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金子亘の絵画と版画

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虹の村から【8月6日】(Daily Gaia No.4)

8月6日。今、ようやく動く時が来たようです。なつかしい人々、新しく知り合った人々、草や木、水、火、空気、石、虹、星空…。祭りがもたらす多くのすばらしい出会い。この出会いから広がる動きが、様々な方向で見え始めてきました。一人の思いと動きが、祭り全体に影響を及ぼしています。如何せん小規模な虹の村のこと、スタッフ・ボランティア・参加者の区別なく、一人一人が相応しい役割をみつけては動いています。メイン会場に手伝いに行くスタッフもいるので、現場はスタッフ不足に陥りがち。そんな状況を察してか、様々な参加者が手伝ってくれています。一人一人が「祭る」ことに参加し、実際に動いていくことによって、祭りは「命」を育みます。「駐車場係は祭りの“顔”。多くの新しい参加者達と会える場所だし、ある意味、楽しかった」と言うのは、メイン会場に駐車場係として役割を果たしたあるスタッフ。祭りは現実社会の縮図です。社会に何か矛盾を感じている人は、この祭りで積極的に動き、その生きた意味を体感して下さい。

平和の祈り ―スウェットロッジにて―
午前5時。平和の祈りの前に、浄化の願いを込めて広島の灯によって行われたスウェットロッジ。猛烈な熱さの中、全身から出ていく汗。火によってあぶりだされる全身の水分。身体的・精神的な限界を感じはじめた頃、突然、はらはらと涙がこぼれ落ちます。これは確かに、単なる水ではありません。これほどまでに、私の中に溜まっていた何か。それらが水と共に出ていったと思った直後、さらに自らの奥底からよどみなく力強い何かが出てきます。ものすごいスピードで口をついて出てくる祈りの言葉。そして、最後に出てきたものは、「すべて」に対する感謝でした。内から湧き起こる平和の祈り、感謝。そして、そこから湧き起こるものは、何なのでしょう。ロッジから出ると、そこは広く美しい世界。私はこの舞台で、何を演じていくのでしょう。

鼎談「戦う準備はもうやめよう 心の問題から人間の生き方 そして、地雷撤去」
山田和尚さん、おおえまさのりさん、岡野弘樹さん

「動く人間が少なすぎるのです。祈ったり心配したりするだけの人間が多すぎて、神様も飽き飽きしているんです。神様は、心の底から本当に望み、動こうとする人間に対しては惜しみなくサポートを与えてくれます。広島の火を灯し続けること、地雷を一つでも多く撤去すること…、それは、動くことです」(山田さん)。「責任をとるということは、感謝するということと同じだと思います。実際に火を灯し続けると、火のありがたみがわかる。そうやって本当に責任を感じることができる。初めから責任感だけがあるわけじゃない。まず、やってみることです」(岡野さん)。「火を身近に体験することで、火のスピリットが感じられます。すると、火も命あるものということもわかる。火は戦いにではなく、同じ命あるものとして尊重して使うものなんです」(おおえさん)。

講座「自然エネルギー no.1」
ダグラス・ファーさん(E.S.I.)、阿部紀人さん(小川町自然エネルギー研究会、ソーラーネット、エルガ)

自然エネルギーのための新しい技術の紹介と共に、「身の丈に合ったシンプルなライフスタイル」について討論が行われました。(今日のこの原稿執筆も、ソーラー発電による電気でまかなっています)「私の場合、自分でできることは自分でやっていきたいという思いの延長線に、有機農業があり、自然エネルギーがあったんです。そうすると自然にシンプルな生活になります。“ねばならない”というよりも、楽しくてやっているという感じですね。何よりも生活に充足感があるんです」(阿部さん)。「新しい発電技術を導入する前に、省エネしたり自然と共存していくような、自らの意識改革が大切です。毎月、使っている電気の量・発電手段を知り、本当に必要な電力・省エネできる電力を確かめたり、基本的な自己確認も必要ですね。いくら家庭でソーラー発電をしているからといっても、エアコンをガンガン使っていたらナンセンス。都会に住んでいても、鉢植えでミニ畑に挑戦したり、いろんな方法があります。まずは、Change yourselfです 」(ダグラス・ファーさん)。

虹の村のスピリットが宿るピースドーム
5日午前10時から12時頃まで、ピースドームにて山田孝男さんと山根麻衣さん主宰による瞑想ワークショップが開催されました。静かなエネルギーに満たされたような、不思議な心地よさ。ハナアブでしょうか、普段は集まってこない虫達も飛んできては参加者の身体にとまっていきます。「このピースドームが大好きになりました。ここに来て初めて、祭りに来たことを実感できたような気がします。ここに来るために、祭りに来たんだなあって思いました」と、ハワイ出身の若い姉妹。瞑想の後もずっとドーム内でゆったりとくつろぐ二人。彼女達の思いは、目には見えないかもしれませんが、きっと祭り会場全体に広がっていることでしょう。瞑想したり、くつろいだり…、このドームは人々が思い思いに訪れる「憩いの場所」的存在でもあります。中央には広島の火、壁面には神戸から「五色の布」が飾られています。各地で行われるイベントの度に、参加者の祈りの気持ちを書いた五色の布。今回も布を用意していますので、是非、みなさんも祈りを書きつなげて思いを拡げてください。その一部は、8日のセレモニーの際、広島の火と共に炊き上げて天に祈ります。

・メイン会場から虹の村までは徒歩約20分。マイクロバス運行もありますが、ゆっくりと途中の自然を楽しみながら移動するのもおすすめです。車での移動の際、歩いている人をみかけたら、「乗っていきませんか」と一声かけてあげてください。
・虹の村の取材・記事執筆を手伝ってくださる方がいるととても助かります(ご意見もお待ちしています)。