amanakuni Home Page | なまえのない新聞ハーブ&アロマテラピー | 八丈島の部屋

HOT NEWS

最高裁判所裁判官を考えるリンク集

 11月9日、衆議院選挙と同時に、最高裁判所裁判官国民審査が行われます。し
かし、主義主張が身上の政治家と違い、公平中立を旨とするのが裁判官、政治家
に比べてもはるかに「顔が見えにくい」のが実情です。

国民審査に当たって、最高裁のことを考えるためにこのリンク集を役立てていた
だければ幸いです。

 今回審査対象となるのは、2000年6月の前回衆院選後に任命された泉徳治、上
田豊三、甲斐中辰夫、島田仁郎、浜田邦夫、滝井繁男、深沢武久、藤田宙靖、横
尾和子の九裁判官(告示順)。

 最高裁判所のHPを除くと、裁判官の経歴や、判例ごとの意見も見ることができ
ます。
■最高裁判所
http://courtdomino2.courts.go.jp/home.nsf

 けれども、公正中立のはずの最高裁判所には、わかりにくい仕掛けがありま
す。
「最高裁事務総局による裁判官統制」というのがそれ。どの裁判官が最高裁裁判
官になるかは、まったく密室の中で決められており、その基準も外部の者にはわ
からないようになっているのです。

■貧困なる精神(131)・「司法改革」で日本の裁判は本当によくなるのか(3)
http://www1.odn.ne.jp/kumasanhouse/hinkonnaru_seisin/k131.html

■閉鎖的な裁判官の人事考課 明確で透明な評価基準に(毎日新聞2001年6月27
日)
http://www.mainichi.co.jp/eye/kishanome/200106/27.html

 このような仕組みがあるため、裁判官は裁判における自分の判断が自分の出世
に影響することを考え続けなければなりません。

 最高裁まで行くのはごく一部の選ばれた裁判官たちで、そういう人たちの経歴
を見ると、最高裁××局と、地方の裁判所とを行ったり来たりしながら出世して
いっています。最高裁で司法行政に当たっている間は裁判はしないので、「裁判
しない裁判官たち」が出世をする、という、不思議な仕組みになっています。

■出世街道をばく進する裁判しない裁判官たち(中村敦夫ホームページ内)
http://www.monjiro.org/tokusyu/saiban/no-judge.html

 同じホームページ内の高裁所長の経歴を見ると、まさに上記のとおりになって
います。
■高等裁判所長官の主な経歴
http://www.monjiro.org/tokusyu/saiban/judge-career.html
 今回審査される人の中で裁判官出身の人たちもそうです(最高裁人事局長、最
高裁事務総長を歴任している泉徳治氏はその典型)。

 こうやって出世していく人たちの下す判断は、公正なのか、偏っているのか?

 これまでにもしばしば、最高裁判事の中の裁判官出身者と、弁護士出身とで、
判断がきれいにわかれています(ずれているのはどっちでしょう?)。

■国民審査の判断材料(2000年)
http://club1.s-direct.com/users/ymochizu/kokumin/
■一票の格差についての判断(2000年)
http://www.asahi-net.or.jp/~XX8A-KMI/koukoku.html

 日本における行政訴訟の勝訴率は、他の先進国にくらべ、著しく低くなってお
り、裁判所が行政をチェックする機構としての役割を果たしているかどうか大い
に疑問を持たれています。これは上記のような仕組みによって、一定の(行政よ
りの)思想傾向を持った裁判官が選ばれて出世していくことが影響しているため
ではないか、と考えている人が少なくありません。

 最高裁が初めからこのような仕組みになっていたわけではなく、1970−71年と
いう特定の時期に、特定の人たちがはじめたことがもとになっています。それ以
前の一時期、公務員の争議権を部分的に認めたりして、最高裁がかなりリベラル
になっていたため、保守派が一大キャンペーンを起こし、そのような風潮のもと
で、特に「青年法律家協会(青法協)」という団体に所属していた裁判官を中心
にして、任官・再任拒否が行われました。

■青法協会員への任官・再任拒否
http://ensis.jura.niigata-u.ac.jp/~nrsmtks/resume/981127/981127_01.html

 現在の最高裁長官は、「初の青法協出身長官」ということになっていますが、
実は青法協集団脱退のきっかけをつくった功労者、という見方もあります。
■徹底研究「町田顕・最高裁長官」
http://www2.tky.3web.ne.jp/~norin/kaikaku-machida.html

 また、そうやって「偏向した」裁判官たちを排除した中心人物、石田和外(か
ずと)長官は退官後、「英霊にこたえる会」という保守系団体の初代会長に就任
しています。
■英霊にこたえる会
http://www.eireinikotaerukai.net/

 最近でも、元最高裁長官・三好達(とおる)氏が、改憲を目標に掲げる巨大な
団体の会長に就任し、わたしたちを驚かせました。
■日本会議
http://www.nipponkaigi.org/

↓これは、最高裁に行けない人たちの集まりなのでしょうか、「オピニオン」の
ところなどを開くと、現在の司法システムに対する率直な不満がつづられていま
す。
■日本裁判官ネットワーク
http://www.dab.hi-ho.ne.jp/judge-net/

↓このページは、今回審査される裁判官のプロフィールを、比較的わかりやすく
まとめてあります。
■国民審査のための最高裁判事紹介(民主法律家協会)
http://www.jdla.jp/state/2003shinsa.html

・・・要するに、

泉徳治、上田豊三、島田仁郎 ・・・裁判官出身
甲斐中辰夫 ・・・検事出身
横尾和子 ・・・厚生官僚出身

藤田宙靖 ・・・法学者出身・・・といってもかなり行政より。国立大学独立法
人化
や郵政民営化にも関与。
http://www.mainichi.co.jp/news/selection/archive/200208/29/20020829k0000
m060168000c.html

http://www.law.tohoku.ac.jp/~fujita/tohoku-koen.html

浜田邦夫、滝井繁男、深沢武久、・・・弁護士出身

・・・ということです。

 「一般に、判事の出身構成は、裁判官6名、弁護士4名、検察官2名、行政
官・外交官・大学教授各1名、というふうにバランスをとることが慣行となって
いる。たとえば弁護士出身の判事が70才の定年で退官すれば、その後任には、
日弁連の推薦リストを参考に、長官が弁護士の中から判事候補者を首相に推薦す
ることになっている。」
↑「南英世のVIRTUAL政治経済学教室」より
http://www2u.biglobe.ne.jp/~hmminami/note-sihou.htm

 人数が多いので、×をつける人をあらかじめ選び、メモしてから投票に行かれ
ることをおすすめします。

HOT NEWS

amanakuni Home Page