4. 大麻論議を許さない時代が来るかも

 大麻の無害性や有益性について、論じ合うことが許されないようなファシズムの時代が、刻々と近づいてる気配がする。
 思想・信条や、言論・表現の自由が、まがりなりにも憲法で保障されている現在は、非合法ドラッグ大麻を所持、栽培、譲渡しない限り、大麻について何を言おうと自由である。だが憲法が改悪され、思想・信条が弾圧され、言論・表現が統制されるようになると、大麻取締法に平成2年につけ加えられたまま眠っている第4条4項の「広告」が目を覚まし、牙をむき出すのではないだろうか。
 これについては既に丸井英弘弁護士から違憲性が指摘され、桂川裁判の控訴趣意書でもこの件が追加・補充されている。即ち、「大麻取締法第4条4項は、大麻に関する広告を禁じているが、右規定は大麻に関して公に意見を発表することを刑事罰(同法第2条5項で1年以下の懲役、または20万円以下の罰金に処せられる)でもって一律に禁止するものであり、憲法第13条(幸福追求権)、第19条(思想・良心の自由)、第21条(表現の自由)に明白に違反するものである。
 このような明白な違憲規定を有する大麻取締法は、法律それ自体の保護法益が不明確なこととあいまって、大麻取締法全体が違憲と評価されるべきである。」
 要するに大麻を所持しなくても、大麻を肯定し、大麻の真実を賛美するような文章を、雑誌やパンフ、そしてインターネットなどに表現するだけで「広告」の罪に問われ、パクられる可能性があるということだ。今春3月、桂川裁判の勝訴を祈って、勝手連が大阪市内で計画していたデモは、あいにくの雨で流れたが、もしファシズム体制下にあって、「大麻は体に良い、心にも良い」などというプラカードを掲げていたら、第4条4項違反で逮捕もありうるのだ。まして「共謀罪」が法定化していたら、デモ隊全員逮捕もありうるかも。そうなれば、このHPは閉じるしかなく、大麻解放運動は封じ込められてしまうだろう。
 このような危機感を抱かせるのは、わが国の民度の低さに支えられたポピュリスト小泉の政治手法のえぐさにある。彼は郵政改革に関する議論を放棄し、自分の意に従わない者は斬り捨てて国会を解散し、選挙に臨んでは刺客を放って負け組を見せしめにし、断固として「反対」を許さない姿勢を示した。この反対を許さない翼賛政治によって、小泉は自由民主党どころか、わが国の自由と民主主義を根底からぶっ壊しにかかったのだ。
 郵政改革の後に来るのは、既に自民党から草案が提出された憲法改悪であり、自衛隊の軍隊昇格と徴兵制度の復活であり、アメリカ軍の補充兵力としての海外派兵であり、原爆・核兵器の製造である。言うまでもなく、海外に向けて戦争のできる国になることは、国内の「反対派」や「不穏分子」に向けても、戦争のできる国になることである。既に取締まりと弾圧に必要な法律はだいたい出揃っている。憲法改悪と同時に国家暴力装置が全開するだろう。その時はもう歯止めはかからない。やられっ放しにやられるだけだ。
 だから今のうちに言いたいことを言っておこう。あらゆるメディアを活用して、国家権力のウソとペテンを暴き、国家的マインドコントロールに一矢を酬いておこう。そして最後まで、ファシズムの襲来を阻止するために出来ることをやってみよう。
 選挙など興味のない若者たちも、やがてインターネットで大麻のことを語り合ったり、イベントや祭りなどが出来なくなる前に、とりあえず9月11日の衆議選には、小泉自民党と公明党を落とすために、ぜひ投票に行ってほしい。
                       05、9、1

憲法改悪

民度の低さに支えられた小泉政権が
もし憲法を改悪したら
明日 突然オマワリに呼びとめられ
近くの交番につれて行かれ
身体検査をされ 指紋を取られ
テロ容疑で しばらく拘留されるかも

民度の低さに支えられた小泉政権が
もし憲法を改悪したら
市民集会やイベントを催すためにも
主催者の思想信条がとことん調べられ
当日 会場には沢山の犬が潜入し
ひょっとしたら 暴力団までやって来るかも

民度の低さに支えられた小泉政権が
もし憲法を改悪したら
大麻取締法第4条4項が目をさまし
「大麻は体に良い 心にも良い」などと
パンフやHPやプラカードに書いただけで
「広告」の罪でパクられるだろう

民度の低さに支えられた小泉政権が
もし憲法を改悪したら
自衛隊が軍隊に昇格し
徴兵制度と鉄拳制裁が復活し
戦場ではアメリカ軍の命令に従い
死ぬ時は「ブッシュ万歳!」と叫ぶのだ

          05、9、4


| HP表紙 | 麻声民語目次 |