UFOレポート2010


UFO? 中国で目撃次々 【上海共同】

 中国で謎の飛行物体の目撃が相次いでいる。浙江省杭州では7月7日、飛行物体が原因で空港が一時閉鎖されたが、宇宙から来た飛行物体(UFO)かどうかは不明。新僵ウイグル自治区でも飛行物体が目撃され、ミサイル説までも飛び交っている。
 新華社などによると、7日午後9時頃、杭州の空港の観測機器が上空に正体不明の物体をとらえた。まばゆい光を放って飛行するUFOが、空港に着陸中の飛行機の乗客や空港周辺の住民らに目撃された。物体はすぐに見えなくなったが、空港は1時間にわたり閉鎖。着陸予定だった旅客機は着陸先を浙江省寧波などに変更し、出発便も3〜4時間の遅れが出た。

 中国では過去にもUFO騒ぎが起きたが、市民生活が影響を受けるのは珍しい。関係当局が調査に乗り出したものの、物体が地上に落下したかどうかも分かっていない。
 杭州では2001年にも謎の物体が現れ、数分後に姿を消したという。また、新僵ウイグル自治区のウルムチでは6月30日夜、白い光の尾を引く円形の物体を多数の市民が目撃。「米国が発射したミサイルではないか」と憶測する天文学会の関係者もいるが、真相は不明。

〜この時撮られたUFO写真は、当局の検閲で、インターネット上から素早く削除されたらしい。だが、後日、ネットを中心に同事件のUFO写真が次々と掲載され、中国ではUF0論争が巻き起こっている。たとえば、新僵天文台の宋華剛事務局長は、アメリカのミサイルだったと指摘。同日未明、アメリカ軍はカリフォルニア州の基地から弾道ミサイルを発射し、中部太平洋のマーシャル諸島近海の標的に命中させたからだ。
 しかし、中国科学院南京紫金山天文台の王思潮研究員は、同説を否定する。
「距離的に、ウルムチで観察されたUFOは米軍のミサイルではありえない。また、UFOの映像を見ると中間の光団が非常に明るく、しかも奇妙に変化している。これからもミサイルの可能性は否定できる」という。

アイスランドの火山噴火をUFOが監視していた!?

 今年3月21日未明、アイスランド最南部のエイヤフィヤトラヨークトル火山が、突然大噴火を開始。成層圏まで噴き上がる膨大な量の火山灰が危険というので、4月半ばにかけてヨーロッパ各地の民間空港が閉鎖され、数日間はほぼ全便が欠航という異常事態になった。その航空大混乱のさ中、ヨーロッパの報道各社が競って取材撮影した噴火映像の一部に、UFOらしき怪物体が映り込んでいたというので、これまた別の意味で騒ぎになっている。
 この話題は、去る4月18日、国際衛星テレビ報道社スカイニューズが配信したベルギー放送局発のビデオ映像から火がついたようだ。ニュースキャスターは「カモの編隊飛行」と紹介したが、たちまちUFO研究家たちから異論の声が上がった。
 静止映像では分かりにくいが、動画ではV字形編隊の手前を、薄い噴煙が一瞬だけ流れるように見える。それにこの映像を撮影した報道ヘリでさえ、それ以上は接近できなかった有毒ガスと熱い噴煙の立ち込める空間を、危険に敏感な野生の鳥たちが混乱もせず、平然と編隊飛行していたとは考えにくい。しかも背景の噴煙が続いているのに、V字形編隊は飛ぶというより、ほとんど滞空しているようにも見える。実際、V字形の編隊を組んだ
発光体群の目撃例は、これまでにも数多く寄せられている。

 しかし、こうしたニュース映像とは別に、ネット上ではもっと以前の4月2日の時点で、アイスランドの火山噴火を調査でもするかのように飛行する、明らかに正体不明の怪物体のビデオ映像が、少なくとも3通りアップされ、UFOファンや研究家たちの間で活発な論議が交わされていた。
 1件は、白昼の明るい空をバックに、赤い炎を噴く火口の真上の黒い噴煙を出入りするようなブーメラン形と球形と角形のUFOが写っている。球形と角形は巨大な噴石の可能性もあるが、ブーメラン形はあまりにも均整のとれた飛行物体だ。
 もう1件は夜間で、白く輝く楕円形の発光体が、火山活動を監視するように火口近くの噴煙のそばに静止している。残る1件も夜間で、葉巻形UFOが噴煙の中を、右から左へ左から右へと、水平方向にくぐり抜けている。一定のリズムで伸縮ないしジグザグ飛行しているようにも見えるが、これはUFO独特の推進原理と関わりのありそうな飛び方だ。

 このUFO目撃事件を受けて、「歴史上、大きな噴火や地震が起こる度に、なぜか決まってUFOが現場に出現している」と、UFO陰謀論を持ち出す人もいる。また同じ陰謀論でも、米軍当局のHAARPと結びつけて、地震兵器か噴火兵器の極秘開発実験の可能性を指摘し、UFOの正体は実験の成果を調べるドローン(無人偵察機)ではないかという主張もある。

〜私の見解は、米軍のHAARPもドローンも関係ないと見ている。先に紹介した中国でのUFO目撃事件も、その正体は米軍が極秘裡に開発したUFO状の飛行物体ではないかという説も出ているが、米軍がわざわざ中国領空で、これ見よがしにそれを飛ばすとは考えにくい。また、撮影されたUFOが円形、棒状と複数の形態を持っていることからも、米軍で開発されている“UFO”とは完全に異なるものだ。その“地球製UFO”は、基本的に三角形で、大きさも形態も、目撃されたものとは似ても似つかないものである。

ロシア連邦に属するカルムイク共和国の現職大統領が
UFOに乗った異星人の訪問を受けたことを告白

 ロシア連邦内のカスピ海の北西には、モンゴル系のカルムイク人が人口の半分を占めるカルムイク共和国がある。この国のキルサン・イリュムジーノフ大統領が「UFOに乗った異星人の訪問を受けた」と発言し、ロシア連邦内で物議をかもしている。
 国際チェス連盟の会長でもあるイリュムジーノフ大統領は、4月26日、ロシア国営放送のトーク番組に出演した際、心底真面目な様子で1997年9月18日に異星人に会ったと語った。
 それを聞いたロシア自由民主党の国会議員アンドレイ・レベデフ氏が、メドベージェフ大統領に、イリュムジーノフ大統領が異星人に国家機密を漏らした可能性を懸念する書簡を送り、事実の調査を依頼したのだ。
 トーク番組でイリュムジーノフ大統領は、モスクワのマンションのバルコニーに、透明なチューブに入った異星人が現れたと語った。近くにいた運転手、側近、閣僚の3人も目撃したという。なお、同大統領が異星人との接触について話したのは、これが初めてではない。2001年にも、UFOに乗せてもらったことがあると発言している。
                      (AFP BBNews/5月7日)

 また、モスクワといえば、昨年12月にピラミッド型UFOが2度現れ、いずれも動画撮影されて騒ぎになった。ところが、その後、目撃者たちの前に捜査官らしき人物が現れ、撮影した映像を没収し、口封じをしたという。すると、当局に反発するように新たなピラミッド型UFOの映像が公表された。最初にピラミッド型UFOが撮影されたのは12月9日の夜だが、同じ日の日中にも撮られていたのだ。撮影したセルゲイさんによると、自宅
の寝室から撮ったもので、家族も一緒にUFOを目撃したそうだ。今、ロシアでは、UFOに関して何か大きな事態が起きているのかもしれない。
 一方、ブルガリアでは、ブルガリア科学アカデミー宇宙科学研究所のフィリポフ博士が、地球外生命体とのコンタクトを行っていることを明らかにしている。この件についてブルガリア政府はアメリカ政府から強い圧力をかけられており、ブルガリアの大統領はその研究所を閉鎖することを検討しているという。もし、これが数年前なら、彼らは殺されていたとも言われる。

アメリカの引退した政治家が、インターネットを
使い、米政府の異星人に関する機密文書を暴露した

 アメリカの引退した政治家が、異星人が地球を訪れているのは事実で、大統領とも接触しているという驚きの声明をインターネットの動画投稿サイト「YouTube」で発表した。この元政治家は、共和党員のヘンリー・マックエルロイ氏。彼はかつてニューハンプシャー州の下院議員を務めていたが、当時、連邦政府関連の委員会のメンバーという立場上、地球外知的生命体の問題に関わる報告書に目を通す機会があったという。
 それは、1953年にアメリカ第34代大統領に就任したばかりのドワイト・D・アイゼンハワーに宛てた機密文書だった。そこには、地球外知的生命体がアメリカ国内に潜んでおり、大統領に謁見を希望している旨が書かれていたそうだ。
 また、地球外知的生命体は友好的で、国家の安全保障に脅威をもたらさないとも記されていたという。実際、アイゼンハワー大統領については、在任中の1954年、異星人と秘密裏に会見したのではないかという噂が長年囁かれている。もし、マックエルロイ氏の証言が真実であり、機密文書が存在するなら、この噂を裏付ける有力な証拠となるに違いない。

 マックエルロイ氏のビデオ声明は、5月8日に録画、同11日に「YouTube」にアップされたが、その後、多くのUFO専門サイトや掲示板、ブログでこの話題を取り上げている。だが、アメリカのマスコミは、なぜかこの元政治家による爆弾声明をほとんど取り上げていない。
 昨年末から世界各地にピラミッド型UFOなど、不思議な形をしたUFOの出現が続いている。また、回転しながら飛行する巨大なリング型UFOも、カナダなどで目撃されている。一方、イギリスのデヴィッド・キャメロン新首相は、昨年、「自分が首相になった場合、存在するかもしれないUFOに関する秘密のファイルは、どんなものでも公開する」と約束している。もしかしたら、この一連の動きは、UFOに関する大きな事件の前兆なのかもしれない―。

 また、日本では最近、30年に渡って航空自衛隊に勤務した元パイロットが、日本で初めて自衛官たちのUFO体験を公にした。佐藤守著『自衛隊パイロットたちが接近遭遇したUFO』(講談社)がそれ。例えば昭和40年代。ある2等空佐が、東北での日中訓練でレーダーに映らない輝く物体を目視した。小さな風船ですら映るレーダーに映らなかった、目視できる物体とは何だったのか。
 また、別の2等空佐も、昭和50年代に東シナ海上空で不思議な体験をした。航空路のな
い高度2万フィートでの夜間飛行中、マッハ0.8で飛行する白い光に並ばれたというの
だ。他にも実に多くの自衛官がUFOと遭遇している。
 一方、著者自身はUFOを見た経験はないそうだ。にもかかわらず、なぜ同僚たちのUFO体験をまとめたのか。実は自衛隊内部ではUFOの話はタブー視されており、口にすれば頭がおかしくなったとして職を失うことにもなりかねない。この点に疑問を感じたためだという。日本のUFO論議に一石を投じる問題作である。

地球外存在の顕現

 前述した今年前半のUFO関連の事件、事象の中で、日本のマスコミでまともに伝えられたのは、私の知るかぎり、7月初めの中国でのUFO目撃事件だけである。ここに紹介したカルムイク共和国の大統領の発言や、アメリカの元政治家の声明にしても、公人としての発言であるだけに、軽くは扱えない重大事件であると思うのだが、なぜか日本のメディアは真面目に取り上げない。アイスランドの火山上空のUFOに関しても、ヨーロッパでは当たり前に報じられていることも、日本では報道されない。現在、欧米、そして中国でもメディアで盛んにUFOの出現、目撃が報じられているが、日本では、誰もそのことを知らないし、知らされていないという状況だ。
 中国でそうしたように、今や“UFO”は、大っぴらに多くの人の目前に現れるという方法の段階に入ったようだ。UFOを操る人類以外の何かが確かにいる。そして、その存在は独特な方法で、新たなアプローチを始めようとしているらしいということだ―。

世界各地に出現するピラミッド型UFO

 ここ数年、中国で急激にUFO目撃事件が多発していることを踏まえて、中国科学院紫金山天文台研究員の王思潮教授が、注目すべき発言をしている。王教授は過去30年に渡り、UFOの目撃事例を解析してきた結果、西暦年の末尾が1、2、7の年に重要な目撃事例が多く、最近では2007年がそれに当たるという。
 そしてこのパターンから、「2011〜12年にかけて、UFOに関する重大な事態が発生する可能性がある」と指摘した。
 さらに、UFOは反重力の特性を備えた地球外の飛行物体だと認識している、ともつけ加えている。
 UFOといえば、極めて幾何学的立体構造を持った摩訶不思議なUFOが最近、世界各地に出現して、人々の注目を集めている。

 前述した2009年12月9日に目撃されたロシア・モスクワ上空のピラミッドUFOに続いて、2010年2月28日午前8時40分過ぎ、今度は中国の西安市上空に、大小2機のピラミッド型UFOが出現。小型のピラミッドUFOが、本体の周囲をゆっくり漂うように旋回する光景が、ビデオカメラで撮影された。画像は極めて鮮明で、ピラミッド型UFO本体は、紫色のハロー(後光)に包まれていた。
 中国では、同3月17日にも上海で単体のピラミッドUFOが撮影され、一躍ピラミッド型UFOの存在がクローズアップされたのである。
 これを機に、次々とピラミッド型UFOの映像がネットのウェブサイトにアップされていく。先ず、南米コロンビアで撮影されたという鮮明なピラミッドUFOの映像が公開され、小型のUFOが本体から離れていく様子が映し出されていた。
 そしてスペインに現れたピラミッドUFOの映像にも、じっと滞空する本体から少し離れた位置に、かなり小型のUFOが2機待機している。ピラミッドUFOには、こうした“子機”とでもいうべきものがつき従っているケースが多い。

超次元的な側面を持つピラミッドUFO

 またピラミッドUFOには、超常的な側面もある。2010年1月、アメリカのフロリダ州で撮られたピラミッドUFOは、じっと滞空していたが、やがて、その周囲から微粒子のような物質が雨のように降り注ぎ、それが途絶えると1、2秒後に突如として消えてしまった。
 さらに、2009年12月のイギリスのケースでは、最終的に影のように薄れて空に溶け込むように消えたのである。映像から判断すると、ピラミッドUFOは唐突に出現し、飛び去っていくのではなく、異空間―異次元に移行していくように見える、という特徴がありそうだ。
 一連のピラミッドUFOの正体とは何なのか? 現時点では、その実態も含めて全くの謎である。それを詳しく語るには、情報が少な過ぎる段階である。ちなみに、これらのピラミッドUFOの出現は、先の王教授が指摘する〈2011〜12年のUFOに関する重大な事態〉の前触れなのだろうか。不思議と日本では、未だに海外のような大きなUFO目撃事件は起きていない。日本の上空にもかようなピラミッドUFOが到来する時が来たら、人々はそれを見て、どう反応するだろうか。
 これまでにないUFOのビッグウェーヴは、間近に迫っているのかもしれない―。

*写真・図版は学研『ムー』他より転載


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