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ピースチョイス情報(32)より

『イラクでの利権に熱狂する大企業たち』

「Peace Choice−平和のための選択」ピースチョイス情報(32)より

2004年5月28日

【内容目次】
1.『特報』: 米カーライル・京セラ、DDIポケット買収
2.イラクの利権に熱狂する大企業たち
3.コカコーラなど米国企業ブランド、消費者の支持減少に苦しむ
4.《ブッシュ支援企業の横顔》アムウェイとブッシュのつながり

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●1.『特報』: 米カーライル・京セラ、DDIポケット買収

米投資ファンド大手「カーライル・グループ」は京セラと組み、KDDI子会社でP
HS(簡易型携帯電話)最大手のDDIポケットを買収することで、5月26日にKD
DIと基本合意した。

カーライル・グループ日本支社ホームページ: http://www.carlyle.jp/

★カーライル・グループの概観★
カーライル・グループ(ワシントンD.C.本部所在)は非公開株投資会社として1987年
創業を始めている。世界各地の政治・経済関係者や富裕層を中心に投資活動のアドバ
イスをしており、特に軍需産業への投資に強味があり、イラク戦争によって金儲けを
したことでカーライル・グループは悪名が高い。

現在、海外の政治・経済関係者としては、ジョン・メージャー(元イギリス首相)、
カール・オットー・ぺール(元ドイツ連邦銀行総裁、ヨーロッパ中央銀行の規約を
作った)、エーバーハルト・フォン・クーエンハイム(BMW取締委員会代表)、フィ
デル・ラモス(元フィリピン大統領)、アナン・パンヤラチュン(元タイ首相)、朴
泰俊(パク・テジュン元韓国首相、韓国自民連合総裁)などが企業顧問をしている。

また、アメリカの有力者としては、ジョージ・H・W・ブッシュ(カーライル上級顧問
: 元大統領)、フランク・カールーチ〔カーライル会長: 父親ブッシュの元でCIA
副長官(1978〜81)、レーガン政権時に国防長官(1987〜89)/彼の入社と共に、
カーライルはCIAと国防省に強大な影響力を持つようになった〕、ジェームズ・ベー
カー(カーライル上級顧問: 父親ブッシュ政権の国務長官)、デビッド・ルーベン
スタイン(カーライル創業者: 民主党カーター政権の大統領顧問)、リチャード・
ダーマン(父親ブッシュ政権の行政管理予算局長官)、アーサー・レビット(クリン
トン政権で証券取引委員会委員長)、ウィリアム・ケナード(クリントン政権で連邦
通信委員会委員長 )などがズラッと企業顧問として名を連ねている。

なお、1989年にジョージ・W・ブッシュ(現大統領)は、カーライル・グループの理
事に就任し、1994年までその地位にいた。

参考情報サイト: http://atfox.hp.infoseek.co.jp/xfile/terro/carlyle.htm

●2.『イラクでの利権に熱狂する大企業たち』

ロンドンで4月26日〜28日に「2004年イラク調達: 買手との会合」と題されたビジネ
ス会議が開催され、エクソン・モービル社やシェブロンテキサコ社、シェル社、レイ
セオン社(米国武器製造企業)を含む企業300社の代表が集まった。企業代表者たち
は、米占領当局やイラク統治評議会、イラクのビジネス関係者との会合で、イラク占
領から利益がもたらされるビジネス機会についての話合いをしている。

この会議は、海外からのイラクへの投資を活性化させるために、米国が2003年9月に
制定した条例に則して催されており、このような会議の開催は、「ブッシュ政権がイ
ラクの復興計画への参加契約を友好国への褒美としており、それがイラクの復興再建
を遅らせている」という経済学者の批判を裏付けるものである。さらに、米国はイラ
クの負債を帳消しにするのではなく、国際通貨基金(IMF)に適応することを要求し
て、イラクから経済的自由を奪うように改造しようとしていることも強調されなけれ
ばならない点である。

この会議に抗議し、イラクの労働者の要求を支援するための行動が英国の反戦市民団
体によって実行されている。イラクから労働者と女性の代表を招いた市民会議の他
に、活動家が会議に侵入して会場で抗議の垂れ幕を広げたり、イラク戦争で莫大な利
益を得ている企業代表の顔を印刷した紙幣を会場外でばら撒いたり、といった行動が
会議期間中に取組まれたということである。

参考情報サイト: www.indymedia.org.uk/en/2004/04/289737.html
同上ビジネス会議に関する詳細情報: www.iraqprocurement.com

●3.『コカコーラなど米国企業ブランド、消費者の支持減少に苦しむ』

(2004年5月11日付 英国ガーディアン紙記事「Coca-Cola: among brands to suffer
'erosion of support'」より)

世界的な消費者動向に関する新調査によると、下降していたアメリカ文化への敬意と
関心が、米軍のイラク占領政策の危機的状況によってさらに一層悪化する傾向にあっ
て、米国製ブランド商品(例えば、マクドナルド、コカコーラ、ナイキ、マイクロソ
フトなど)への潜在的悪影響が見られるということである。

この調査報告を発表したのは、世界トップ10に入る市場調査会社「NOP ワールド」
で、その調査によって、米国製でないとわかるブランド商品への支持は比較的安定し
ているが、米国製ブランド商品を好んで使用している人々の数がここ一年間で著しく
減少していることが判明した。

「NOP ワールド」は世界各地の3万人の消費者を対象に、1998年から毎年この種の調
査を実施している。調査開始年から2002年まで、国際市場においてマクドナルドやコ
カコーラといった商品は、消費と親しみの点において年々健全な成長を示していた
が、2003年になって初めてその人気と消費が下降したということである。

米国が始めた「テロリズムとの戦争」とイラク戦争、さらにワールドコム社などの米
大企業スキャンダル、地球温暖化に関する京都議定書からの米国の撤退などのマイナ
ス要因が、アメリカ文化とブランド商品に根強く影響している、と「NOP ワールド」
は調査結果を分析している。

さらに同社の専務取締役であるトム・ミラー氏は、「大々的なボイコットがあるとは
思えないが、支持の低下現象が起きているように見える。支持が地に落ちたわけでは
ないが、明らかに米国ブランドに対する警告サインだ」とガーディアン紙のインタ
ビューに応えている。

支持低下を示す詳細な数値を見てみると、調査対象となった消費者(米国人を除く)
のうち、コカコーラへの「信用度」は55%から52%に、同様にしてマクドナルドは36
%から33%、ナイキは56%から53%、マイクロソフトは45%から39%に低下したこと
が最新の調査(2004年1月〜3月に実施)によって明らかになった。

また、それぞれの米国ブランド製品から「誠実さ・公正さ」を連想するかどうか、と
の質問に対して、コカコーラは18%から15%に、マクドナルドは19%から14%に、ナ
イキは14%から11%に、マクロソフトは18%から12%に低下している。

米国ブランド製品を「使用/利用する」人の世界的総数は、30%から27%に低下して
おり、その一方で米国ブランドでない製品を「使用/利用する」人の総数は、前回調
査時と変らない安定した支持率で24%であった、と報告されている。

さらに「アメリカ文化の注目すべき特質は誠実さ・公正さである」と考える消費者
は、フランスやイタリー、ドイツ、スペイン、トルコで50%を割り、特にドイツでは
31%、サウジアラビアにおいては23%の人しか、そのように考えていないという調査
結果が出ている。また同時に、「NOP ワールド」の報告によれば、国際性や利他主
義、寛大さという特質がアメリカ文化の建設的な面であると考える消費者の数も低下
して来ているという。

アメリカ文化と自国の関係については、エジプトやトルコ、サウジアラビアといった
イスラム諸国にはアメリカ文化の価値観を共有していないと考える人が多いが、加え
て主要ヨーロッパ市場においても自国の文化がアメリカ文化と著しく異なっていると
感じている人が多いことも報告されている。

例えば、ベネズエラや台湾、フイリッピン、ブラジル、オーストラリアといった国々
の消費者は、その75%以上がアメリカ文化を共有している考えているが、それに対し
て英国では65%、フランスとイタリーでは63%、ドイツでは55%の人がアメリカ文化
との共有感を持っているだけであった。

●4.《ブッシュ支援企業の横顔》アムウェイとブッシュのつながり

米国企業の「アムウェイ」(Amway)とブッシュ政権との関わりについての質問を
ピースチョイスの賛同人の方から頂きました。洗剤等の直販で知られる「アムウェ
イ」という会社をご存知の方も多いと思いますが、この会社の創業者が共和党や特に
ブッシュ家と深いつながりを持つことがわかりましたので、《ブッシュ支援企業の横
顔》として以下にその概観を報告します。

★アムウェイ★
アメリカ・ミシガン州に本部所在のアムウェイの代表的な商品は家庭用多目的洗剤
(L.O.C)ですが、製品は化粧品、浄水器、栄養剤まで、幅広く取り扱っています。現
在、「アムウェイ社」は「アルティコア社」(Alticor Inc.)という企業傘下の1社
となっており、「アルティコア社」は家庭用品のみならずIT事業などグローバルな展
開を行っています。〔参考サイト: http://www.amway.co.jp/ 日本アムウェイ株式
会社のホームページ〕

★創業者★
ジェイ・ヴァンアンデル(Jay Vanandel)とリチャード・ディボス(Richard
DeVos)が共同でアムウェイを1959年に設立しています(現在も経営陣に参加)。世
界の長者番付で有名なフォーブス誌によると、2004年の最新データで、ジェイ・ヴァ
ンアンデルが231位(資産2.3億ドル)、リチャード・ディボスが216位(資産2.4億ド
ル)となっています。ちなみに日本で言うと森ビル、イトーヨーカ堂の創業者クラス
のお金持ちです(森氏216位、伊藤氏205位)。〔参考サイト:フォーブス長
者番付〕
http://www.forbes.com/maserati/billionaires2004/bill04land.html

★政治献金★
政治献金を一般公開しているサイト「オープン・シークレッツ」
(opensecrets.org)によると、アムウェイの政治献金総額(個人、PAC、ソフトマ
ネーの計)は、2000年/132万ドル、2002年/12万ドル、2004年/17万ドルとなって
おり、このほぼ100%が共和党への献金です。〔注: 2003年からソフトマネーの献金
が禁止されており、2002年と2004年のアムウェイの政治献金総額にはソフトマネーが
含まれていません。〕

しかもこの献金総額のうち、ヴァンアンデル、ディボス家からの個人献金が多くを占
めています(表A参照)。いわゆる共和党人脈ですね。ちなみに10万ドルを集める
と選挙後相当の見返りが期待できるレベルと言われます。「集める」のではなく、
「自分だけで寄付する」というのはそれを上回る貢献です。

〔表A〕
      ヴァンアンデル      ディボス
2000年   11万ドル 77万ドル
2002年   5千ドル      9万ドル
2004年   2千ドル 2万ドル
(注: 2004年度はブッシュ陣営への寄付金のみを表示)

参考サイト: アムウェイ社の政治献金(オープン・シークレッツ)
http://www.opensecrets.org/orgs/affiliates.asp?ID=D000000111&Cycle=A&Type=P

★アムウェイ/ブッシュ コネクション?★
検索エンジンに「amway」と「bush」を入力して出てきた情報を選んで以下に紹介し
ます。結果として、アムウェイは組織としても経営者個人としても共和党寄りで、
ブッシュ家とは父の時代から深いつながりがあり、選挙時の協力も強いということが
わかりました。

・ディボスは州レベルの共和党の重鎮、ブッシュのアドバイザーであるキリスト教の
論客ダグ・ウィードもアムウェイの成功者
http://www.mlmsurvivor.com/ambush.htm
・2003年日本アムウェイの総会にブッシュ父、ダイアナ・ロスが出席
http://www.lewrockwell.com/orig4/rogers2.html
・ブッシュとイエーガー協会/ブッシュが選挙時にアムウェイのボイスメールを活用
http://www.mlmsurvivor.com/bushyag.htm
・アムウェイは共和党寄り
http://en.wikipedia.org/wiki/Amway

★社会貢献★
アムウェイは、国連環境計画の環境賞を受賞したり、ホームページでも世界各地での
社会貢献活動をアピールしており、日本では「こども基金」を設立しています。しか
し、製品の環境配慮や世界の子供の教育支援をする前に、子供たちや地球環境を犠牲
にする戦争政策を推進するブッシュに政治献金をしない方が社会貢献としては手っ取
り早いといえます。是非教えてあげましょう。

日本アムウェイ こども基金: http://www.1by1.jp/
日本アムウェイ 相談窓口(ホームぺージからメール送信可能)
http://www.amway.co.jp/index_fla.html

(以上)

ピースチョイス連絡会 www.3chan.net/~peacechoice/
情報配信担当: 宮崎

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