1.詩人井之川巨さん追悼/太陽と月のまつり・京都


  詩人井之川巨さんが71歳で永眠された。
『原詩人』という同人誌を主宰し、常に抑圧され、差別され、弾圧される側から、底辺人民の声を拾い、反戦、反権力の心を繋いで来た誇り高い詩人だった。私は70年代後半、奄美時代から『原詩人』の同人となり、時々詩を投稿して来た。80年代中葉 2年ばかり東京で救援運動に関わっていた頃「表現の自由を守れ」というイベントを一緒にやったこともある。『君は反戦詩を知っているか』など、沢山のことを教わった。追悼の詩を一篇捧げたい。

       井之川岳

そこには私と同じ名の山があるのです
東京の原詩人から手紙をもらったのは
わたしたちが奄美の徳之島に住みつき
核再処理工場計画に反対するため
キビ刈り援農をやっていたころだ

できれば私も援農団に加わりたい
戦中派の原詩人の熱い激励を受けて
わたしたちが予防闘争をしているうちに
悪魔の計画は下北半島に決まり
井之川岳には何事も無かった

君は反戦詩を知っているか
反戦の原詩人は詩魂となって世を去り
わたしは旅を終えて 独りたたずむ
プルトニウム原爆工場の完成もまぢか
井之川岳は深く悲しむ

〔 太陽と月のまつり 京都 

京大西部講堂 6月18日(土)、19日(日)、20日(月)
まつりは22日まであるが、ポンは上半3日間のみ出演。
会いに来て下さい。         6,1

 



| HP表紙 |