2013 光の蛇がやってくる (その2)

 

 巳年の平成25年―2013年が明けた。中国の旧暦では癸巳年、または蛇年と呼ばれる。何万匹もの蛇が穴から飛び出し、天地を揺り動かす、ともいう。
 また、ある道士曰く―「吉方位に仙木である桃樹が生える。これは天の啓示なのです。
 平穏な年には吉方位に桃樹が生えることはありません。しかし、吉方位に生えた時、その年は〈大吉年〉、あるいは〈大凶年〉になる予兆と古来、考えられているのです」
 何か、未曾有の出来事が起きることを、吉方位に桃樹を生えさせることで、神々は人々に知らせようとしているのだと、その師は語る。

 前回の『宇宙NEWS LETTER』で、近い将来の太陽のスーパーフレア、プラズマ爆発の可能性を指摘したが、一方で小惑星の地球接近という思わぬ危機が、ごく最近、天文学の観測から判明してきた。また、それと関連して、近未来を探査する米国の元軍人や科学者の遠隔透視者(リモート・ビューイング)のグループが、小惑星衝突によって引き起こされる地球規模の大災厄のヴィジョンを集中的に見ているという。
 ただ、それはパラレル・ワールドの一つで、この世界線が向かう確定した未来ではない。だから透視された未来と全く同じことが起きるとは限らない。何も起きないかもしれない。
 物理的な災害や天変地異は無いに越したことはないが、この地球も太陽も、宇宙も、生きて活動している限り、それを完全に避けることはできない。それを識りつつ、私たちは、ここで自らの生を全うするしかない。そこで今、急浮上してきたのが、小惑星の地球接近という危機である―。

3月、小惑星が地球に衝突する!?

 2011年、ウィーンで開催された国連の科学技術部会のセッション中に、緊急議題が上がった。それは「2014AZ5」と呼ばれる小惑星が現在、地球に向かっており、最悪、この3月にも地球に衝突する可能性があるというのだ。
 2014AZ5は、2011年1月に発見され、その質量や組成は現在のところ不明。
 分かっているのは、直径が290メートルほどだということだけ。同程度の大きさの小惑星―巨大隕石の衝突例としては、1908年にシベリアで起こった「ツングースカ大爆発」などがあり、被害の規模は最低でも、落下地点から半径30km以内にある建造物が跡形もなく吹き飛ぶという。

 これについてESA(欧州宇宙機関)ソーラーシステム・ミッション部門のクアミ・ロイモ氏は、2013年3月、それ以上のことは、現段階では不確定要素が多くて回答不能。現在、世界中の政府と連携を取り合っているところだ」と、多くを語っていない。
 一方、全米各地のスーパーコンピューターをフル動員した北米小惑星調査プロジェクトのシミュレーションによると、2014AZ5は3月17日に125分の1の確率で、カリフォルニア南部に激突するという結果を導き出している。ただ、この計算には正確な質量が入力されておらず、一般的な質量である場合と仮定されている。
 実は小惑星は質量が小さく、他の天体の影響を受けやすいために軌道計算が困難。質量の大小で軌道が大きく変化し、地球最接近時の軌道は、一週間程度前でないと分からないのだという。
 同プロジェクトによると、小惑星の質量が0.00001%軽いと地球への衝突を免れ、0.00001%重いと日本に、0.000012%〜0.00004%重いと中国に衝突するとのこと。全米の研究者たちが皆、小惑星が予測よりも重いことを祈っていることは言うまでもない―。

衝撃のリモート・ビューイング予言

 昨年の6月1日、アメリカのインターネット・トークラジオ『ケビン・スミス・ショー』の放送中、衝撃的な発言があった。ゲスト出演した著名なリモート・ビューアー(遠隔透視者)、コートニー・ブラウン博士が、1時間半にわたるインタヴューの最後に自らの実験で得た“予言”の内容を明らかにしたのだ。ブラウン博士によれば、世界に点在する9つの地点に対してビューイングを行ったところ、水没している様子が確認された。これから起こるのは、天候変化などというなまやさしいものではない。地球規模の災害がすぐそこまで迫っている、というのだ。
 その実験は、天候変化によってもたらされる影響を知ろうということで始まったが、ビューアーたちが実際に見た光景は、なんと地球に衝突する巨大隕石によって起こる巨大津波や火山の噴火だったのだ。

 コートニー・ブラウン博士は、アメリカ、ジョージア州アトランタにあるエモリー大学の政治学部で教鞭を執りながら、自らが設立した団体で独自のリモート・ビューイング(RV)・プロジェクトを展開している。
 博士がRVと関わるきっかけとなったのは、元米陸軍所属のビューアーだったエド・デイムズが主宰するRVトレーニング機関「サイテック社」でのワークショップだった。
 ちなみにエド・デイムズは、かのジョー・マクモニーグルと同じ舞台に所属していた元陸軍少佐だ。
 やがてブラウン博士は、既存のRV方法論から脱却し、新たな手法の可能性を追求するようになる。試行錯誤を重ね、誰でもある程度の精度でRVを行うことが可能になるトレーニング法を確立。量子物理学とRVを結び付けた理論“サイエンティフィック・リモート・ビューイング”(SRV)を構築していった。
 そして1995年、SRV理論の精度と完成度を高める研究目的のため、非営利研究団体『ファーサイト・インスティテュート』(FSI)を立ち上げた。以来、FSIでは、SRVを軸に、斬新かつ実用的なRV研究が続けられている。

SRVの目的と定義

 FSIでは、SRV理論に基づくトレーニングを受けたビューアーたちが、時間軸の移動や広い意味での地球外生命体を対象としたビューイングを行っている。ブラウン博士は、“ミリタリー・グレード=軍事レベル”という言葉をよく使う。これはFSIに名を連ねるリン・ブキャナンなど、軍部出身のビューアーが行うトレーニングによる軍事レベルのRV能力という意味であり、軍事用RVテクノロジーの継承者という自負が感じられる
。ウェブサイトによると、FSIの目的は次のように定められている。
“主流派科学の枠組みの中では、人間の意識が存在するのは物理的な臓器である脳内に限られるとされている。我々の存在価値は、手遅れにならないうちに、このような誤った既成事実を正すことにある”

“SRVは訓練可能な精神行動であり、遠く離れた場所や時間軸を行き来する形で正確な情報を入手するための方法となる。言葉を換えるなら、覚醒状態で一定の制御をかけながら、認識そのものを移動させる方法ということになる。SRVテクニックにより、人間の神経系統は全てを可能にする自然の叡知が宿る場とつながるための道具となる”

113回のセッションで得られた驚愕の結果

「ケビン・スミス・ショー」で明らかにされた予言だが、話は2008年に遡る。
 この時、FSI所属の“ミリタリー・グレード”ビューアー8名が、TA(任務)の内容を知らされないまま、複数回のセッションを行った。いずれのセッションにも番号が付けられ、行われる度に提出されたメモやイラストが保管され、内容が暗号化されて、インターネットでダウンロードできるフォーマットに記録された。
 セッションは合計113回行われた。そしてTAはアトランダムな形で選ばれ、以下の3つの条件と、世界中から選ばれた9地点が結び付けられた。3つの条件は以下の通り。

 A.2008年6月の日付
 B.2013年6月1日、時間はターゲットがある場所の現地時間正午。
   主流派科学界が、(1)RV現象の現実性(2)地球以外の場所で生まれた生命体の存在を否定し続けた場合の時系列
 C.2013年6月1日、時間はターゲットがある場所の現地時間正午。
   主流派科学界が2009年の終わりまでに、(1)(2)を認めた場合の時系列

 9つの地点は次の通り。
1.ツバル、ヴァイツプ島 
2.ケニア、モンバサのフォート・ジェームズ
3.オーストラリア、シドニーのオペラ・ハウス 
4.タンザニア、キリマンジャロ山
5.アメリカ、ワシントンDCの議事堂ビル 
6.モルジブ、マレ国際空港
7.アメリカ、ハワイ州ホノルルのKITVビル 
8.アメリカ、フロリダ州メリット島 ケネディ宇宙センター内組み立て作業39号ビル
9.アメリカ、フロリダ州キーウェスト

 このセッションで得られた結果は、驚くべきものだった。たとえば、シドニー・オペラハウスを描いたと思われるイラストでは、建物の形状が完全に変わり、キリマンジャロ山は、大きな山脈の一部と化していた。ほかにも多くの人々が空から降ってくる大きな球体を見上げ、逃げまどう姿を描いたイラストもあった。
 得られた情報をまとめると、2013年半ばまでに全地球規模の大きな災害が訪れるという。その原因は、巨大隕石の地球衝突によるものだ。これにより巨大地震や大津波、火山噴火が起きる。海岸線の形が完全に変わってしまう場所もある。
 また、過度の太陽放射(スーパーフレア、ソーラーストーム)による被害、極度の天候変化による嵐の頻発。
 そしてまた海岸線に住む人々は、津波を避けるため自主避難し、巨大なうねりとなって内陸部へ向かう。立て続けに起きる災害に対応するため、政府機関は機能停止状態に陥る。さらには道路網が寸断され、食糧供給が滞り、車は移動手段として使えなくなるなど、被害は甚大だ。

大災害に備え、世界はすでに動き初めている?

 ブラウン博士は、この実験結果を裏付けるべく、現在、世界規模で実際に起きている以下のような出来事を指摘している。
 2011年半ばの打ち上げを最後に、アメリカのスペースシャトル計画のミッションが終了したこと。以後現在まで、NASAは事実上いかなる有人宇宙探査計画にも関わっていない。あまりにも唐突な終わり方は不自然である。なぜなら、宇宙の覇権争いを常にリードしてきたアメリカにふさわしくないからだ。NASAが有人宇宙計画を凍結した背景には、近未来、打ち上げが不可能になるような事態が起きるからだ。それが前述した巨大隕石の地球衝突だという。
 ほかにも、ノルウェー領スヴァーバル諸島のスピッツベルゲン島に、スヴァーバル世界種子貯蔵庫がある。この施設は、地球上に存在するあらゆる植物の種子を冷凍保存し、今後予想される大規模な災害による農作物種の絶滅を防ぐために建設されたものだが、“それ”を予想していたように、2011年に完全に閉鎖されている。
 次いで現在、アメリカをはじめ、中国などで地下トンネル網の建設が積極的に行われているという事実がある。それも大都市圏から遠く離れた場所に集中している。

 また、ロシアでも、過去数年間において地下トンネルの建設が目立っている。もし災害が起きたなら、大都市では一度に多くの人間が避難できる施設が必要になる。だが、通常なら大きな公園を使えばいい。しかし、なぜか地下に逃げるという算段が講じられている
。なぜか? それは2013年にかけて太陽活動が活発になり、過去最大級のソーラーストーム(太陽嵐)が発生する可能性があるというNASAが公表した予測にある。もし、地球が最大級のソーラーストームの直撃を受ければ、発電元も送電網もダウンし、電化製品もコンピューター・システムも使えなくなり、人工衛星も航空管制機能も無力化し、様々な二次災害によって10億人に達する死者が出るという試算がされているのだ。

 しかし、真の恐怖は別にある。FSIで行われたRVセッションにおける結果が“それ”を物語っている。それは、ブラウン博士らが見たという巨大隕石の地球衝突である。
 地球に接近する巨大隕石―小惑星の存在は、RVセッションによるだけでなく、現実にこの3月に最接近することが天文学の観測によって確認されている。
 一説によると、最接近時の距離はわずか2万7千kmで、月よりもはるかに近く、バン・アレン帯のあたりである。まさかとは思うが、それが地球に衝突する可能性がないとは言い切れない。正確な軌道が判明するのは、地球最接近時の1週間前くらいになるという。今や、目と鼻の先のことである。そろそろニュースがあるかもしれない。

巨大彗星ISON

 2012年9月21日、ロシアの天体観測チームに所属するヴィタリー・ネフスキーとアルチョム・ノヴィチョノクの2人の天文学者が新しい彗星を発見した。現時点での位置は蟹座の方角だが、地球から観測するにはまだ明るさが足りないため、高性能天体望遠鏡を使わなければ見ることはできない。2013年末から2014年初頭にかけて最も明るくなることが予測されており、この時期には肉眼での観測も可能になると考えられている。
 ネフスキーとノヴィチョノクが発見した彗星が国際天文学連合(IAU)に認定され、正式名称が“ISON(アイソン)と決定したのは9月24日だ。
 カナダ・バンクーバーのH・R・マクミラン宇宙センター所属の天文学者ラミンダー・シン・サムラによれば、ISONは、史上最大級だった1680年の“キルヒ彗星”と同じ軌道上にあり、人類が体験したことのない明るさを発する彗星になるという。

 直径が3キロあるISONは、太陽のごく近くを通過する“サングレーザー”と呼ばれるタイプの彗星なので、夜空では満月をしのぐ輝きを発するかもしれない。
 このタイミングで明らかになった巨大彗星の存在は、ブラウン博士のRV予言と無関係なのか? それとも、地球に何らかの影響を与えるものとして意識しておくべきなのか。
 いずれにせよ、今後も一時も宇宙(そら)から目が離せない。物理的実体として、小惑星や彗星は必ずやってくる。そして、誰もが予想もしない時に、銀河中心―太陽からのプラズマ爆発の衝撃が来るかもしれない。
 もう一つ、カウントダウンに入っているのが、オリオン座ベテルギウスの超新星爆発だ。かように太陽圏を含む宇宙は、目覚めたように目に見える形として活発に動き始めている。現文明の人類史上でも、これだけ宇宙的イベントが集中するのは、かつてなかったことではないか。

 現に世界中の天文学者たちは、目を輝かせてベテルギウス大爆発のその時を心待ちにしていると語っている。それだけでなく、宇宙からの思わぬニュースは続くだろう。だから心していよう。これから何が起きても、恐れず、慌てず―。 心身清浄

*画像は『ムー」2012年12月号より転載



 

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