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GENDER WORKSHOP “女性性を開放する”ワークショップ

 

私がジェンダー(性)のワークショップをやろうと思ったきっかけは、二つ。
ひとつはマウイ島で自分が2度目の結婚したことによって、ポリガミーの夫との生活の中で日本では想像もできないような性に関する体験をしたことが大きかったから。
注・ポリガミーとはモノガミー(一夫一妻制)の対語で一夫多妻もしくは多夫多妻制

そして、もうひとつは日本に帰ってくるようになって、ある日某デパートの女性用トイレで遭遇した光景だった。
それは多分私以外の人には、というより日本ではとても普通なことなのかもしれない。
若いお母さんが、乳幼児の台に自分の赤ちゃんをのせて、オムツを取り替えていた。
かわいい女の赤ちゃんは足を上げて周りの光景をきょろきょろと見回していた。
若いお母さんは30代前半。彼女が自分の娘のオムツを取り替えている間、その間中。
「ああ 恥ずかしいねぇ! 恥ずかしい!恥ずかしいね! 恥ずかしい、恥ずかしい!」
と赤ちゃんにむかって言い続けていたのだ。
なんともいえない気持ちでその場を後にしたが、複雑な心境だった。

母親は公共トイレという場所で娘のオムツを取り替えることの恥ずかしさで、そんな言葉を吐いていたのだろうか。そこには私しか居なかった。それとも、彼女が自分の娘と二人だけで家にいるときも、赤ん坊に向かってそんな言葉を吐き続けているのだろうか?

いつもホノルルから成田飛行場に到着して、トイレに行き洋式の便座に座ったとたん、まだ用を足していないのに、水が流れる音が聞こえてきて、一瞬ぎょっとする。そしてそれが、用足しの音を消すためのせせらぎの音だと理解して、ああ、日本に帰ってきたのね。しかしこの日本の女性用トイレのせせらぎ音は、はたして初めて訪れた外国の女性たちには何のためなのか・・まったく理解できないのではないだろうか?とにかくとても奇妙なトイレ文化だ。

トイレで自分の用を足す音が恥ずかしいからと、2度流しをする女性の水の使いすぎから、生まれたせせらぎの音で放尿音を消す文化と、まだ、1歳ほどの赤ちゃんにむかって、若い母親が、オムツを取り替えるときに無邪気に足を広げて動かしている赤ちゃんに、恥ずかしい、恥ずかしいと訴えることと・・・、最近の日本女性は性器や生理的欲求に対して神経が極端に行き過ぎているような気がするのは私だけなのだろうか?
それらを確かめたくて。若い女性たちと話してみたかった。そして、狭い日本に住んで居ると、どうしても近視眼的になり、見えなくなってしまうものがあることを気がついてほしくて、そしてバランスよくおおらかに自分の女性性を見つめてゆける機会になればいいと思い。私自身の体験談をお話しながら、オープンに性の話ができる空間を作りたいと思いました。
私の心のふるさと八丈島には昔、女性が生理になると、日常生活から隔離されて、
たび小屋(他火小屋と書きます)に集まり、そこで生理が終わるまで過ごすという歴史があったといいます。きっと同じような文化が昔には各地にあったのではないかと思います。そこで集まってきた年上の女性達から、性の話や、いろんな情報を得て学んでゆく文化でした。今日本には、特に都会に住んでいる若い女性たちにはネットで情報を得ること意外に、生の情報はほとんどないと思います。ぬくもりのある性の話、安心して聞ける性の話。
“女性性を開くワークショップ”が少しでもそんな役目を担えたらうれしいと思います。

詳細はワークショップのページでご覧ください。

 


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