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● 2000.10 ●
獅子舞&おいかどいちろうショー 2000年10月29日(案内/報告)

     

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  〓〓〓おいかどいちろう 獅子舞&コミカル舞踏ショー〓〓〓
       10月29日(日) 夕方4時半頃〜 於Rupa
     〜20世紀末ギリギリによみがえる、獅子の雄叫び〜
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 みなさんの町内には、獅子舞がやってくることはありますか。「20年近く前までは
獅子舞の一座が年に1,2回ほど来てくれてたなあ。子供がついてまわって、賑やか
やったよ」。Rupaのある永原町は古い集落ですが、ご近所の方からそんな話をお伺い
するにつれて、羨望の念は高まるばかり。そんな折、地域の介護福祉に力を入れてお
られる宮城医院の事務長さん(永原町ご出身)のお声がけで、その昔、関西各地を獅
子舞で巡業されていた一座でご存命の方の貴重なお話をお伺いすることができまし
た。事務長さんや一座の方、ご家族の方々の、生き生きとした話ぶり。「全部なく
なってしまった…」と寂しげに遠くを見つめる眼差し。楽しさと寂しさの相混じった
その場で、私達が思い浮かべていたのは、おいかどいちろう氏の姿でした。今年の
夏、「いのちの祭り」の虹の村で、子供も大人も隔てなく、あれほどにまで大きな爆
笑の渦を巻き起こした、氏の獅子舞とパフォーマンスの威力があれば…。 そして話
はチンチンドンドン拍子(?)。この度、神奈川から、おいかどいちろう氏をお招き
し、永原町内を獅子舞で一巡りした後、Rupaで氏の一大ショーを開催することになり
ました!ショーでの笑いは、「涙が出るほど」レベルです。近頃お腹の底から笑った
り、泣いたりしていないという方、おすすめです。(宮城医院の方々・一座のご親戚
の方々、本当にありがとうございます)

☆ショーの会費 500円

       ★おいかどいちろう★プロフィール★
 芸人。独特なスタイルの獅子舞,コミカルな舞踊,子守唄や童謡などの芸能を道連
れに 日本各地はじめアメリカやヨーロッパ各国を巡業。’98にはロンドン〜イスタ
ンブール(約4000キロ)を大道活動しながら徒歩縦断するなど、徒歩によるドサ廻り
を頻繁に行う。また、演劇や人形劇,オペラ公演への出演や、施設・学校での公演な
ど広く活動中。

                  ★★★

 出会いというものは、当人同士が理解している以上に、さらに大きな何かに対する
可能性を秘めているのでしょうか。今回、小さな、しかし不思議な出会いが重なり、
新旧の獅子舞に遭遇することになりました。
 時は10月29日夕方。Rupaのある永原町は古い集落ですが、通称「酒屋さんの前の広
場」が舞台となりました。戦後、無医村地区だったこの集落で開業され、以来、地域
に根ざした医療活動を続けられている宮城医院の方々のご協力・ご厚意と、奇遇な出
会いが重なり、昔、天理市内で獅子舞をされていた方々と同じ系列の、伊勢神楽のご
一行の方々が永原町に来て下さったのです。普段何も意識することなく暮らしている
集落ですが、戦前まで酒屋さんだった古い屋敷の前は、よくよく見ると時代劇にでも
出てきそうな、風流なおもむき。袴姿で披露してくださる伝統的な舞いを違和感なく
見られる…、この集落の懐の深さ、歴史の温もりを感じずにはいられません。舞台と
観客なしでは、演目は成り立ちません。古くから継承されてきた獅子舞に命を吹き込
んできたのは、それを待ち望む人々の心と、集落や神社という生活の場だったのです
ね。約15年ぶりに永原町で行われた伊勢神楽を見るという、この一連のプロセスに関
わって、多くのことに気が付かされました。みなさま、本当にありがとうございま
す。
 そして伊勢神楽終了後、お次は大道芸のおいかどいちろう氏と、「まほろば組」の
出番です。古い集落で「よそ者・新米者」が芸を披露するなんて、近隣の方々への迷
惑にならないか…という、当初の杞憂はどこ吹く風。みんなで好き勝手に着物を着て
は、鳴らし物や笛を手にするうちに、気分がどんどん高まります。お囃子を踊り、か
き鳴らす上機嫌の一行がRupaの門を抜け出て、「酒屋さんの前の広場」へと到着する
と…。そこには、永原町のお年寄り達が待っていてくださったのです。獅子の面を脱
ぎ捨て、酒瓶を片手に踊り始めた、おいかど氏。ラッパ飲みしたかと思うと、突然、
口から大きな炎を吐き出します。老若男女の観客から湧き起こる驚嘆の声。ここが、
永原町なのか。いつもの極端な静けさが、突如としてハレの空気に変貌するとは。人
間のすることは、つくづく、すごいものです。調子づいた一行は、Rupaへ向かって踊
り騒いで帰ったのでありました…。もちろん、その後、Rupaでのおいかど氏の宴会芸
も盛況のうち幕を閉じました(今後どこかで見られる方々のため、内容は秘密にしま
しょうね)。