67.  裁判員制度はいらない

 裁判員制度が5月21日から施行予定である。オカミによってアミダクジか何かで選ばれたシロウトの裁判員が、プロの裁判官と席を並べて被告人を裁き、時には死刑判決をも下すのだ。
 アンケート調査によれば、日本人の8割が死刑制度に賛成だというから、選ばれたシロウト裁判員もやっぱり8割程度が死刑肯定論者だろう。なお、死刑反対論者は裁判員候補から外されるという説もある。いずれにせよ政府、マスコミの言いなりになる大多数市民が、裁判員の過半数を占めるだろう。
 かくて「市民参加の開かれた司法」の名のもとに、国際的非難をかわして死刑判決を乱発し、死刑執行を連発して「人間の生命はシャボン玉より軽い」ことを国民の肝に銘じ、戦争のできる国にすること、これが法務省と最高裁の狙いであり、日弁連執行部やマスコミの翼賛するところである。
 ちなみに、マスコミによる「大麻汚染」に洗脳された市民(これも国民の8割程度と推測される)が、裁判員に選ばれることによって、大麻事件の被告人に対する更なる厳罪化が予想される。
 このようなバカバカしい制度に対して「人を裁くのはイヤだ!」という市民が、いま全国各地で反対、阻止の声を上げている。昨年11月に最高裁が全国295000人の裁判員候補に通知したところ、返送4割という強烈な反発があった。
 12月20日には候補者3名が、抗議の実名記者会見を行い、マスコミをうろたえさせ、最高裁と法務省に痛打を浴びせた。
 「裁判員制度はいらない! 大運動」は、施行予定1ヵ月前の4月21日(火)午後6時半、日比谷野外音楽堂にて、5000人規模の結集と銀座デモを呼びかけている。またこの日に向けて、すでに全国各地で集会やデモが燎原の火のように広がっている。
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