ヒ ト D N A の 中 に エ イ リ ア ン

遺 伝 子 を 発 見 !! (2



人類進化ET直接関与説

 しかし他方では、「高度文明のETたちが直接地球に進出し、生物進化に干渉ないしは人類進化を加速させて、ヒトを創造した」と信じる研究者や学者も少数ながら存在する。
 最も代表的な一人は、中東言語学者・宇宙考古学者のゼカリア・シッチンだ。その主張によれば、地球に40万年前から植民していたET文明人“アヌンナキ”が、今から30万年前、遺伝子操作技術でアフリカの原始人類のDNAに自分たちのDNAを加え、採鉱作業用の労働力としてホモ・サピエンスを創り出したという。このシッチン説を支持し、さらに発展させたのが前コロラド州立大学教授の生物学・人類学者、アーサー・ホーン博士である。
「人類進化の歴史を考えると、ETが数度に渡って遺伝子工学的干渉を行った明白な証拠がある。おそらくETはその度に、自分たちのDNAをヒトDNAの中に導入したものと思われる」

 ホーンによれば、ダーウィン進化論人類学の観点から見た類人猿とヒトの進化のプロセスには、いくつもの“隙間”があり、おそらくそこがET文明人の“段階的干渉”ポイントだという。ホーンはそうした“隙間”を“ET事始めグループ”による干渉ポイントと呼び、類人猿とヒトの進化史上、次のような進化が起きた時点に該当していると主張する 。
  4000万年前、高等類人猿が出現。
  400万年前頃、アフリカでヒト科最初のメンバー、アウストラロピテクスが出現。
  250万年前頃、ホモ・ハビリス(手を使うヒト)に進化。
  180万年前頃、ホモ・エレクトス(直立するヒト)に進化。

 最後の項目をシッチン説と突き合わせると、30万年前にホモ・エレクトスを遺伝子操作して我々現生人類に進化させた(創造した)のは、ET文明人アヌンナキ族だったということになる。
 しかし、前述のようにホーン説によれば、それ以前に少なくとも4度、段階的にヒトの進化に干渉した“ET事始めグループ”が存在している。彼らははたして単独のET文明 なのか、それとも複数のET文明なのだろうか。そして現在も、ヒトの進化に関わっているのだろうか。

新たな解釈の新・神人同形説

 ベイラー医科大ヒトゲノム解析センターのゲノムマップ部長スティーブン・シェアラー博士が、『ネイチャー』2001年2月10号で報告したところでは、過去10万年間のどこかの時点で、ヒトはだしぬけに223個の新遺伝子を獲得し、新たなヒトとして大躍進を遂げたことが判明したという。さらにワシントン大学ゲノム解析センターのロバート・ウ ォーターソン教授によると、その後の追跡研究で223個のち113個は他のバクテリア の中に見つかったが、それ以外は高等下等を問わず、他のどの地球生物にも発見できなかった。ウォーターソン教授は「ヒトとバクテリアのどちらからどちらへ水平転移したのかは分からない」と指摘したが、ひょっとしたら前出のデーヴィス博士が提案したように、ET文明からメッセージとして届いた遺伝子という可能性はないのだろうか? 現時点までに確認されたところでは、最終的に25個の新遺伝子が完全にヒトだけに存在し、バクテリアから類人猿に至るまでの他のどの生物にも発見できないことが判明したそうだ。

 我々ホモ・サピエンスの祖先たちが、太古のいつかETに創造され、またハイブリッドにされたというのが真実なら、末裔である我々全員の体内に、まだ未知のET遺伝子がひっそりと眠っていることになる。ちなみに聖書学徒の知見によると、旧約・新約の聖書前文の中で、“神”に次いで2番目に多く登場する単語は“血”だという。聖書の書き手たちは無意識の内に、人類の真実を我々に教えているのかもしれない。

 シッチンやホーンらのET人類進化干渉説が真実を衝いているとしたら、現代の神人同形説は、保守的な宗教の束縛から離れて、宇宙生物学、宇宙人類学的観点からの科学的検証を可能にする。宇宙時代の新段階を迎えようとする今日では、宇宙の広さと年齢、等質性、物理法則の普遍性などに則って、地球人以外に高度の知的生命体が無数に存在するし 、
その姿形も基本形は同じはずだ、という考え方がさほど奇異ではなくなってきたのだ。  もっと最近では、まだ詳細は不明ながら、「生物進化と遺伝子発見のメカニズムは、宇宙のどこでも同一で必然的」という革命的な最新宇宙論すら登場している。

 そんな新・宇宙時代の最先端を切る一人が、先述した宇宙政治学者サーラ博士なのだ。  現代にふさわしい宇宙生物学・人類学的な新・神人同形説に立って、地球におけるETプレゼンスの歴史と現状の解明に挑む博士にとっては、客観性・信頼性が高い限り、UFO/ET目撃報告、コンタクト/アブダクション体験談、政府や軍産複合体、情報機関のUFO隠蔽工作、政府科学者、軍人、諜報機関ら関係者のディスクロージャー(内部告発 、真相暴露)から、自然科学、社会科学の諸分野にまたがるUFO学的調査・研究に至るまで、全て重要な宇宙政治学的分析の対象となる。
 博士の最近の研究レポートによれば、太古から現在までの期間に、地球人類とその文明に対して個別的に、あるいは連合を組んで訪問、観察、干渉、実験などを行って、直接関わりを持ったET文明人は、少なくとも17種類あるという。また、間接的関係を含めてヒトDNAに遺伝子工学的な貢献を果たしたET文明人は、少なくても22種族はあるそうだ 。そうしたET文明人たちの出身星は、この銀河系宇宙の内外に散らばっているとされ、 外見上は地球人とほとんど見分けのつかないETも多いらしい。彼らはその利点を利用して、様々な目的で地球人社会に出入りしているが、中には政府や軍当局と秘密の関係を 結び、何らかの利益供与と引換えに、地球上での活動を黙認されているという。

 2010年2月22日付の『ザ・サン』紙が、こんな大見出しの特ダネ記事を掲載した。
―「あなたの目の前にエイリアンが?」。内容は大英王立科学アカデミー会長でエリザベス女王付き天文学顧問のマーティン・リース卿が、王立天文学会350年で初のエイリアン問題を議題とする天文学会議のホスト役を終えた後、待ち構えた記者団にこうコメントしたというのだ。
「エイリアンは想像を絶した驚くべき姿なのかもしれない。目の前にいるのに、我々がそうだと気づかないような…」
 あまりに人間そっくりなので分からないのか、人間離れしすぎているので分からないのか、この発言の真意は測りかねる。だが、この発言の背後には何があったのか―。

 

*写真・図版は学研『ムー』他より転載


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