンサート。
子どもたちがたくさんの賑やかライブ。気持ちのいい空間でした。

さて、12月の報告。

12月は、1週目が東京、2週目は富山、3週目の後半からは関西〜四国へのコンサートツアー。1ヶ月で14回のコンサートをしました。すべてのコンサートを下村誠さんとのコンビで演奏。このところ、コンサートは、どのコンサートにもその日独自の気が満ちています。1回1回のコンサートがくっきり。曲目も話も決めずにコンサートを始めることが多く、決めても変わってしまいます。その場所や来られた方々によって引き出される流れを感じて歌い、話すことが、わたしの自然なあり方のようです。

誠さんも、そういうわたしを理解し尊重してくれるようになりました。みなさんと会うのも、みなさんによって引き出される歌と体験談を分かち合うことも新鮮で自分自身に気づきがあり、充電されます。

富山県砺波市の「まみあな」へは次男の八星がついて来ました。いつもは「眠るまで、そばにいて。朝まで一緒に寝ようよ。」と言う八星が、気をつかい「みんなのところへ行ってもいいよ。」と一人で眠りました。そんな八星が愛おしく、またトーク(今回はライブ以外に2時間半のトークの時間もありました。)の間は、八星と散歩に出た誠さんのサポートがあったので、八星にも無理がなく、ありがたかったです。この数日は、長男のアマチは、アマチの親友、アキラの家に念願かなってお泊りしていました。

鳴門海峡のパーキングでひと休み。ここ好きな場所です
 
関西〜四国のツアーは、初日から連続8日間移動しながらのコンサートで、スケジュールとしてはハード。でも疲れが溜まりませんでした。毎晩眠る前にテルミーという温熱療法を誠さんがやってくれました。ぐっすりと眠れ、これもおススメ。
 また、次のコンサート地へ移動する時に、30分くらいはお念仏をしながら運転するようにしたんです。そしたらなぜかタイミングがばっちりになってゆくんですね。「南無阿弥陀仏」は「思惑を超えた大いなる光に自分自身をおあずけします。」という宣言だそうですが、自分が知っていること、できることなんてほんのちっぽけなもの。ベストをつくした上で「大いなる宇宙の力に我が身をおあずけます。よろしくお願いします。」と忘れず唱えると、ほんとに心も軽く、流れがスムーズになってゆくんです。お試しあれ!

さて、まだまだ書きたいことがたくさんありますが、子どもたちが夕ご飯を作らなくては。今日はこのくらいに。

12月23日 高松市 まだオープン前の「元気の種」でコンサート。
車の音が気になる町中の倉庫なのに、歌っていたら広々とした野原のような感じがして不思議でしたよ

ところで1月21日から2泊3日、我が家でのリトリートが始まります。現在申込者は7名。岡山、兵庫(9歳の女の子を連れて)、大阪、埼玉から二人、山梨から、金沢市から遠方から来られます。コンサートで出会った素敵な女性ばかり。わたしにとっても誠さんにとっても、これはスペシャルですね。自分が旅してばかりでしたが、自宅にお迎えすることは、スゴイ嬉しいことなんですねえ。今月はなんと言ってもこれがメインイベントですね。このところは、お掃除、家の修理、布団やストーブの確保などに心を砕き、家が磨かれていってます。

二晩、薪ストーブのお部屋でキャンドルコンサート。みなさんがお帰りになる日にはフェアウェルコンサートをします。参加者とスッタフのみなさんとのやりとりをメールで始めました。交通手段と時間の確認の他、リトリートに参加する動機や願いを書いて送ってもらっています。わたしが2泊3日のナビゲーターを務めますが、みんなの意識がひとつになって深いところでそれぞれが自分自身と出会えるといいなと思っています。

さらに希望者がいれば、参加申し込みは10名までなら受け付けます。男性が数人いてくれてもいいのですよ。

春のリトリートは4月8日から2泊3日。夏は7月ですね。4月は、受付をスタートさせています。わたしも誠さんも、準備をわくわくしながらやっています。春は桜、夏は川遊びですね。この1年で、家も解放され、どんどん素敵になってゆくでしょう。子どもたちも、「託児をやりたい。」と言ってくれてるので、そのうち活躍してくれるかな。二人がけんかしないといいですが、そうなればそれも仕方ない。無理せず、楽しんで同じときを共有できますように。

参加されたい方は思い切って来てくださいね。待っています!

2004年12月29日 初雪で雪だるま 9歳になった八星


日記の目次へ