SERIES(4)  太陽系エイリアン・ベース
PART・2 火星の真相と超巨大UFO


火星探査計画の秘密

 1976年7月20日、アメリカの火星探査機バイキング1号が火星のクリュセ平原に着陸成功。地表の映像を地球に送ってきた。世界中の新聞にカラーで掲載された写真には、なんと地球と同じような青い空をした火星の大地が写っていた。青い空は火星に生物が存在する期待をいやが上にもかきたてた。しかし、NASAはすぐさま会見を開き、公開した火星の写真は映像解析のミスがあったと発表。その後に正しい写真として公開した写真には、一転して夕焼けのように赤っぽく染まった空が広がっていた。(バイキング着陸船のオレンジ色のコードに合わせて色調整されたとされる)
 その後、探査機が搭載するカメラのフィルターセットから、正しいカラーチャートを再現した画像(最初に公表された写真)は、赤が波長602nm(ナノミクロン)「赤〜オレンジ領域」、緑が535nm「緑領域」、青が480nm「青緑〜青領域」のフィルターによって撮影されたものであり、正しい写真として公開された画像は、青と緑は同じだが、赤を波長753nm「赤〜赤外領域」の画像に差し替えることによって合成されているものであることが分かった。これによって見かけ上、青成分はピンクに、緑成分は黄土色に変えられてしまい、火星のカラー画像に青や緑は一切存在できないことになるのである。仮に火星に緑の植物が存在したとしても、土壌と区別することは不可能となり、たとえ火星の空が青くても、赤い空に変わってしまうのだ。

 これがNASAの情報操作の手法だったのである。そして全てはJPL(カリフォルニア工科大学・ジェット推進研究所)のミスだということにしたのだ。しかし、最近の火星映像を見ると、空が青いことに気づくはずだ。厳密にカラーバランスを保って撮影すれば、火星の空は青くなる。現にマーズ・パスファインダーやスピリット、オポチュニティなどが撮影した火星の大地には、少なからず青い空が写っている。少なくともバイキング1号が撮影した写真とは、かなり違うことは素人目にも明らかだ。
 そもそも火星の空は、NASAが公式発表している7ミリヘクトパスカルという薄い大気ならば、漆黒に近い暗い空になるはずであり、バイキングが撮ったような赤っぽい空の色はありえないはずなのだ。また、NASAは表向き、火星の生物の存在を検証すると言っておきながら、重要なデータは一切表には出さずに独占している。バイキング計画における生物探査も、サンプル土壌の光合成実験、エサの採取実験、呼吸実験など、全てに生物が存在する反応が得られたにも関わらず、当局はこれを否定。いずれも生物が関与した証拠はないという声明を発表し、一気に事態の終息を図った。
 またマーズ・パスファインダー計画(1997年)では、シドニア地区からほど近くに着陸したソジャーナの画像から、ツインピークスと呼ばれる丘陵が、実はピラミッドである可能性が指摘され、その麓にスフィンクスのような物体の存在が確認されている。しかしそれらは、本来、全て隠蔽されるはずであった。たとえば、最初に送信されてきたソジャーナの画像には、岩陰に3つの人工的なドームが写っていたが、2日間という空白期間の後に、再度公開された同一の画像からは、このドームは見事に消えている。NASAが画像を修正したことは疑う余地もない。このケースは、たまたま未修正画像が流されたために発覚したが、全く公表されることなく隠蔽されたままのデータは、膨大な数に上っていると思われるのである。

 2001年に公開された、あの有名な「人面岩」の画像で、初めて顔の右側が崩壊していることがわかった。「シドニア地区の画像を撮影するのは、保証の限りではない」と、繰り返したにも関わらず、NASAは2001年、そして2002年以降のシドニア地区を撮影し続けている。時には「人面岩」の崩壊部分のクローズアップ撮影までしている。
 NASAは人面岩に執着しているふしがある。そればかりでなく、まるで崩壊部分を検証しているかのようでさえある。これは火星地表に関する情報を公開するその裏で、NASAが「人面岩」に関する秘密のミッションを遂行していることを暗示させる。実際、NASAの火星探査には、秘密めいたミッションの存在を示唆する事件がある。それは、火星探査機の謎めいた消失事件である。

 1993年8月21日、火星に到達し、軌道に乗る直前、探査機「マーズ・オブザーバー」が突然、交信を絶ち行方不明になるという事件が起こった。探査機には、地表にある9メートル大の物体まで見分ける高解像度のカメラが搭載されており、シドニア地区に関する探査が切望され、鮮明な画像の撮影が期待されていた中での事故だった。探査機には、通信機器が故障した場合、その5日後に作動する自動回復装置が積まれていたが、探査機
は沈黙したまま謎の消失を遂げてしまったのだ。
 そして、それから6年後の1999年12月3日、NASAの探査機マーズ・ポーラランダーが、火星の南極近くに軟着陸したまま交信が途絶え、消息を絶つという事件が起こったが、事故原因に疑惑が持たれ、その後、正常に作動し続けているという情報がリークされている。2003年に、元NASAの職員で現在「エンタープライズ・ミッション」を主宰するリチャード・ホグランドが暴露した情報によれば、オブザーバーは行方不明になどなっておらず、交信が途絶えたとされる瞬間から、シドニア地区の画像だけを集中的に撮影し、その情報は、NASAが別の施設に設置したアンテナで受信されていたという。
 ホグランドは言う―「パサディナのJPLとは別に、もう一つのコントロールセンターがある。それはテキサス州ダラスで、関係者の間では“NASAー2”と呼ばれている。
 パサディナのJPLは囮で、真のコントロールはNASA―2が行っている」

 NASAとJPLは別組織である。NASAは軍部と直結した国家機関だが、JPLは民間の大学に所属している。探査機から送られてくるデータを処理しているのはNASAではなく、JPLなのだ。JPLが全ての画像処理を行っている。少なくとも今までは―。
 JPLはDSN(ディープ・スペース・ネットワーク)を握っている。DSNとはいったい何か。―アメリカで宇宙探査機を打ち上げる場合、全てゴタード宇宙センターにあるNASAの「スペースフライト・トラッキング・アンド・データ・ネットワーク」(STDN)が管理する。探査機を宇宙空間に運ぶのがSTDNの大きな役割であるといっていい。ところが、一旦宇宙空間に出てしまうと、惑星間飛行などは、全てJPLの管轄となる。つまり、探査機が収集した惑星や衛星のあらゆるデータはJPLに送られ、そこで解析されることになる。しかし、NASAには宇宙軍としての顔がある。軍部である以上、アメリカの国家安全保障に関わるデータについては隠蔽、もしくは情報操作しようという意図が働く。ついにNASAはNSA(国家安全保障局)と共に独自のDSNを密かに開発。JPLはもちろん、ほとんどNASAの職員も知らないうちに、探査機から送られてくるデータをハッキングしようと考えた。
 NASAの第2DSN施設は、まずテキサス州ダラスの地下に設置された。現在もここは機能しているが、本体は別にあるという。メインのセンターが設置されたのは、かの有名なエリア51である。地球製UFOを開発していると噂されるネバダ州グルームレイクの地下基地に第2DSNの本体が隠されているというのだ。

 JPLのDSNはカリフォルニア州ゴールドストーンに口径70メートルの巨大パラボラアンテナを3基有しているのに対し、NASAの第2DSNは3基のパラボラアンテナを静止衛星として赤道上空に浮かべている。ちなみに、この静止衛星のうちの1基は2001年12月に日本のスペースガード協会が発見。北米宇宙防衛司令部(NORAD)に照会したが、該当する衛星がなく、謎の物体として報道されたことがある。
 2005年の段階でNASAの第2DSNは完全に機能しており、静止衛星で受信した探査機のデータはエリア51に送られ、都合の悪いものは情報操作された上で、JPLのDSNに流されているというのだ。
 つまり、我々一般の人間が接したりできるNASAの情報は、全て操作されているということだ。JPLの人間も気づかぬまま真実は隠蔽され、虚構のデータが一人歩きしているのである。特にここ数年、さかんに探査機が到着し、次々に送られてくる火星のデータは、かなり改ざんされていると考えていい。最初にこのことを念頭に置かなければ、火星の真実は見えてこないのだ。

 火星の真相は、NASA流の情報管理理論により、アメリカの独占体制が守られてきた。それがESA(欧州宇宙機構)、ロシア、日本なども火星探査に乗り出してきたため、2007年3月10日、NASAは全ての宇宙探査をアメリカが仕切り、世界14の宇宙開発機構に分担させる提案を行った。全ての宇宙探査をアメリカが仕切る、というところがミソである。これは新たな情報管理の手法であることは明白であろう。
 火星の様々なデータを隠蔽・改ざんするNASAとは一味違い、ESAは火星に存在する河川と湖の画像を公開した。渓谷に沿って青い水が流れ、巨大な堰止め湖も確認できるため、水棲生物の存在も期待できそうだ。そこに水が存在するということは、セ氏0度以上の気温でなければならず、NASAのこれまでの公式発表で言われているマイナス数十度という気温ではなく、地上の気圧も7ミリヘクトパスカル前後という数値はありえないことになる。火星地表の実態は本当はどうなっているのだろうか―。

*写真は『宇宙のオーパーツ』(学研)他より掲載


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