MOUI ISLAND in Hawaii


こんにちは、アロハ!マウイ島って知ってますか?

 太平洋のまん中、ご存知ハワイ諸島。皆が良く知っているホノルルやワイキキ、パールハーバー、ノースショアなどなど、がある大きなメインアイランドはオアフ島と言いますが、ずっと小さなマウイ島はその左上。西北端カウアイ島から、南東端のハワイ島まで幾つも小さな島々があります。

 最近は例えばJAL がゴルフ場を造る為に開発をはじめてしまい、地元の皆さんが抗議に来たのがハワイ島です。また、古代航法を復活して、もしかしたら、今年日本にも、黒潮に乗ってホクレア号がやってくるかもしれない!という、そのナビゲーターのナイノア・トンプソンもハワイ島生まれ。それからカウアイ島は空気調査で世界でも最もマイナスイオン値が高いという清浄の島として近年改めて注目を受けています。そしてここ、マウイはサーフィンの島として世界的に知られているようです。

 さて、早苗さんは八丈島からカレッジに入学する為にマウイ島に移住しました。目的は勉学の為ですが、心のよりどころは、「マウイの神様にお礼をしたい」っていう事。それがとても強く感じられました。世界中に開かれていたはずの大学進学という選択肢。そのどれでもだめで、マウイでなくてはならなかった。

SPIRIT

 早苗さんが、八丈島で何かスピリットと交流しながら、地上の人間界の住人であって、どこか宇宙との接点で妖精みたいにして生きているのは感じていたのですが、なぜ、マウイの神様が特別に彼女を呼び寄せているのか?それは謎でした。行ってみたらそのうちきっとわかるかな?…と思っているうちに、もうそれから数年が経ちました。時々近況を知らせあうと、恋をしていたり、試験勉強をしていたり、結婚記念の写真が送られて来たり、順調に勉学もプライベートライフもエンジョイしている…。そんな時、電話がなりました。今年早春のことでした。東京の実家に居てもうすぐ又、ハワイへ帰るところ。今回は半生記が森鴎外賞を受けたので受賞の為の帰国で、次に来る予定を話すついでに彼女はこう言いました。「日本でも歌を仕事にしていきたい」。

 ご存知のように、彼女はその昔少女の頃と言ってもいい位の幼い頃に芸能生活をしており、アイドルとして一世を風靡した歌手です。その咽で、声と歌で、今後の表現活動をしていきたいというのです。友だちで人となりを知る者の中には、もちろん音楽的なファンも多いのです。底抜けに明るく、振幅自在の広い声量、いかにも嬉しくハッピーで、時には切なく、いつもは人間相手よりも自然界に語りかけるような…様々な表情を見せるその歌。実は芸能人を止めてから今までの間、長じて、同じく音楽家のパートナーと共に、自然生活から生まれるサウンド達を時々レコードしては、インディーズ的に友だちネットワークで愛されていましたし、八丈島のローカルショップで発売していました。だから全然歌手的に言ってブランクはないどころか、自由に生きる彼女の感性はそのまま音楽的にも成長してきたといえます。それも、防音設備など一切必要としない自然のまっただ中で、思いのたけを歌って来た咽。今もマウイ島のどこかで、囁いたり高らかな歌声が響き渡ってる事だろうと思うと、今度の来日が楽しみなところです。

NENE

 一方彼女は、エコロジストとしての成果ももたらしてくれます。そのひとつが、私たちの知らなかった新しい、そして太古から島にとっては先住生命種であるNENEという鳥たちの存在です。絶滅寸前種の保護を受けていて、もう500羽程に減ってしまっているのですが、このガチョウに初めて彼女が出逢ったのは、聖なる山として知られる「ハレアカラ」という山の山頂に登った時のこと。場の神秘的なエネルギーを受けてとてもスピリチュアルにナイーブになっていると、そこにNENEが現われて、早苗さんはすっかり魅了されたのです。人生で、もう一度NENEという名を改めて名乗り歌う事を、その時直感的に予感したと言うのです。

 運命的…まさしくそうだと思います。その話を手紙でいただいてから、今度写真が届き、早苗さんはこのホームページがスタートする事を知ると、是非NENEの世界をみんなに伝える窓口にしていきたいと、抱負を語っています。

 「ハレアカラとは太陽の家という意味でゾクゾクするほどの霊気にあふれています。そこでNENEに出会ったことは私にとって啓示のように思えました。」「ア〜これからは、私も早苗NENEで唄っていこうと決心した次第。絵本があるから、翻訳したいと思っています。疑う事を知らなくて、ゴルフ場に巣を作って卵を産んじゃう鳥なのだ。可愛いでしょう? 以来こちらでは“Japanese Song Bird”と名乗っております」。(お便りから)

 マウイ島の精霊達と交信が始まったのかもしれませんね。私たち人間が、言葉を理解しない為に他の生物や環境、場を司る生命的な連環に気づく事なく壊してきた。その反省に立てば、もう少し耳を傾けていきたい。消えゆく者達の最後の伝承に、語らせて欲しい。まだもしも間に合うのなら、その絆を断ち切らずに保ってこれまで通り、親から子へと育てていきたいものです。野生はもともと大変に生命力の強い性質であるはず。なのに、人間社会の持ち込んだ文明は、生命連鎖やDNAにも影響する桁外れの作用を見せてしまいました。

 果てしなく拡がっているかのような、文明の残骸…。容赦ない自然の摂理。人はようやく過去のツケを未来に背負わせて、泡沫の一生を漫然と過ごす“あきらめモード”を一度クリアにして、全生命と共に歩こうとしています。目覚めたならば、生きとし生けるもののつながりは地球全域にくまなく、元々張り巡らされていたのだという出逢い、再会の喜びがあります。自分が地球自身なのだった…という目覚め=覚悟。

 NENEたちのことを、マウイ島で見つけた絵本を紹介しながら、早苗さんはこのページで伝えてくれます。
 お楽しみに。 
                           by sakino