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ベトナム戦争の退役軍人からイラクに駐留する兵士達への公開書簡

兵士たちよ、人間らしさを手放すな

OPEN-J BOOMERANG 389より

◆岩崎美枝子◆

もう、お読みになった方も多いかと思いますが、まだの方々も多いと思いますの
で、転送させていただきます。

ご自身も、ベトナム戦争で兵士をしてた退役軍人で、今現在、息子さんが、イラ
クの空挺部隊にいるというスタン・ゴフさんの、悲痛な叫びをどうか聞き届けて
ください。

岩崎美枝子(地球遊子)
〒798‐4110 愛媛県南宇和郡御荘町平城2228
Tel・Fax・0898‐73‐1842
メール <mieko-tsushin@ams.odn.ne.jp>
URL http://www1.odn.ne.jp/~cjh82640,

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■TUP速報217号 兵士たちよ、人間らしさを手放すな 
                        03年11月19日■

イラクでの米兵の死者数が、すでにベトナム戦争の最初の3年間の死者数を上回
りました。 ますます泥沼化が進んでいるようです。

自衛隊を派遣すれば、まっさきに攻撃にあうといわれています。というのは米兵
を10人殺すよりも、自衛隊員を10人殺す方が、世界的に話題になるからだそ
うです。

ベトナム戦争で戦った退役軍人スタン・ゴフが、イラクに駐留する兵士たちに向
けて、公開書簡を書きました。派遣が予定されている自衛隊員の方々にも、読ん
でほしいメッセージだと思います。
                       (パンタ笛吹/TUP)
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兵士たちよ、人間らしさを手放すな
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スタン・ゴフ  
11月15日

 親愛なるイラク駐留の兵士たちへ

わたしは退役軍人だ。わたしの息子は空挺部隊員として、諸君とともにイラクに
駐留している。
諸君一人ひとりが、イラクでさまざまな変化を経験していることが、わたしには
よくわかる。だからこの手紙では、兵士仲間のことばで、率直に意見を述べよう。

1970年、わたしは空挺部隊員としてベトナム戦争に派遣された。戦争に行く
前までのわたしは、まわりから、でたらめな思想を植え付けられていた。
テレビや映画からは、「男の中の男として生きるには何をなすべきか」を教わっ
たし、ベトナムに一度も行ったことのない近所の人々からは、「ベトナムが共産
化しないよう、米軍が戦わなくてはいけない」と教え込まれた。

われわれ米兵の使命は、「悪いベトナム人から、良いベトナム人を救う」ことで
あり、「悪いベトナム人が、カリフォルニア沿岸に攻め込まないよう」に彼らを
叩きのめすことだった。
そのためにわれわれは駐留し続け、5万8000人の仲間が殺され、300万人
のベトナム人を殺してしまった。

イラクの大量破壊兵器が米国を脅しているという話を最初に聞いたとき、「そん
なことはありえない、湾岸戦争でさんざんに痛めつけられた後、12年間も経済
制裁を受けているイラクが脅威だなんて、いったいどこの誰が信じるものか」と、
あきれたものだ。

しかし30数年前、ベトナムがアメリカの脅威になっていると、自分も含めて、
ほとんどの米国民が信じ込んでいたのを思い出した。

大量破壊兵器のウソをでっちあげた政治家たちは、諸君が「偉大な解放者」とし
て、イラクの民衆に歓迎されるだろうとウソをついた。政治家はベトナム戦争で
も同じようなことを言ったものだ。ベトナムに民主主義を根付かせるのが、われ
われ米兵の役目だとね。

わたしがベトナムに到着する前に、米軍はすでに村々を焼き、家畜を殺し、 畑や
森に毒をまき、市民をスポーツ射撃の的とし、村人をレイプして虐殺していた。

ベトナム人被害者たちにとっては、現地に到着したばかりの自分と、すでに蛮行
をふるっていた残虐な米兵たちとの見分けがつかない。政治家たちは、そんなこ
とを何も言ってくれなかったから、現地でわたしは、たいへんな目にあった。

政治家たちが諸君に知らせなかったことが他にもある。
1991年から2003年の間に、150万人のイラク人が、栄養失調や医療不
備のせいで死んだことも、諸君は知らされていなかった。その中でも、か弱い幼
児の死者数は、50万人にものぼった。

いまイラクに駐留しているわたしの息子には、生後11ヶ月の赤ちゃんがいる。
とてもかわいい赤ちゃんで、わたしは孫の顔を見るのが楽しみだ。

同じように、諸君にも息子や娘がいるだろう。自分の子供を何よりも愛すること
については、諸君もイラク人も変わりがないことに気がついただろうか?
自分たちの息子や娘を亡くしたイラク人たちは、50万人の幼児が死んだ原因が、
アメリカ政府にあるということを、かんたんには忘れないだろう。

だから、諸君がイラクで歓迎されるだろうというのは、あからさまなウソだった。
それは米国民に戦争を支持させるためのウソだったし、諸君の戦闘意欲を高める
ためのウソだったんだ。

もし自分がイラク人の立場だったら、と考えたことがあるかな? 自分たちの町
が米軍に占領されたとしたら、米兵を歓迎する気にはなれないだろう。

われわれはベトナムでも、厳しい現実に直面していた。わたしは、もし自分がベ
トナム人だったら、「絶対にベトコンになって、米軍と戦っただろう」というこ
とに気がついていた。

ベトナムでもイラクでも、自分たちの家族を無惨に殺され、財産を破壊され威信
を傷つけられた人々が、侵略者を追い出そうとするのは当たり前だ。

米兵は、生きのびるために、自分たちに立ち向かってくる連中を殺さなくてはな
らない。こんな状況を作りだしたのは、ワシントンにいながら、高級ワインとキ
ャビアを楽しんでいる、5千ドルの背広を着た政治家たちなのだ。

でも、われわれは、ワシントンにいる愛想のいい石油成金たちを、どうして止め
たらいいのかまだわからないでいる。ということは、諸君は当分の間は、イラク
に立ち往生するというわけだ。

わたしの経験からいうと、自分がベトナムで生きのびようと思ったら、残酷にふ
るまうしかないと考えるようになった。気が狂ったように家々に火をつけベトナ
ム人に向かって見境なしに銃をぶっ放せばいいんだとね。
「怒り」が役に立つと思った。信用できないヤツらをみんな憎んで、怒りをぶち
まければ、内側にある恐怖心を覆い隠せると考えたんだ。

また、心の中にある罪悪感をなだめるために、やつらは人間なんかじゃないと思
いこみ、彼らをグークス(ベトナム人に対する蔑称)と呼んだ。ちょうど諸君が
イラク人たちを「ボロ切れ頭」とか、ハージ(イラク人に対する蔑称)と呼んで
いるようにね。
昔のアメリカ白人が、黒人をリンチにかける前に、ニガー(黒んぼ)と呼んだの
と同じことだ。彼らを蔑称で呼ぶことで、人間性を剥奪したわけだ。

敵の「人間性」さえ剥奪すれば、泣いてるイラク人の赤ちゃんにだって、銃を向
けることができる。でもそれは、自分の人間らしさを殺すことでもあり、そのこ
とに気がついたときには、もう遅すぎるのだ。

自分の人間らしさを失って戦場で生きのびても、母国に帰ってからがまた苦しい。
人間らしく生きられないのだ。
わたしの戦友たちは酒やドラッグにおぼれたり、精神病院に閉じこめられたりし
ている。また、自殺したり、家族や他人を傷つけたりする者もいる。
わたし自身、いまでも毎日を憤怒の中で生きている。他人にはそう見えなくても、
怒りの発作は毎日わたしを襲っているのだ。

だからわたしは、諸君に言いたい。
諸君は生きのびるために、やるべきことはやる。しかし、どうか人間らしさを手
放さないでほしい。他の粗野な兵士のように、男らしくなくてもいい。怒りと興
奮にまかせて、めちゃくちゃな蛮行はしないでほしい。
ブッシュやチェイニーの強欲のために、諸君の人間らしさを犠牲にしないでほし
いのだ。

米国の大富豪たちは、世界中のエネルギー資源を独り占めにして、世界の商売が
たきをとっちめようとしている。それがこのイラク戦争の本当の意味だ。
メディアは諸君がヒーローだと持ちあげるけど、政治家は諸君を、銃を持った消
耗品として利用したいだけなのだ。
政治家たちは、諸君が吸い込む劣化ウラン弾に汚染された空気や、諸君の身心の
痛みや、夜ごとうなされる悪夢のことなど、気にしてはいない。

政治家は諸君の福利厚生予算を減らし、原因不明の病気の存在を否定し、負傷兵
や戦死者の姿をメディアから隠している。彼らこそ諸君の敵であり、平和の敵な
のだ。
腹黒い大富豪や政治家は、泥棒と同じだ。彼らは「イラクから絶対に逃げ出さな
い」と息巻いているが、彼らはイラクにいるわけでもないので、逃げ出す必要も
ないではないか。

彼らは諸君から搾れるだけのものを搾り取って、利用価値がなくなれば、使い古
したコンドームのように捨てるだけだ。だから、もし諸君の怒りが、それを発散
させる相手を必要としているのなら、それを罪のないイラク人に向けないで、そ
ういう状況を生みだした政治家たちに向けるといい。

わたしは諸君に、「命令に従うな」とは言えない。もしわたしがそう言えばたぶ
んそれは、違法行為になるだろう。
しかし、法に違反した命令に従わないという行為は、完璧に合法だ。そして「イ
ラク市民を攻撃せよ」との命令は、違法なのだ。
諸君は、どんな状況にあろうとも、イラク人を憎む義務はない。また、どんな状
況にあろうとも、自分の人間らしさを手放して荒れ狂う義務もないんだ。

どうか、五体無事で帰ってきてほしい。
どうか、正気のまま、帰ってきてほしい。
あなたを心から愛している人々が、ここで待っているのだから。

そしてあなたが帰ってきたとき、愛する人の顔を真正面から見られる人間であっ
てほしい。
どうか、あなたの魂を、砂漠の砂の中に捨てないでおくれ。
どうか、人間らしさを手放さないでおくれ。

                   (翻訳・パンタ笛吹/TUPチーム)

http://www.bringthemhomenow.org/what/latest.html#openletter031115

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◆きくちゆみ◆

11月20日に、UMRC(ウラニウム・メディカル・リサーチ・センター)所長の
ドラコビッチ博士の記者会見が参議院議員会館で行われ、通訳をさせていただき
ました。劣化ウランについてはかなり知っているつもりではいましたが、軍医と
して湾岸戦争の帰還兵の治療と検査を直接担当し、尿の中の劣化ウランをつきと
め、その研究のためにペンタゴンに相当な圧力をかけられ、最後には解雇され、
その後、イラクやアフガニスタンで劣化ウランによって病気になった患者の検査
と治療を無料で行っている医師の言葉は、とても重たいものでした。今回は、ア
フガニスタンとイラクで現地調査を行った最新資料をもっての来日です。全国各
地で講演会がありますので、ぜひお出かけください。東京は24日。

(講演会情報)

東京新聞が個別インタビューをしたのですが、その記事が21日の夕刊に掲載さ
れましたので、ご覧ください。
http://www.tokyo-np.co.jp/00/sya/20031121/eve_____sya_____003.shtml

ドラコビッチ博士の「1991年の湾岸戦争の前と後では、私たちは違う世界に
住んでいることを自覚しなくてはならない。劣化ウランの微粒子を大気中に大量
にばらまく放射能戦争は、人間を含む全生命に重大な影響を未来永劫に与え続け
るのだ。」という言葉が、私の頭の中を反芻しています。

そんな地球で私たちはまだ戦争を続けている。そんなイラクに私たちは自衛隊を
送ろうとしている。どうして?他に方法はないの?安心して生きていける場所が
なくなってしまうよ。もう争うの、やめようよ・・・。

まもなく私はピースボートに乗ります。そしてアメリカに渡ります。大統領選挙
の予備選挙の追っかけをしています。しばらくメールでの連絡がとれなくなりま
すことをご了承ください。なお、私のアドレスが新しくなりました。
yumik@fine.ocn.ne.jp
アドレス帳の訂正をお願いします。

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配信責任者 山田和尚

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