83.  詩 アフガン・ブラックよ、いずこ?

 

カトマンズ、ゴア、そしてカブールが
「ヒッピ−3大聖地」といわれた頃
アフガン・ブラックという至福のハシシーが
「ラヴ&ピース」のヒッピーたちを魅了した

ソ連軍の侵攻で カブールは戦場と化したが
アフガン・ブラックを吸ったソ連兵は
厭戦気分に陥り やがて敗退
帰還兵のハシシーで モスクワはラヴ&ピースに

ソ連撤退後も多民族国家アフガンは
内戦に明け暮れ ハシシーよりも麻薬が蔓延
イスラム原理主義タリバン政権は 麻薬を追放し 
テロリスト ビンラディンを受入れ共存関係を結んだ

ブッシュのアメリカ軍は「テロとの戦い」を口実に
アフガンに侵攻して タリバン政権を打倒
麻薬ヘロインの生産は全世界の80%を占め
莫大な利益を アフガン駐留経費に当てた

「チェンジ」のオバマは、アメリカ軍と多国籍軍を
イラクから撤退させ アフガンに増派を決めた
シャブ中のアメリカ兵たちのターゲットは
アフガン・ブラックの相続人たるタリバンの少年兵たち
                    (9.8)


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