日記18

二つのねね(音音)

 名古屋へ行って久しぶりに早苗NENEの仕事をしてきた。 多治見の母親クラブの方たちとVOICE TRAININGのワークショップをしてきたのだ。

このところずっとじゅん&ネネの仕事が多くてきらびやかな芸能人を演じて?いたが、 やはり早苗NENEの仕事はほっとして集まった人たちとの同じ目線での交流が楽しい。 立場は違っても同世代の人間としての共感や、親和感、 友達関係のようなくつろいだ気分の中での分かち合いは早苗NENEの世界の真髄かもしれない。

じゅん&ネネのネネと早苗NENEのNENE.この二つの音音は全く世界が異なっ ている。

じゅん&ネネの仕事は、第一にいかに普通の人とは違っているか、一般の人とはかけ離れた存在であることを要求される。 一般の人たちに夢を与えるような、スターでなければならない。 眉毛につばをつけて、グリッターをまぶして全身から光らなければならないのだ。
楽屋裏がどんな状態であれ、一歩ステージに出たら、スポットライトの中、 そして自分に当たるスポットライトの光が強ければ強いほど、舞台裏は目がくらんで真っ暗闇。 ショウビジネスのシンボリックなコントラストだ。
商品としての見栄え。どうしたら、非日常の雲の上の人のように見せれるか。 ふつーの人たちが、憧れて、まねの出来ない存在にならねばスターとはいえないのだ。
もちろんじゅんネネでの移動は新幹線はグリーン車だし飛行機はJクラス。 テレビ局へ家から出かける時だってかっこ悪くてバスには乗れない。 これって色々楽しくもあるけど、結構大変でお金もかかるんだよね。

このところ毎日何を着て歌えばいいのか。又何を着て出かければいいのか、の問題で鏡を見る時間が増えた。 大きなステージの前などはどの衣装にするか、一日中着たり脱いだりのファッションショウを自宅の鏡のなかでやることもある。 10代、20代の時なら楽しかったと思うけど50代の今、さすがに疲れてしまう。 最近の私はテレビ局に着く前に車の中や、エレベーターの中で自分の顔を両手でぴしゃぴしゃと叩くことがある。 お相撲さんが土俵上で仕切り時間が過ぎたときによく気合を入れるために顔を叩くが あれと同じ動作だ。 ただの女から気を入れ替えてスターとしてのネネになるためのオーラチェンジを促すためだ。

私が早苗NENEの仕事をするときに心に誓ったこと。それは自分が等身大でいること。 悲しいときも、嬉しいときも、疲れているときも、全てを正直にさらけ出して、友愛を育んでゆくこと。 私にとっての早苗NENEは今、自宅で老眼をかけながらすっぴんでこの日記を書いている状態の延長線じょうにある。

22歳のときに何故じゅん&ネネを続けて行くことが出来なくて解散してしまったのか、それは等身の私が小さすぎて、虚構に振り回されて不安で仕方がなかったから、、 私の等身は今、やっと笑ってじゅん&ネネのネネを楽しむ余裕が出てきている。

ありがとう早苗NENEを理解し分かち合ってくれているみなさま。、 早苗NENEにはファンはおりません。 友達を作りたくて、友愛を分かち合いたくて始めたことだから、、共感者がいるだけです。どうぞ沢山共感してください。 早苗NENEでの歌が歌えていければこそ、じゅん&ネネを楽しく続けていけそうで す。



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