日記48

海苔キチ

 

私は食べ物にはあまり興味がありません。日本にいるときは毎日、玄米に納豆と豆腐を日替わりで、生の野菜サラダと一緒に食べるくらいで、殆ど料理らしきものはしません。
あとはアボガドが好きで、時々食べています。本当にいつも変わり映えのしないものばかり、と思うのだけど、これだけは・・・というものが海苔なのです。殆ど毎日食べています。それも口の中でぱりっとして、すぐに溶けてゆくもの。
日本でライブツアーなどで横浜オフィスを留守にするときは必ずトランクの中に海苔を持って行きます。外食ばかりで味に疲れたり野菜が不足していると無性にのりが食べたくなります。そして一番手に入りやすくて、すぐに食べやすいのも嬉しいところです。食べ方はそのまま大きい海苔をばりっと口で噛み切って・・・・
以前八丈島で飼っていた大親友の猫のTANTANから海苔の食べ方を教わりました。彼女は海苔が大好きで、私はその頃は海苔は好きでしたが、日常的に食べるより、手巻き寿司とかザルそばに切って使うとか用途が狭められている高級品?という感覚があって今のようにむしゃむしゃ食べるなんて思いもよりませんでした。ある日、いつまでも取っておいて変色してしまった海苔を捨てるのはもったいないし、どうしようかと迷っていたらTANTANが足元で私に頂戴とギャーギャーわめきました。OKと私が一枚を取り出してちぎってあげようとしましたが、そのときにはTANTANがすばやく爪でそののりを引っ掛けてそのまま、一枚の海苔を右腕、、うん、右足か。。で海苔を押さえてむしゃむしゃと食べだしたのです。その豪快な食べ方に私は、強い憧れを感じました。そして私も真似して彼女と同じようにまるで大きな四角いオセンべイを食べるように海苔を食べるようになりました。まえに一度母の前でその食べ方をしたら母は顔をしかめて。『なんて御行儀のわるい!!ちゃんと切ってから食べなさい』と私をしかりました。それからは人前ではせめて4つに折ってたたんで切ってから食べるようにしています。あまり人には見せられませんが、やはりそのままぱりぱりと食べるのが私には一番美味しく感じます。
マウイ島に住んでいると海苔は絶望的、殆どおいしいものが手に入りません。友人があそこでいい海苔が売ってるよ、なんて教えてくれても、やはり食べてみると硬くてなかなか噛み切れなくてがっかりするものが多いのです。
やはり海苔は鮮度が一番、いくら美味しいのりでも新鮮でないものは硬くなってしまいます。そういう意味ではマウイで売られている海苔は日本からの輸入なので仕方がないかもしれません。
海苔は私の唯一の贅沢な食べ物だと思います。やはり美味しいものは1000円ぐらいからなので、名店街で買うときに山本海苔だったけ、山本山のほうだったけ自分がすきなのは。。。と迷います。ちゃんと紙に書いておかないとどちらが美味しいと思ったのかが忘れてしまうのです。名前が紛らわしいほど似てるんだもの・・・。これは同じ高級海苔でもメーカーによって食感が微妙にちがっていて、軽くて薄くてぱりぱりでふわっととろける海苔が私にはベストです。最近ローソンで“日本の美味しい海苔”というのを見つけました。280円なのですが、一袋5枚入りの半切の手巻き寿司用のサイズなのですが、それは美味しいと思いました。前回マウイに帰るときに、自宅近くのローソンで売られていたその海苔を全部買い占めてマウイに渡りました。帰国してそれから又買いに行ったのですがその海苔は売っていませんでした。どうしたのかしら、今まで食べた海苔の中でも味と価格においてベストとも言えるその海苔。どうやらその海苔を探して今後はことあるごとにコンビニを歩き回りそうです。

 


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