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HOT NEWS

☆☆☆緊急キャンペーン☆☆☆
「綾の森を救おうキャンペーン!」のお願い

世界的に学術的な価値(注1)のある日本最大の照葉樹林 綾の森(宮崎県綾町)が、今、危機に陥っています。
そのため、緊急キャンペーンをお願いしたく、ご連絡申し上げました。

ご存知のとおり、森を守ることは、じつは、私達が守られること。私たちの未来、子孫が守られることです。(森を救うというのは、便宜的に使っていますが、救われるのは私たちで、森や自然に人間は守られています)
そして、まずは、目の前にある自然を守ることが、環境問題の解決への早道です。

綾の森が伐採の危機から守られたのは、自然保護という言葉もない、1966年のことでした。環境庁が設置されたのは1971年です。
森を守り自然と共生する循環型の町作りが、綾では全国先駆けて展開されました。しかし、その綾の森が今、大型鉄塔建設のために、大きく揺さ振られています。

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九州電力による高圧鉄塔のための工事が、8月中旬にも(予測では8月18日の週)始まります。
 財)日本自然保護協会からの緊急声明文(注2)の内容をまったく無視し、地元の市民団体(注3)の声は、むなしく響くばかりです。
何とか工事を見合わせ、代替案の検討を九州電力へお願いするために、次のような行動を皆様にご協力いただくことができましたらと思っております。

 この鉄塔問題は、宮崎県木城町の小丸川揚水発電所(諫早干拓工事よりも莫大な費用がかかっている)のための鉄塔ですが、7月16日のニュースステーションで、この問題が取り上げられたように、小丸川揚水発電所は、ほとんど使い道がない可能性が高いのです。いわゆる工事のための工事ということになるのでしょうか。
 使われないもののために、大切な自然が破壊されるということだけは、何としても避けたいものです。
 この問題は、日本の未来を占うようなものでもあると思います。
 市民の善意が試される問題だからです。そして、森から育まれたのが日本の文化です。照葉樹林は、私達の心の故郷です。後世にこの森をよい形で残し、自然を大切にする日本人の優しい心を伝えていくのが私たちの使命です。

 これからは、市民の善意が風を作り、環境立国としての日本の潮流を作っていくと思います。
 どうか、皆様の応援を宜しくお願い申し上げます。方法を次のように提案させていただきます。

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1) ○宮崎県知事へ、緊急提言

8月14日、7月に就任したばかりの宮崎県新知事、安藤忠恕(あんどうただひろ)氏が
「県民の声」を聞く専用回線をオープンしました。
この回線に是非皆様からの善意の声を発信してください

世界遺産(注4)への道を閉ざす綾の鉄塔着工を九州電力が再考するよう、知事のリーダーシップに期待します」というような簡単なメッセージをお送りしてください。

立ち上がりは、ちょうどマスコミも注目しています!!!できるだけ緊急にメッセージをお送りいただけましたら大変幸いです。
メッセージは、もし、綾の森を知っている方は、自分の綾の森に対する思いとか、署名に御協力してくださった方は、どのように署名に協力したとか、出来るだけ個人バージョンが入ったほうが効果的だと考えられます。

☆メッセージ受付先 0120−383447(24時間受付)

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2) マスコミへの働きかけ

○ニュースステーション(テレビ朝日))、ニュース23(TBS)へ
もう一度番組で綾の森の問題を取り上げて下さい!とお願いしましょう

☆ニュースステーションへの宛先
http://www.tv-asahi.co.jp/n-station/index2.html
ニューステーションへのメールはこちらから ↑
・電話では、03−6406−2222(意見係りの方が直接出ます。かける前に内
容を整理しておいてください)
・郵送では、106-8001テレビ朝日ニュースステーション で届きます。

☆ニュース23への宛先
・郵送では、〒107-8006 TBS報道局 News23で届きます。
・メールでは、n23@sol.dti.ne.jp です。

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3 九州電力へ「工事を止めて!」と意見を出してください

810-8720 福岡市中央区渡辺通 2-1-82 九州電力株式会社

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何卒、どうか、宜しくお願い申し上げます。
また、皆様からのご意見もお待ちいたしております。

綾の森を救おう緊急キャンペーン事務局
○宮崎県綾町
「綾の森と景観を守る」市民行動実行委員会
共同代表 小川渉
0985−77−3264(電話&ファックス)
○関東 綾の森を支援する会
世話人 中村いづみ
04−7167−7019(電話&ファックス)
http://www.happyplanet.gr.jp(URL)
FZI01463@nifty.ne.jp(メールアドレス)

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注1 綾の森の学術的な価値について

その1 モンスーン型照葉樹林で世界最大
その2 世界の照葉樹林の北限として、さらに低地で北限に達した照葉樹林として貴重
その3 熱帯多雨林から北限地域まで森林が連続している地域は、世界の中でもアジアの多雨地域だけ。このことは、森林の成立を条件づける湿度と温度のうち、温度条件だけで植生の配列決まる唯一の地域である。照葉樹林は、その中で熱帯多雨林と針葉樹林の中間的な要素として森林の推移等を研究する上でも重要で、温暖化などの気候変化時、森林がどう動くか考えるときにも重要。結論として綾の森は、世界で最も研究要素のある森。
その4 国内の森林(針葉樹、落葉広葉樹を含め)で最も多様性を誇る
その5 日本の照葉樹林の種の起源。(南九州地域)
その6 日本の照葉樹林の動植物のほとんどをカバーする森(屋久島の照葉樹林が「島の生態系」であるのに対し、綾には屋久島にはない動植物が見られ普遍性が高い)
その7 日本文化のルーツとも言われる照葉樹林文化を産み出した森。(お茶や餅、漆、麹などは、アジアの照葉樹林帯で生まれた。)
その8 日本西南の照葉樹の代表、イチイガシの原生的な森が存在。

(以上は、東京大学教授・大澤雅彦氏、国立民族博物館名誉教授・佐々木高明氏、京都大学生態学研究センター助教授・湯本貴和氏、国際生態学センター研究所所長・宮脇昭氏、宮崎県立農業高校・河野耕三氏、東京農業大学教授・中村幸人氏の意見を参考にした)

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注2 財)日本自然保護協会の九州電力への緊急声明文

2003年6月12日
九州電力株式会社
代表取締役社長 鎌田迪貞 殿
(財)日本自然保護協会
理事長  田畑 貞寿
専務理事 大澤 雅彦
常務理事 吉田 正人

宮崎県綾町の照葉樹林保全と送電線建設計画に対する緊急声明

 宮崎県綾町に残る照葉樹林は、わが国の暖温帯を代表する植生であり、多くの照葉樹林が森林伐採や道路建設などによって消滅・寸断される中で、唯一まとまった面積が保たれていることから、環境省・林野庁の世界自然遺産候補地に関する検討会においても、日本を代表する17の自然遺産候補地のひとつに挙げられました。最終リストにはもれたものの、人と自然との持続的な共生関係を実現する保護地域である、ユネスコの人間と生物圏(MAB)計画の「生物圏保存地域」とすることがふさわしいと指摘されました。
 しかるに貴社は、綾町の照葉樹林の隣接地に、送電線(小丸川幹線)を建設する計画であり、世界自然遺産暫定リスト検討会議の終了を待って、今にも着工する予定であると聞きます。その理由として貴社は、送電線の建設位置が世界自然遺産候補地の核心地域でないため、今後の自然遺産推薦には影響しないという立場をとっていると聞きます。
 しかし、世界遺産条約はその履行指針において、「(自然遺産候補地の)境界線は、すぐれて普遍的な価値を人間の侵入や外側の資源利用から守るため十分な隣接地域を含むべきである(自然遺産登録基準35bVI)」として、十分な緩衝地帯を含むことを求めており、核心地域でないからという理由で送電線を建設してよいということにはなりません。
 また生物圏保存地域は、核心地域と緩衝地帯を持った保護地域であり、緩衝地帯の外側の開発は認めていますが、緩衝地帯は核心地域と同様な自然環境に保ち、研究教育などの利用が認められる地域とされています。
 貴社が行おうとしている送電線建設計画は、将来的な世界自然遺産推薦やMAB国内委員会において検討がすすめられようとしている生物圏保存地域の登録に、重大な影響を与えかねません。そこで以下の通り、緊急に要望します。

九州電力は、MAB国内委員会において、生物圏保存地域の検討が終了するまで送電線建設工事を見合わせるべきである。さらにこれら国際的保護地域の基準にしたがって、そのルート変更を検討すべきである。

〒102−0075 東京都千代田区三番町5-24山路三番町ビル3F (財)日本自然保護協

TEL 03-3265-0523 FAX 03-3265-0527

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注3 地元の保護団体が出した申し入れ書と新聞記事について

○地元では、申し入れ書を提出しました○
綾町の高圧送電線鉄塔建設問題で、日本自然保護協会との対話を打ち切り、一方的
に工事着工声明を発表した九州電力に対して地元では、綾町議会議員や保護団体の代表ら
が、九州電力に対して申し入れ書を提出し、
「何百年、何千年かけてできた森を守ろうとするわれわれの思いも汲みとってほしい」

と訴えました。

このことに関する新聞記事は、こちらのアドレスで見ることができます。

宮崎日日新聞社  
県内のニュースより
http://www.the-miyanichi.co.jp/news/index.php3?PT=1#2003081315
 九電に着工見合わせ

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○申し入れ書○

九州電力株式会社 代表取締役 松尾新吾 様
2003年8月12日

綾の森を守る地元有志の会 代表 福田正照
「綾の森と景観を守る」市民行動実行委員会 共同代表 坂元守雄

申し入れ書

一 「綾の照葉樹林」の世界遺産への可能性を断つ小丸川幹線工事を再考し、工事着
工声明を撤回してください。
私たちは、再三にわたり「綾の森を守るために、小丸川幹線を着工しないでくださ
い」
「綾の照葉樹林の世界遺産への可能性を断つ小丸川幹線工事は着工しないでください」と訴え続けてきました。
また、財)日本自然保護協会も世界遺産登録や生物圏保存地域登録に重大な影響を与えかねないと指摘し、建設工事見合わせなどを含めて緊急声明を出し、貴社との話し合いが持たれてきました。
「綾の照葉樹林」は、今般の環境省と林野庁が主催した世界自然遺産候補地検討会で、最終選考の3地域には入らなかったものの、「東アジアで唯一まとまって残存ずる照葉樹林。核となる部分は原生性が高く、状態もいい」として世界的に重要なことが学術上からも認められ、事実上「次点」と位置づけられました。関係者ならずとも、次期世界遺産候補地登録に向けて希望は膨らむばかりです。同時に、次期候補地への課題として、保全と復元も強く求められ、それに向けた展望も語られ始めました。なかでも、75番鉄塔建設予定地付近は、復元途上にある照葉樹林として注目される場所であり、コア(中核)地域を守るバッファーゾーン(緩衝地帯)としても大切な場所になっています。
世界遺産検討委員の大沢雅彦・東大教授(植物生態学)も現地を視察し、「(送電鉄塔
建設)ルートは森を分断する」と指摘し、「照葉樹林帯の脇に巨大鉄塔が立っていた
ら、世界遺産の候補地には推せない。世界遺産には景観という項目もある。優れた自然の
風景美という条件に直接抵触する。」と述べています。進められようとしている小丸川
幹線工事は、まさに「綾の照葉樹林」の世界遺産への可能性を断つことになります。し
かしながら貴社は、大沢教授が専務理事を努める財)日本自然保護協会との対話関係も
打ち切り、8月6日には、「世界遺産登録に影響はない」などとして、一方的に工事着工
声明を発表されました。これは根拠不明で、社会的に全く納得のいかない勝手な声明で
あり、対話関係すら成立させない暴力的声明です。
また、宮崎県では新しい知事が誕生したばかりであり、県民は、新しい県土づくりに期待を膨らませて見守っています。新知事は、綾の送電鉄塔問題に対しては、選挙中から双方より話を聞き判断したいとしてきました。このことも待たずに着工声明を出されるのは、県知事無視であり、県民無視と言わざるを得ません。 以上

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注4
「世界遺産へ登録しよう!」の署名運動が、昨年9月から12月に全国的に展開され、14万7千人分が集まり、12月16日に、環境省へ提出しました。
 その後、次期世界遺産登録候補地検討会議が開催され、最終選考の日まで、綾の森が残りました。
 結果は、知床半島、南西諸島、小笠原諸島と決定し、残念ながら、綾の森は次点でした。しかし、それまでないがしろにされてきた照葉樹林に、歴史上初めて日の目が当
たり、さらに、学術的には、綾の森が、他の3か所よりも、日本の固有的財産であり、
世界的に非常に重要な森であることが認識されました。
会議の模様は下記のとおりです。
☆☆☆
会議は、7人の検討委員によって行われました。

ある委員の先生から
「グローバルな地球上の配分の中で、日本の置かれている位置として具体的に価値を出すとしたら、それは、照葉樹林しかない。私としては、日本の照葉樹林の中で一番代表的な価値に匹敵する綾をあげる。規模は小さいが、…
南西諸島、小笠原は、いずれも島の中の照葉樹林。…・・。
北限の照葉樹林は、日本しかない。可能であれば、日本から照葉樹林を出したい」という主旨のことを述べられいましたが、それに対して
価値は充分分かるが分断されたところであり、今のままでは少し厳しい、という意見も出ました。

そして、座長の岩槻先生が「非常に積極的に推すのは難しいが、日本の照葉樹林としての価値は充分あるので、最終のリストに残しましょう」と言って、綾の森は、会議の後半まで残ったのです。

会議後半部分の最後には、次のような議論がかわされました。
「何とか日本を代表する照葉樹林の重要性についてここで見直したい。
照葉樹林は、あまりにも身近なニュアンスが強すぎて客観的にみることが出来なかった。世界的に見ると、ブナ林は、それぞれの地域なりに発展したが、照葉樹林は、日本の代表であると同時に日本の固有なものである。
いろいろな意味でこのままでは、照葉樹林の現状は縮小されていく。身近であるがゆえに、ないがしろにされてきたのが照葉樹林である。そういった事実を踏まえた上で、復元する姿勢を見せることが必要。 日本がその生態系に対して唯一保全の責任がある」

「ヨーロッパの照葉樹林はアジアのモンスーン型の照葉樹林とは全然違う。(そういった意味で九州中央山地は)世界的にも貴重なので見直したい」

「 残らないなら、保護地域にする勧告を行うようにしてほしい。 今、すぐに何らかの措置を取らなければいけない 今後5年で、といっている間に、開発が進む可能性がある」

岩槻 (照葉樹林について) 今日は推せないが、非常に重要なことは分かった。

という論議が会議の最後までかわされたのです。
しかも、ある選考委員の先生からは、何度も、「特に綾の森が重要」という言葉が発せられました。

(環境省による、議事録や検討委員の先生方のお名前は、下記のアドレスから見られます。)
http://www.env.go.jp/nature/isan/kento/030526/index.html

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