お勧めBOOK

アヒンサー「私、子ども生んでも
大丈夫ですか」

平和の集いのプレイベントでこの冊子が大ブレーク! 山口富士夫のライブなどでは1晩に何十冊も売れたことがある。というのは、東海地震を前にした浜岡原発がいかに危険な存在であるかということを実にわかりやすく説得力充分に書かれているからだ。それも何人かの異なった立場から地震と原発の問題を知ることができる。

まず平井憲夫さんは(先年、放射能被曝の後遺症により亡くなられたが)原発を建設する際の配管工事の現場監督を長年務めた方で、浜岡原発も手がけたという人。その現場を知り尽くし、結局自分自身が内部被曝で命を奪われてしまった人が語る話はリアルに迫ってきて恐ろしい。

また武谷三男さん(2000年に亡くなる)は日本の原子力の生き字引と言われる方だが、日本は敗戦後きちんとアジア侵略の反省をせず、戦争の仕組み(勝ちさえすればいい=儲かりさえすればいい)がそのまま戦後社会に続いてしまったというように社会全体、そして日本人の精神構造も見つめているお話は深い。

そして石橋克彦さん(神戸大教授、地震テクトニクス専門)が国会議員や原子力安全委員会委員、科技庁、通産省、消防庁などの担当者が出席する中「原発震災を未然に防ぐために」という討論会で証言された話は、東海地震予知・防災体制をつくったきっかけとなった人だけに、この問題の隅々まで整理された話でわかりやすく、また重みが感じられる。

この3人の話の他にも、中部電力との話し合いの記録や様々な資料が載っていて、地震と原発(特に浜岡原発)の問題を考えるには絶好・必読の一冊だ。

この冊子を読んでみたい方はこちらまで。¥500+送料¥240



表紙へ